マニアックはマニアック(ネタバレ感想)
この記事は全力でマニアックのネタバレをしています。これから観劇される方は、ネタバレを見ずに観劇されることをおすすめします。
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先日行って参りました、音楽劇「マニアック」@森ノ宮ピロティホール!!土日月と見てきて、次回までは日も開くので忘れない内に諸々殴り書いておこうと思います。
上にも書きましたががっつりネタバレなので、以降は自己責任でご観覧下さい。最後まで読むと毎度のごとくとても長いので、お暇な時の時間潰しにでもなれば幸いです。ちょこちょこ追記しています。
▼あらすじ(ネタバレ)
※個人の記憶・印象によるもので台詞もニュアンスです。演出や感想については後で書くのでここは物語の内容だけです。メインキャスト(パンフレットに基づく)の方のみ役名の後ろにお名前を書いています。人が死にますし、非人道的な描写や下ネタと捉えられる部分が沢山ありますがそのまま書いています。
・一幕
舞台はとある町の山の上に隔離された「八猪(やずま)病院」。
パニック障害の発作で一般病棟に入院していた、元新聞記者で現ジャーナリストの花旗一郎(浅野和之)は、入院中、不思議な幻覚のようなものを見る。彼を見舞いに来た妻の花旗珠代(頼経明子)は一郎の話を笑い飛ばすが、実際八猪病院では、見舞い客が身体検査を受け携帯電話やカメラを預けなければならなかったり、開放病棟にも関わらず患者が異様に少ない等、引っかかる点があった。
この病院は何かがおかしい…ジャーナリストの勘がそう言っている…。すると怪しむ一郎の病室に、突然見知らぬ入院患者が入ってくる。目の下は黒く顔はやつれ、正気ではない。彼は「助けてくれ…ここで生きたくない…!」と叫ぶと、腹にナイフを刺して自害した。一郎は驚き、呆然とする。
一方、病院の中庭では植木職人達が木を刈っていた。三日間かけて病院中の木を刈り整える予定だ。
植木職人の一人である犬塚アキラ(安田章大)は、考えていることが無意識に植木の仕上がりに反映されてしまうほど、まっすぐで素直な性格。アキラは三年前に離婚をしていて、元嫁がソシャゲにハマり二百万円もの借金を作り、挙句家を出て行ってしまったという苦い経験の持ち主。にも関わらず、アキラは「もっとしてやれることがあったかもしれない」と後悔をしていた。
植木屋の先輩である柴賀ユタカ(小松和重)が殺虫剤を取りに行っている間、アキラが作業中の中庭には、病院の院長である八猪不二男(古田新太)、ホテルチェーンを経営する女社長・百合本由梨(山崎静代)とその側近である漆原清(宮崎秋人)がやってくる。
某有名ホテルチェーンの派手な帽子を被った有名女社長ような風貌の百合本は、この病院をリノベーションし、新感覚のホラー体験ができるホテルにしたいと考えているようだ。
しかし、ホテル側の提案を不二男は一蹴。
そこへ不二男の一人娘・八猪メイ(成海璃子)が、医大での研修を終えて二年ぶりに八猪病院に帰ってくる。メイはどこか不機嫌で浮かない様子だが、メイを溺愛する不二男は大喜び。メイを連れて、粘る百合本達を無視して病院内へ戻ってしまった。
ホテルに改装する提案は断られてしまったが、簡単には諦めない百合本と漆原。院内にはまるで患者がおらず、建物も老朽化しているのに、こんな状況で経営が成り立つわけがない…何か裏があるに違いない…と、二人は怪しんでいた。
植木を刈っていたアキラが図らずもその話を聞いていると、ユタカが中庭に戻ってきた。そこへ突然、拘束具のようなベルトが付いた服を着た入院患者が現れる。話しかけるも言葉は通じず、足取りもフラフラで、正気とは言えない様子。
アキラは、刃物を振り回して暴れ出したその患者を止めようして、腕に切り傷を追ってしまう。傷を手当をしてもらうため、ユタカに連れられ病院内へ入った。
病院内の診察室では、帰って来たばかりのメイが不二男と口論になっていた。
メイは幼い頃から、医者になり不自由な人々を救う夢を持っていたが、「大量出血が無理」という致命的な理由で医者になることを諦めかけていた。大学病院でも、出血を目の当たりにしては何度も意識を失ったのだと言う。
それならば、ここに戻ってきて「研究者になりなさい」と言う不二男。なんでも不二男は、研究のために新たな病棟、通称「北棟」を作り、ある研究に力を入れているらしいのだ。
その研究とは、眠っている神経を呼び覚まし、脳みその麻痺によって自らの意思で動けなくなってしまった患者を、自在に動かすというもの。不二男の命で、車椅子に乗った一人の男を連れてくる看護師長の甘木乃絵(堀内敬子)。メイはその車椅子の男・寿を知っていた。
寿はメイの同級生だった。貧しい家庭に育ち、母の再婚相手の暴力や家庭環境の悪化でグレて、シンナーを吸い覚醒剤をやり頭がおかしくなった結果、ある凄惨な事件を起こした男だった…。(※事件については後述)
不二男が指示を出すと、車椅子から自力で立ち上がり嘘のように動き出す寿。しかし目の焦点は合っていないように見える。その不気味な光景にメイは驚く。
そこへ、一人だけミニスカートのセクシーな看護師・小神田一子(山本カナコ)がやってきて、北棟から患者が脱走したことを不二男に伝える。状況確認のため、小神田と共に診療室をあとにする不二男。
不二男がいなくなり、メイは「この二年で何があったの?」と甘木を問い詰める。
甘木曰く、不二男はメイがいない寂しさを埋めるためか研究に没頭し、単身海外に渡って新しい技術を得て、帰国後に病院を改造し、素晴らしい成果をあげているとのこと。甘木は不二男の研究にすっかり陶酔している様子だったが、メイは不信感を拭えなかった。
二人が話をしていると、百合本と漆原が慌てて診療室にやってきて、先程中庭に患者が逃げ出したことを報告する。追ってアキラとユタカも診療室へ到着。甘木はメイにアキラの手当てを任せ、車椅子の寿と共に外へ出て行った。
怪我をしたアキラに、「うちの患者さんがすみません…」と申し訳なさそうに謝るメイ。目がぱっちり、色白、頭の良い女性がタイプなアキラは、好みのタイプどんぴしゃなメイに一目惚れをしてしまう。百合本と漆原が診療室を出て行き、メイがアキラのタイプの女性だと気付いたユタカも気を利かせて彼女と二人きりにしてくれた。「笑うと更にかわいい〜!」と内心盛り上がるアキラ。
血が苦手なメイはアキラの腕の傷をなかなか見ようとしなかったが、途中、アキラの手の甲にある特徴的なホクロの並びを見て、幼い頃に公園で怪我した自分を手当をしてくれた人を思い出す。
「え?!あの時のあの子なんや?!」
「はい!その節はありがとうございます!」
なんと、アキラとメイは子供の頃既に出会っていたのだ。アキラは親の都合で関西に引っ越しをしていたものの、戻って来たこの町で運命的な再会を果たした二人。お互いの名前を伝え合い、アキラの恋心は膨らんでいく。
メイと出会った日の夜、アキラはユタカと町のスナックで呑みながら、メイと付き合うためにはどうすればいいのか、作戦会議のごとく相談をしていた。
すると話を聞いていたスナックのママが、八猪病院について知っていることを教えてくれる。
元々は大きな病院だったが、インターンに行ったメイが家に帰ってこなくなってから、不二男は大勢いた医師や看護師をほとんど解雇し、自分で出来る範囲の診察に切り替えたそうだ。八猪病院は、医療費の払えないような人達もやってくる指定病院。そのような人がやってくると不二男は必ず家族構成を聞き、身寄りがないと知ると、あれこれ理由を付けて北棟に入院させるらしい。その上、北棟が出きてから病院はかなり儲かり始めたとのことで…。
怪しい噂だらけな上に、娘を溺愛する不二男は過保護でメイに寄り付く男を許さない。医者と植木屋、禁断の格差恋愛に直面し、寧ろ燃え上がってしまうアキラの恋心。
「……俺が彼女を助けなきゃいけない気がする!」
明くる日の北棟内では、メイが不二男に詰め寄っていた。
寿が不二男の指示で動いていたことや、甘木に聞いた海外の話等から、脳に何か特殊なチップを埋め込んでいるのではないか?倫理的に公表できない研究なのではないか?と、疑うメイ。すると不二男は「さすがメイ!」とあっさりそれを認め、ベッドに寝ている自分の患者達を紹介し始めるのだった。
「お父さんの言うことをきく奴隷、八猪北棟オールスターズだ!」
その中には、勿論あの寿もいた。自身もブラジルで脳に特殊なチップを埋め込んできた不二男は、言葉なくとも患者を操ることが出来る。身寄りのない犯罪者予備軍の人間を集め、薬漬けで廃人にして手術をし、その上で自分の意のままに奴隷のように動かすという恐ろしい研究をしていたのだった。不二男の人体実験により、廃人だが視覚が発達した者、聴覚が発達した者、味覚が発達した者…。人道を外した父親の行動に絶句するメイ。不二男は完全におかしくなっていた。
一方、アキラとユタカが中庭で仕事をしてると、病院内の不可思議を調べるため病室を抜け出した一郎がやってくる。一郎を警戒するアキラとユタカだったが、彼は開放病棟の患者だとわかり一安心。
「この病院には何か裏がある…!」
一郎曰く、立入禁止とされている北棟には、様子のおかしい患者達がベッドに拘束されて並んでいるらしい。ジャーナリストとして真相を確かめるべく北棟に潜入したいが、入院中の一郎はあいにくのパジャマ姿。このままじゃ目立ってしまうため、植木屋の作業着を貸して欲しいと二人に頼み込む。
北棟へ忍び込み、昨日のような脱走騒ぎを起こしてそれを自分が止めれば、メイに活躍する姿を見せ惚れてもられるかもしれない…。アキラは一郎の提案を受け入れ、ユタカと共に三人で北棟へ向かった。
その頃、諦めの悪い百合本&漆原コンビもまた、清掃員に化け、こっそり院内に潜入していた。怪しむ甘木の目をなんとかパスして、病院の謎を探るべく北棟へ向かう。
甘木は看護師の小神田と共に、病室からいなくなった一郎を探しに。美人でセクシーな小神田は不二男のお気に入りで、不二男に傾倒している甘木は彼女をややライバル視していた。
アキラとユタカ、作業着に着替えた一郎が北棟に着くと、そこには目を疑う光景が広がっていた。
恰幅のいい一人の患者が、服を血だらけにして、人間の腸のようなものを食べていたのだ…。そしてその傍らには、食われてバラバラになった看護師の死体が転がっている。暴れ出した患者に襲われて食べられてしまったらしい。
一行は逃げ出そうとするが、その人食い患者・太摩呂(読み:ふとまろ)が寿を食べようとする様子を見て、正義感の強いアキラは助けようとする。見兼ねたユタカと一郎も協力し、太摩呂を抑えながら奮闘。その内に百合本&漆原もやってくるが、死体を見た百合本はショックで気絶してしまう。「腹減ったぁぁぁぁ!」と叫び、止まらない太摩呂。一郎がどうにか寿を車椅子に乗せて連れ出すが、逃げ遅れたユタカが太摩呂に足を噛まれてしまい、北棟内は大パニックに。
その後もアキラ達が必死で応戦していると、ようやく甘木がやってくる。棟内の騒ぎを目の当たりにすると、一体誰が勝手に入ったのかと怒り出すものの、看護師達に診療中の不二男に知らせるように指示をし、電話でメイを呼んだ。そして注射を使って太摩呂を鎮静させる。
メイはすぐに北棟にやってきた。惨状を見て驚くメイに、アキラは大声で言う。
「メイさん!あんたの父親はおかしい!!」
すると甘木が「先生を侮辱しないで!」と声を荒げる。甘木は北棟のことも、不二男の研究についてもよく知っていて、その上で彼を支持し忠誠を捧げているようだった。
太摩呂に襲われたユタカの傷は、一先ずメイが診ることに。足をかじられたユタカは、ゾンビに食われた自分もゾンビになってしまう等と取り乱すが、甘木がそれを否定する。
「太摩呂さんはゾンビじゃありません。お腹が空いていただけです。あなた達は何もわかっていない」
そう、太摩呂はゾンビじゃない。死んで生き返るのがゾンビなのであって、太摩呂は一度も死んでいない。不二男の手術によって味覚が発達しすぎただけで、点滴だけじゃ満足いかず、お腹が空いていたから人間を食べてしまっただけだと。
甘木の言っていることの意味がわからず、呆気にとられるアキラ達。そこへ騒ぎを聞きつけた不二男が到着し、「太摩呂くんはゾンビじゃない。脳みそが壊れただけのこと」等と無茶苦茶な説明をする。アキラは、こんなものは犯罪だ、人間をこんなふうに扱っていいはずがないと糾弾するが、もはや意味はない。
「こんな病院、俺が潰したる!!」
アキラは怒り、警察に全て証言してやると啖呵を切るが、不二男は「がたがた言うなボケ!メイとヤりたいだけだろ!」と言い捨て、アキラとユタカ、そして気絶した百合本を拘束してしまう。
そして不二男は、寿を連れて逃げた一郎夫妻を追うことに。
・二幕
一郎とその妻・珠代は、連れ出した寿を車椅子に乗せたまま逃げていた。警察にも駆け込もうとするが、実験によって五感が秀でた患者を使い二人を追跡していた不二男に見つかってしまう。どうにか応戦し、なんとか寿を連れたまま不二男を撒いて逃げる一郎夫妻。
北棟ではアキラと百合本がベッドに拘束され、捕まっていた。ユタカはカーテンの向こうで、メイによる怪我の緊急処置を受けている。血が苦手なメイも、「火事場の馬鹿力です!」と、この時ばかりはなんとか力を奮ったようだ。
その間、病院の看護師達が太摩呂に食われた看護師の亡骸を片付ける。甘木はお気に入りの鉈を片手にアキラ達を見張っている。不二男の研究は正義だと言って曲げない甘木と口論になるアキラだが、同じく、ユタカの処置を終えたメイが生まれ変わったような顔付きで 「私は父と戦います!!」と宣言。甘木にも「私は父を許せない」ときっぱり言い切る。凛々しいメイに、アキラは「ジャンヌダルクや!」等と更に惚れてしまう気分。
それでも甘木は、メイは不二男を誤解している、先生の研究は世のため人のための社会正義だと言って譲らない。
その頃、社長の百合本を助けるため北棟から逃げていた漆原は、助けを求めて駆け込んだはずの警察でなぜか捕まっていた。公務執行妨害だと言われ、全くもって納得のいかない漆原だったが、この町の警察には既に不二男の息がかかっていたのだ。
不二男と町の警察が繋がっているのには、理由があった。
それには、北棟の患者であり、メイの同級生でもあった寿が過去に起こした事件が絡んでいた。寿は高校一年生の時、仲間二人と共に一人の女子高生を拉致し性的暴行を加えた挙句、絞殺して彼女の死体を遺棄したのだ。当時、寿や仲間達は未成年。法律では満足に裁かれなかった。
被害者の女子高生は、なんと町の警察署長の娘。そして八猪病院の院長である不二男は、警察署長と幼馴染だった。そして三年前、警察署長はあたためていた復習計画を話し、不二男がそれに協力した。出所させて病院に送り、薬漬けにして廃人になった後、不二男の実験台にするというものだ。寿は、不二男の不道徳な研究における最初の実験台だったのだ。そこから火が点き、無差別的に人体実験を繰り返すようになった。
警察署長と不二男は繋がっている。だから八猪病院から逃げ延びた人間が、この町の警察に駆け込んでも無駄だ。性犯罪者は放っておいたら治らない…治らないものを治してさしあげている…だから先生の実験は正義であると、甘木は説明する。
「お父さんはもう実験がしたいだけよ!」
「こんなことのために看護師になったんじゃないでしょ?甘木さん、あなたが正しいと思うことをして!」
不二男を深く信じ込む甘木はなかなか聞く耳を持たないが、メイを筆頭に彼女を真摯に説得して、なんとか病院から共に逃げ出す展開に持ち込んだ。甘木の指示で操られた患者達はアキラ達の拘束を解き、全員で外へ。
と、思いきや、今度はメイが一人でここに残ると言い出した。お父さんは私を支配したいだけ…不二男が自分に執着していることをよくわかっているメイは、みんなの代わりに一人残ると言って聞かない。
「あの人、私のマンションに監視カメラをつけてたのよ。だから二年間私が帰ってこなくても平気だった!だから私は…監視カメラに向かっていやらしいことをしてやった!カメラに向かって股を開いて、私はいい子じゃないって思い知らせてやろうって…!」
感情のまま話している内に、言わなくていい情報まで口にして脱線し始めるメイ。そんなメイを落ち着かせて、一緒に逃げるよう説得したのはアキラだった。ユタカと百合本は甘木と共に先に逃げてもらい、自分もメイを連れて後から追いかけると約束した。
メイはこんな目にあっても自分を助けようとしてくれるアキラを不思議に思うが、アキラは「ぶっちゃけ、あんたに惚れたんや」と告白する。
それから、放っておけない理由がもう一つ。元嫁がソシャゲ廃人になり精神を病んだ頃、精神科で適当な医者に大量の薬を処方され、症状が悪化したにも関わらず酷い逆ギレをされてしまったことがあり、アキラはその経験から悪どい医者をどうしても許せないのだった。だからこそ、メイには素敵な医者になってほしい。
「医者の世界も狭い。きっと父は逮捕されるし、どこへ行っても八猪の娘って言われる…」
もう医者にはなれないと下を向くメイを優しく励ますアキラ。塞ぎ込んではいけない、人間は内に篭ってないで外に出て動かなくちゃいけない。外へ出て太陽を浴びていかなくちゃいけない。だからメイもここを出て、また知らない町でやっていけばいい。医者が無理だと言うなら、自分と一緒に植木や花の仕事をすればいい。
アキラのまっすぐな思いに心を動かされたメイは、父のことは警察に任せ、この町を出てアキラについていく決心をした。
「本当に…私でいいんですか?」
「あんたが、俺を選んでくれるなら」
アキラとメイは手を取って、二人で北棟を抜け出す。
所変わって、一郎夫妻は変わらず不二男から逃げていたが…。一郎が飲み物を買いに行っている間、珠代が辺りを見張っていると、突然、廃人だった寿が意識を取り戻し喋り始める。寿は一人でゆらゆらと車椅子から立ち上がり、不気味なことを呟きながら珠代を襲い始めた。どうやら不二男から遠く離れたことで管轄を外れ、自由意志で動けるようになったらしい。性犯罪者としての感情がまだ染みついている寿は、目覚めた途端から珠代をレイプしようとする。間一髪で一郎が珠代を助けるが、その最中で三人は不二男の息がかかった警官に発見されてしまい、拳銃を突きつけられ、成すすべなく八猪病院へと連れ戻されてしまう。
先に北棟から逃げていた面々は、病院の正面からではなく森を通って逃げようと画策中だった。しかし、忠誠心の強い甘木が不二男を裏切ることは決してなかった。不意打ちのスタンガンで、甘木に気絶させられてしまう百合本。ユタカは甘木と揉み合いになるものの、逆に甘木にスタンガンを食らわせ、なんとかピンチを脱した。
そこへ病院の看護師達が数人やってきて、アキラとメイもそこへ合流。看護師達は不二男や甘木側ではなく、アキラ達の味方だと言う。
そんな矢先、いきなり銃声が響き渡り、看護師の内一人が撃たれて死んだ。脱走は間に合わず、不二男が拳銃を持って病院に帰ってきてしまったのだ。捕まってしまった一郎夫妻や、寿、漆原の姿もある。もはや人の命をなんとも思っていない様子の不二男は気まぐれに看護師を殺し、歯向かうアキラにも銃口を向ける。なんとか不二男を正気にしようと止めるメイ。
そんな緊迫した状況の中で、なぜかユタカがひっそりとうずくまっていた。ユタカの行動を不審に思った不二男は、「お前まさかチンコかいてんのか?」とその場にきおつけさせようとする。頑なに拒むユタカだったが、銃で脅されて仕方なく従うと、不二男の言う通りユタカはこの状況で勃起していた。不二男にキチガイだと評されるユタカだが、曰く、これまでこんなことは全くなかったのに、殺された看護師を見た途端こうなってしまったのだと言う。
不二男はその現象を気持ち悪いと面白がって、次は唐突に珠代を銃殺。一郎が叫ぶ。その光景を目にしたユタカは更に勃起を繰り返し、現場はどんどん混沌に包まれる。ユタカの突然変異に理解が追いつかないアキラ達。不二男は気絶していた甘木や百合本も起こすと、まるでゲームのように「次は誰にしようか」と銃口を泳がせる。例え全員殺したって、医者の自分にはどうにだって処理できるのだと。大量死でてきとうに片付けてやると。
悪夢のような状況は続き、漆原は不二男の脅しで仕方なく百合本を鉈で斬り殺すと、不二男に撃ち殺されて死ぬ。それを見てまた更に反応してしまうユタカ。不二男はどんどん面白がって、更に人を殺す。
すると、見かねたメイが不二男の前に割って入った。そして彼女はとんでもないことを告白した。
「やめて!この人のアソコが大きくなるのは私のせいなの!!」
「私、血を見るとチンポが吸いたくなるの!!」
不二男を筆頭にポカーンとする一同。
メイによると、メイは血を見るとどうしても性的興奮を抑えられなくなってしまう500万人に一人の奇病にかかっていて、太摩呂にかじられた足を治療した際、カーテンの向こうで我慢ならずユタカの局部を「吸っちゃった」せいで、その奇病をユタカに移してしまったらしい。だからユタカは人が死に血を見るたび、異常なまでに興奮してしまうのだと。
「お前何言ってんだ!?綺麗な顔して…」
娘の謎のカミングアウトに戸惑う不二男。その隙をついて一郎が不二男から銃を奪おうとするが、揉み合いになり、甘木が流れ弾に撃たれて倒れてしまった。またもや局部が反応し、もはや痛くて泣き叫ぶユタカ。
不二男は甘木の死に怒り、刃物やチェーンソーでの大乱闘になる。負けじと戦うアキラ達。誰かが死ぬたび泣き叫ぶユタカ。もう我慢できない!とユタカにがっつくメイ。不二男の奴隷である患者達もやってきて、現場はとんだはちゃめちゃな状況に。一郎はジャーナリスト魂を燃やし、ニュース配信しようと事態を動画に収める。
そんな中、包丁を持った一人の看護師がふらりとやってきて、なんの前触れもなく不二男の背中を刺した。アキラ達と大乱闘していたのに、突然名もない看護師に刺され、呆然としながら倒れる不二男。
「その、あんまりしゃべってなかったんで…最後くらい目立ちたいなと思って…」
か弱い声でそう言いながら、看護師は再び歩き出すと躊躇なく次はユタカを刺殺。
「だってかわいそうじゃないですか。こんな病気絶対治らないじゃないですか」
抑揚なく不気味に話しながら、更にユタカを滅多刺しにする。それを止めようとした最後の看護師も刺され、彼女は最後に自分の首を切って自殺した。
生き残ったアキラとメイ、そして一郎…。
一郎は撮影した動画を持ってこの事件をスクープし賞を獲るのだと、アキラの制止を振り切って病院を去っていく。死屍累々を見渡して愕然とするアキラ。登場人物はほとんど死んでしまった。こんな凄惨な状況にも関わらず、自分に欲情し、うっとりとした眼差しで見つめてくるメイにドン引きするアキラ。
「アホばっかりや!なんじゃこの台無し感…!」
自分はなんのために戦ったのかと呆れ返るアキラに、メイは、自分の病気は奇病ではなく伝染病で、大学病院でも沢山の人に移してきたのだと話す。だからどんどんこの病気は広まり、みんなが自分のようになっていずれモラルは崩壊、少子高齢化も解決するはずだと。
「だからアキラさん!知らない町で子供いっぱい作ろ!テヘペロ♡」
「キチガイ!!!」
恐ろしくなったアキラは、慌ててメイを置いてその場から逃げ出そうとする。彼女もまた、マニアック側の人間だったのだ。
「待ってアキラさん!!」
「待つか変態!!!一人になってもなぁ…世界の果てまで逃げたるんじゃ!!!!」
こうしてアキラは一人、八猪病院を抜け出した。
舞台上には、ギターをかき鳴らすアキラの姿。その後ろには男性器をかたどった金色の巨大なオブジェに乗ったメイと、周りで盛り上がるアキラ以外の登場人物達が現れ、歌と共に、祭りのような賑わいの中で幕が下りていく。
(閉幕)
▼感想
・全体的な感想
初見での感想は「マニアックめっちゃマニアックだった」でした。Twitterでもそう呟いたし、カテコが終わってピロティホールの階段を下りていく中で、至る所から「マニアックだ、マニアックだ」と聞こえてきました。
やはり終わり方が終わり方なので……だって、金色のチン…像が登場してみんなが笑顔で歌い踊る前で自担が超かっこよくギターを弾いてる、というカオス情景でしたから、正直結構面食らったんですが、でも、結論としては大変楽しかったです。どちらかと言うと、二度目三度目の方が楽しめたかなぁ。本当に突拍子も無いことが起きるので…初見で展開がわからずハラハラして見るより、落ち着いて音楽や振付をじっくり楽しめたので、より満足感があったんだと思います。この内容で「音楽劇」なのがやっぱり肝ですよねぇ。歌が要所要所であり、俺節と言うよりはジレッタに近いです。
好き嫌い分かれますよね、マニアック。治安が悪い(笑)清々しいくらいに不謹慎ですから、苦手な人はとことん苦手だと思うし、その苦手感は「安田くんかっこいい」の気持ちだけじゃ清算できないくらい、がっつり拒否反応を起こす方もいる気がします。もうそれは仕方ない。クライマックスでは窒素くらい軽〜く人死ぬし、古田さん演じる不二男のマッドサイエンティストっぷりもえげつない。太摩呂さんは血だらけで人の内臓食べてて怖いし、俳優さん達の廃人の演技が上手すぎて本当に怖い。目がヤバイ。道歩いてて正面から歩いてきたら爆速で逃げると思う。なんだか、触れてはいけないような怖さがあるんです。
私みたいにエイトが出演する舞台しか見てない演劇素人タイプであれば、なおさらダブーを感じてしまって少し不安になる。「これ面白いと思っちゃっていいのかな?」みたいな。「自担が主演してるから良かったと思ったのかもしれない。安田くんを切り離したらどう感じたんだろう…」みたいな。結果的に「深く考えたら負けだな」って、どうでもよくなるんですが。
マニアックの「これ大丈夫なの?見ていいの?感」は、波はあれど最初から最後まで舞台上に漂っている感じでした。なので、しょっちゅうハラハラしました。例えば「性犯罪者は治らない」とか「ブロークンブレイン」とか、普通口にしにくいような不謹慎で過激なことを、あの堀内敬子さんが美しくかわいい声で歌って踊っているわけですし、安田くんの台詞に「脳みそパンクしそうや!」みたいな縁起でもないものもあって、オチはとりあえず笑っとくしかないようなド下ネタ。雑誌インタビューで安田くんと古田さんも言ってたけど、これは本当に、中学生くらいの子供と親で見に行っちゃいけないやつだ…と思いました。帰り道絶対気まずいよ。「ヤスかっこよかったね…」しか言えないよ!w
でもこういうのって、やっぱり舞台ならではだなと思いました。
仮に、マニアックが歌も踊りもない映像作品だったらグロテスクすぎてホラーが苦手な私は見れないと思うけど、インモラルな内容をとってもポップにラッピングしてお届けする感じが、結構癖になりました。なにしろ役者さんが最高だし、曲もダンスも素晴らしく楽しい。無駄にクオリティが高いので、展開がカオスでも突き抜けるパワーで押し通される感があり、悪い気がしない。形にするとショッキングピンクの毒キノコみたいな、スワロフスキーいっぱい付いた骸骨みたいな、かわいらしさと怖さが同居しているような感覚。私はマニアック側の人間じゃないから、そっちに行ったら死ぬってわかってる場所になんて絶対に行かないけど、でも、ちょっと覗いて見るくらいならいいかな…どうかな…って。
舞台には色々なマニアックが氾濫していたと思います。人体実験をするマニアック。性犯罪を犯すマニアック。人を信じ込むマニアック。性的興奮のマニアック。復讐計画を企てるマニアック。人を食べるマニアック。人を殺すマニアック。どんな状況でも自分を貫くマニアック。
マニアックとは一体なんだろう?でもマニアックって、実はどこにでも転がっている気がします。それは誰かのマニアックかもしれないし、自分のマニアックかもしれない。自分が異常だと思うことは、相手の正常かもしれない。その反対もそう。この舞台が伝えたいことは、「人道に反する行いは絶対に駄目だ」ってことじゃなくて、マニアックは、マニアックであることとそうでないことの背中合わせの一線違いであって(引用:わたし鏡)、見てみないふりをしているだけで誰しも秘めているものだという、警鐘にも似たメッセージなのかと思いました……なーんて考えてみたけど、別に伝えたいことなんて何もないのかもしれません。1gだって涙出ませんでした。あ〜楽しかったな〜。
こういう感想を抱く作品の主演が自担だということに、改めて驚きます。
・セットと音楽と振付
舞台上は灰色ベースのシンプルなセットで、基本的には病院内が舞台。建物が老朽化している設定なので、少しホラー感漂う雰囲気です。場面転換は全体的にとてもわかりやすく、大変見やすかったです。ピロティホールで言えば、一番右端の席(サイド指定席)に座った日がありましたが、ストレスなく観れました。
客席から見て舞台左上の奥には、劇中の音楽と生演奏を担当するバンド・浅草ジンタさんがスタンバイ。セットに組み込まれているイメージです。演奏担当なので、カテコでは降りてくるまでほとんど姿は見えないんですが、オープニング曲の「マニアック」では、チンドン屋のごとく優雅に演奏しながら少し現れたりもして…とにかく浅草ジンタさんがとても素敵だった。生演奏贅沢すぎます。個人的には、サックスの音が特にかっこいいなぁと思ったり。
物語は現代の話で、OKグーグル!も出てくるし、振り付けにDA PUMPの「U.S.A」が入っていたり、金爆さんの「女々しくて」の替え歌がちょっと出てきたり。理解には苦しむかもしれないけど、物語そのものの難解さはないと思いました。簡単に言ってしまえば、超ヤバイ人間が起こした超ヤバイ事件に普通の人が巻き込まれて死にかける…ってことだけですし。
安田くんが演じるアキラくんは植木屋さんなので、劇中ではほとんど作業着だけど、あの作業着も良かった。デニムのブルーと白のストライプで、インナーがオレンジやカラフルなのを選んでいるのが大変似合っていました、ちょっとダボっとしていて。眼鏡もいい感じにマッチしてた。成海璃子ちゃん演じるメイのお洋服もかわいかったです。グレースコンチネンタルにありそうな、花柄刺繍のワンピースだったり。ちなみに、メイがヒールを履いているせいか、並ぶとアキラの方がちょっと小さくてそこもまたかわいいポイントでした。
劇中歌は全部で12曲!どれも粒ぞろいで大好きです。色んなテイストの曲があるって、やっぱりお得感もあるし楽しいんですよね。中には歌詞が酷いやつもあるけど…(笑)でも恐ろしく耳に残るので、観劇後から毎日私の脳内を代わる代わる支配しています。気が付くと、「太摩呂さんはゾンビじゃなぁ〜い」とか「マーニマニマニマニアック」とか「あれは十年前〜」とか歌ってしまってるんですよ、怖い怖い。「お腹が空いていただけなの〜〜〜」…怖い…歌ってしまう…。一番最初のオープニング曲・マニアックのイントロは、場面転換で流れることも相まって、隙あらば頭に浮かんで消えません。昭和っぽさもあり、鬱蒼とした行進曲みたいなあのメロディがぐるぐるする…あまりにもサントラが欲しい。あまりにもサントラが欲しい!
歌う人の心境を代弁するものもあれば、過去回想や状況説明のものもあって、全体を通して歌っているけど物語を語っているような感じです。途中で掛け合いが入ったりもしますし。安田くんがメインで歌う曲は5曲。どれも捨てがたく好きすぎる。メイへの想いを歌うラブソングが多いですが、それぞれ違ってそれぞれ素晴らしいです。みんな違ってみんな良いやつ!!歌が上手い OF 上手いです。ギターもアコギとエレキ両方聞けちゃうし、本当にありがとうございます。安田くんの歌唱とダンスについては、また後で気が済むまで書きます。
振り付けは、エイト担にはお馴染み振付稼業air:manさんということで、抜群の安定感がありました。キャッチーで記憶に残るし、グロテスクで毒々しい、でもつい見たくなるマニアックの世界観にぴったりだと思いました。
色々面白いところがありましたが、まずオープニングのダンスからすごく癖になる。前に進んできては下がって、またゆっくり歩いてくる…すごく不気味。すごく不気味!!他にも、一幕で堀内敬子さん演じる看護婦長・甘木さんが患者を従えてミュージカル風に歌う「ゾンビじゃない」も脳内ビジョンで繰り返し見ています。二幕でメイが歌うソロ曲のサビ、「バーイバーイ!独裁者!」の部分の振付も大好きです。二本指でカトちゃんぺするところ、ヒトラーのヒゲなのかな?途中で周りのダンサーをドカドカ足蹴にするのもいいよね…。
舞台上では、やれ人体実験やれ性犯罪やれ銃殺刺殺と陰惨なことばかり起きまくる話ですが、歌って踊ることによって、ブラックな空気も途端楽しくなってしまうから不思議。やっぱり、素敵な振付は曲を更に魅力的に印象的にするものですね。曲と振付がセットになって記憶に染み着くので、見たものがすんなりと頭の中に浮かびます。
音楽と振付、生演奏と演出を通して、マニアックが「音楽劇『マニアック』」である必然性を感じました。
・古田さんの本気がやばい
俳優さんについて思ったことは山程あったんですが、まずはこれです。古田さんがすごいんですよねぇホント。
古田さん演じる不二男はマジキチ☆マッドサイエンティストですが、本当にやってそう感が漂いまくってました。普通に怖い。目が笑ってないんだもん…。ええ、ちょっと、舞台降りて家帰ったら、地下シェルターとかで本当に人体実験やってんじゃないの???って思えてくる。
娘を溺愛するお茶目な部分もあるし、ギャグを言ってふざけて笑いをかっさらう場面も沢山あるんですけど、だからこそ、怖い時とのコントラストが濃い。ケラケラ笑いながら面白いなぁ〜と思ってたら、いきなり氷点下まで冷え込むみたいに怖いんですよ。不二男が銃口を向けた途端、ものすごい緊張感が走る。薄っすら笑ってる古田さんに拳銃向けられたら、ふざけてるのか本気なのかわからなくて、もはや客席にいても怖い。関わりたくない、見つかりたくない…ってなった。
何か考えているように見えて、何も考えてない。深いようにみせかけて、まるで浅い。タネも仕掛けもないものが、怪しいものに見える。見えない余白を感じさせる空気感って言うのかなぁ…。マニアックが中身のない話のようでぎゅうぎゅうに詰まった作品に感じたの、古田さんの力も大きい気がします。支配人の本気を浴びて、めちゃくちゃシビれました。
・堀内敬子さんの助演女優賞総ナメ感
舞台で見られるなんて!と楽しみにしていた堀内敬子さん。お声がとってもキュートで美しいし、ドラマで泣かされたこともあるので、とりあえずはちゃめちゃやってらっしゃることにびっくりしました。「この舞台出ていいの?そんなこと言って大丈夫?」感は、安田くんよりも、成海璃子ちゃんよりも、ずっと強かったと個人的には思いました。テレビや映画で拝見するイメージしかなかったので。
でも、本当に素晴らしかった〜!歌声もさることながら、何を言っても何をしててもチャーミング。えげつないこと言ってても、ミルクたっぷりまろやか仕立てに仕上がる不思議。鉈持ってても、お料理教室くらい治安良く見える可愛らしさ。子供の頃のメイの真似をするカラカラとした声色から、突然トーンが落ちる威圧感まで、魅力グラデーションに終始うっとりしました。「ゾンビじゃない」の序盤、好きすぎて延々と見れそう。
甘木さん役かなりカロリー高いだろうなぁと思いつつも、とても記憶に残るキャラクターで大好きです。そういえば堀内さんおいくつなんだろう?37歳くらいかな〜?と思ったらwikiに47歳って書いてて今めっちゃ二度見しました。美。
・違和感ゼロでめちゃ強い布陣
先に書いたお二人然り、キャストがめっちゃ強い。この手のふざけた展開って、一瞬でも我に帰ったら自分の中で多少シラけると思うんですが、一人残らずHPが高いので現実世界に連れ戻されません。みんな似合ってた〜似合いすぎてた〜〜
何度も書きましたが、患者役のみなさんがリアルに怖い。中盤、前の方や客席に降りてきてパフォーマンスする場面もあるけど、ひやひやして近くにいても目合わせられなかった…。目の下が浅黒くて、どこ見てるのかわからなくて、ゾンビみたいな感じなのに、話の中では「この人たちゾンビじゃなくて改造された人間なんだよね」と思うと、物語そのものに対する恐怖心が煽られました。拘束されて薬漬けにされて実験台にされて、えぐいなぁ…と思ってたらすぐポップ風でハッピー風になるから、まさにジェットコースターみたいな舞台でした。
アキラの相方・ユタカ役の小松さんの、しっくりくる適役感が心地よかったです。良き先輩だけど飾らない素朴さがあって、アキラとのコンビネーションにはずっとほんわかしました。主人公のアキラと、アキラとずっと一緒にいるユタカが、とにかく普通。それゆえ、マニアックのマニアックたる影の部分が浮き彫りになるのではないかと思います。パンフレットのキャストインタビューで、小神田役の山本さんが「(小松さんは)何をしても下品にならない魅力」っておっしゃってたんですが、本当にそれ!ユタカめっちゃいい人なのに、変な病気うつされるわ刺されるわで可哀想だったよ…。
「黒い十人の女」や「昭和元禄落語心中」を見ていて成海璃子ちゃんも好きだったので、ヒロイン役も嬉しかったー!果たしてヒロインと呼べるのかどうか…(笑)元々、成海璃子ちゃんには良い意味で清純派のイメージを持ってなかったので、最後のヒドい台詞を聞いて「この上なく適役すぎる」と思いました。ホント「きれいな顔して何言ってんだwww」状態で。綺麗で、小さすぎず華奢すぎず、意思の強い感じが滲み出ていてとても素敵でした。綺麗な女優さんにただ「チンポが吸いたくなるの!」って大声で言わせればギャップで面白いっていう単純な攻撃じゃなくて、成海璃子ちゃんだからこそ余白が想像できるというか、何倍も効くパンチになったような。デビューの時は確かに清純派寄りだったかもしれないけど、成人してるから別にいいのに喫煙やら何やら言われて、昔やっていたような役では見かけなくなったけど、振り幅のある役を沢山演じている今の方が魅力的で好きです。最後、チン…像に乗ってる時のうっとりとした乙女の表情が超かわいかった〜。
浅野和之さんは色んな映像作品で見ていたから、染み渡るような安心感があって、なのに途中誰よりも動いてて大爆笑させられました。せかせか動いてる浅野さんを見て、舞台上で思わず笑っちゃう安田くんと小松さんコンビがかわいかった^^再婚した奥さん役の頼経さんとの掛け合いも夫婦漫才チックで楽しかったです。しずちゃんの癖の強い喋り方も物語の中でとても活きていたし、漆原役の宮崎さんとのコンビも楽しかった。宮崎さんは初めてお見かけしたんですが、漆原のなんとも言えない舎弟感素敵でした。「リ………ホテル」ってハンドサインやってる時のお顔がとってもかわいかったです。一人で何役もやってらした山本さんの変化しない七変化もずーっと面白かった。小神田さん妹何人いるんだ…ホテルのカウンターのくだりすごくツボでしたww
あとは、あの最後に不二男を刺した看護師さんがめっちゃ怖かったな。一番サイコパス感出てました。わざと棒読み風の話し方をするので最初はみんな笑うんだけど、ユタカ刺し殺したあたりから怖くなってきて、客席シーンとしたよね…。
・安田くんにマジで恋する二時間半
沢山振り返ったので、最後に安田くんのことを書きたいと思います。
古田さん、青木さん、この舞台に安田くんをキャスティングしてくださってありがとうございます…。本当になかなか出会えないタイプのインモラルな作品だと思うので、自分の大好きな人がまた一つ新しい扉を開けた瞬間に立ち会えて素直に嬉しいです。そう思うのは前提として私がマニアックという作品にハマれたからではあるけれど、安田くんが出る舞台は毎回バリエーションに富んでいるので、やっぱり色々な景色を見せてもらえるのは楽しいです。今回はちょっとヤバイ箱開けちゃったねってことで。
安田くんは何でもできる。どんな場面でも戦える。どんな色でも馴染む。近年の安田くんはそういうことをもう言われたくないのかもしれないけど、私はやっぱり「安田くんは何でもできる」と言いたいです。カンパニーも先輩方ばかりだし、体のこと含め緊張感や不安が変わらずあったのではないかと思いますが、舞台上にあったのは、あまりにも堂々と楽しむ座長の姿で、全私が「余計な心配をしてすみませんでした!!!つべこべ言ってないで黙ってあなたの才能を浴びます!!!」と降伏しました。安田くんはすごい。強い。プロ OF プロ。千秋楽までに古田さんにも感謝のお手紙を書きたいです。
全体感想で書いた通り、マニアックの物語自体は1gも涙出ないんですが(笑)やっぱり私は安田担で安田くんが見たくて劇場に行く側面が強いので、久しぶりの小規模会場近距離安田くんを目の当たりにして、「うわあああ〜〜〜〜〜安田くんが動いてる〜〜〜〜〜踊ってるしゃがんでる転んでる回ってる〜〜〜〜うわああああ〜〜〜〜」となり、初日はそれでばしゃばしゃ泣きました。治ってる!回復してる!もう感動が突き抜けるクララが立った状態です。本当によかった。勿論、オタクとしてはずっと心配なんですが、舞台に立てるまでに回復している事実に、序盤アキラが蜂を避けて転んだ瞬間からありがたさクライマックスでした。
そして、どうしたって好きすぎるんですよ…安田くんの、安田くんによる、安田くんだけの表現が…。歌、ダンス、役になる力。全部最高〜〜〜〜シャンパンを開けたい〜〜!ビールかけしたい〜〜!!神輿を担ぎたい〜〜〜〜〜!!!あとアキラが関西弁だとは思ってなかったので、関西弁にしてくれてありがとう青木さん〜〜〜〜〜〜!!!!
まず、アキラがメインで歌って踊る5つの楽曲。全部スルメ。最初からおいしいのわかってたけど食べたらやっぱりおいしくて、且つずっとおいしいしどんどんおいしくなるタイプの進化系スルメです。
最初の曲「Comeback to me!」はポップで楽しくてかわいい。掛け合いも多いので、一番ミュージカル感(当社比のイメージによる)があります。離婚した奥さんの話を説明してくれる歌なんですが、もう安田くんが「ソーシャルゲームはアリ地獄」って歌ってるだけで既に面白い。「ガチャやれガチャやれ」の動きがソーキュートだし、「最初ははした金でも〜」の語尾の伸びが素晴らしい…早々に心の中の歌うまいボタン連打しました。振付もがっつりしゃがんで跳ねてなので、前述したように泣きながら、「ああ、私この舞台安心して見ていいんだね?大丈夫なんだね??痛くないんだよね?しっかり見るね…」となりました。
次に、メイに一目惚れした時歌う「恋に走ろう」。これは踊らない代わりにアコギ付き!やったー!!仁王立ちでしっかり舞台上手に立って、太い声でまっすぐアキラの心境を歌う姿に胸キュン(古い)でした。古田さんはこの曲が好きだと対談でおっしゃっていたはず。全体的にテンポ早めで疾走感があるので、ときめいている内にあっと言う間に終わってしまう。最後のこぶしもたまりません。
私が一番好きな「Rescue her」はあと三千万回くらい見たいと思っています。安田くんのジャニーズ的魅力を存分に詰め込んだ一曲。曲調はムーディーな昭和歌謡で、スナックで呑んでいる時にメイのことを思って、突然出てきたコーラス隊と共に赤いジャケットを颯爽と羽織って歌い出します。ジャケットの羽織方からしてもう2億点です。……バサッ!って。
いやもう、なんだろう、好きしかないんですよね。「Street Blues」みたいな優しくて色っぽい歌い方で。サビの歌詞で繰り返しになる「I'll rescue her」の「her」の部分の、やわらか〜くそっと置くような丁寧さ!そして何より振付が…!シンプルな動きなんですけど、足の運び方、手の伸ばし方、体の傾け方、リズムのとり方、極め付けの美しいターン…、シンプルな動きにこそ際立つ安田イズムが迸っていて泣く。指の先まで丁寧に伸びたその距離を図ってギネスに認定したい。安田くんのダンスにおける限りなくコントロールされた自由を国宝にして称えたい。丸ちゃんとの「The Light」の間奏で、安田くんがしゃがんでいるダンサーさんの頭上で手のひらをすっと持ち上げる振りあるじゃないですか。それに似た手の振りがあるんですが、素晴らしく美しい。何もない、空気しかないはずなのに、手のひらに何かある。もう、安田くんが上手いとかすごいとかって言うより(上手いしすごいんだけど)、自分の好きどストライクなんですよね。好み。本当に好み!だからこそ安田担やってるんですけど、やっぱり安田くんのダンスを見て最高だと噛みしめる満足感って安田くんからでしか得られないから、改めて感動しました。歌い終わって履ける時のおじぎ、プライスレス。
メイがアキラについて行くことを決めた後の曲、アコギ演奏での「花」は、かわいいからとりあえずへらへらしちゃいます。突然打ち込まれる平和…。アキラが手を差し出してメイがそこに手を重ねるってくだり、何回やるんだっていう(笑)少し前まで殺伐としていたのにいきなりハッピーな空気になるし、劇場全体がほっこり和みます。伸び伸びした安田くんの聞き親しんだ歌声と、明るいメロディーで、見ていて思わず頭を横に振ってしまいそうになる。途中から成海璃子ちゃんも歌に加わって、「らららら〜らららら〜」と軽やかなステップを踏み始めるので、もう話このまま終わろうや…って気持ちに一瞬なる。ほっと一息つける場面だなと思います。途中、瞬間曲が止まってから手をとるところや、最後去って行く時の二人の笑顔にもときめく…。この曲の前に、アキラがメイに言う台詞、「あんたが、俺についてきてくれるなら」があるんですが、最高です。
アキラが病院から逃げた後、ラストのラストで歌う「出口」。これがマニアックのエンディング曲ですよね、多分。カオスだから他にくらべてあんまり強くは覚えていないけど、とりあえずワイワイお祭り感があるのと、ギターをノリノリでかき鳴らす姿にひたすらテンションがあがりました。「一人でも生きてやる!」って言葉が反響する、明るいロックナンバーってイメージです。結構ギター弾きながら反ってたりもするし、足でばしばしリズムも取ってたと思うんですが、終幕を見ている段階では心配も吹っ飛んでいたので、楽しく見られました。音に乗っかる安田くんの生き生きとした姿…よきかなよきかな…。最後、一瞬でパッ!と暗転する終わり方もよかったです。
何度か見る内に、この「出口」の洒落たところというか、「出口」で終わる意味合いを強く感じました。残念ながらパンフレットには歌詞が載っていないけれど、最初の「マニアック」と対になっているんですよね、きっと。アキラ視点からはマニアックでキチガイに見える人々だらけですけど、反対から見れば、マニアックでキチガイなのはアキラの方かもしれない。これってものを見つけて、他人に左右されることなく気が狂うほどその対象に熱狂していることは果たして頭がおかしいのか素晴らしいことなのか…。「マニアック」も「出口」も歌っている内容は、一度きりの人生好きにやれってことだと思うので、観劇の回を重ねる度、ぐっとくるものがありました。やっぱり、アキラを演じた安田くんがそう歌っていることも説得力がすごくあるから。
物語の中でのアキラは、最初から最後まで生き残り、且つ常識人という唯一の役柄。おかしな人ばかり出てきて、なんだか怖いし、不安になる中で、真っ当なことを主張し続けるアキラくん。正義感が強く、優しく、メイやみんなを助けようとしてくれるアキラくん。真っ暗闇の中の愛、光、希望状態。それを既にバチバチにかっこいい安田くんが演じるわけですから、憎いキャスティングですよね。加えて歌に踊りに演奏もある。そんなの素敵に見えるに決まってるじゃん!!って言う。だから話のテイストはアレだけど、安田担の自分にとってはめちゃくちゃご褒美舞台なんですよね、マニアック。
実際、過去安田くんがやってきた舞台みたいに観劇後にメンタル削られる感じはまったくなくて、単に「あ〜あ、おもしろかった!しょうもな!安田くん最高だな〜!」で、心の中は満ちています。
不二男の企みがわかってからは怒りで口が悪くなるアキラくんですが、それもまた良いよね…オタクだからさ…自担の口悪い台詞って盛り上がっちゃうので…。「〜じゃ!!!」っていう言い回しが…「脳みそ腐っとるから人が食えるんじゃ!!!」、「一人になっても逃げたるんじゃ!!!」とかね…渾身の「アホか!!!」もよかったですね。
何度舞台を見ても、カーテンコールで自担がカンパニーの真ん中に立つ姿は胸を打たれるものがります。最初は明るく気さくな兄ちゃんって感じで、そこから事件に巻き込まれて真相を知り、怒り、立ち向かい、最後は呆れ返るまでの機微を、めちゃくちゃでキャラの濃い登場人物の中で埋もれることなく、しっかり主人公していました。好きしか無くて、どうしたってマイナス要素が出てこないや…。
・おわりに
全然想像つかないんだけど、どんな感じなんだろう…とそわそわしていた「マニアック」。個人的には、良くも悪くも気負うことなく見られる自由な舞台だと総括します。面白かった人は当たりくじ、苦手だった人はちょっとした事故。大人だってプロだって、こんなふうに遊ぶときもあるよね!!っていう。きっと見に来てくれるであろうメンバーの感想が楽しみだな…どこかに書いてくれたら嬉しいな…。
先日、業界に詳しい友人伝いで「古田さんは滅多に役者を褒めない」というのを聞いたんですが、 その古田さんがしっかりと褒めてくれて、一目置いてくれているということに素直に喜んでいます。雑誌もあれこれ読んだけど、一緒にやりたいと思ってキャスティングされたことがファンとしても本当に嬉しいです。パンフレットの古田さんと安田くんの対談ページに「俺節」の写真も載っているくらい、古田さんはコージを気に入ってくださっていて、安田くんが手術後という大きな爆弾を抱えて挑んだ「俺節」が、あの時見た魂が震える瞬間みたいな言葉にならないものが、また一つ、大人を巻き込んだ作品に繋がっていることに改めて感動しました。
安田くんの「繋げる力」は本当にすごいんだ……ペイ・フォワードなんだ!!!!!
さて、こんなところまでスクロールしてくださってありがとうございました。色々あった2018年を自分なりに乗り越えて味わった「マニアック」、楽しかったです。ありがたくもまだ観劇する予定があるので、もっともっと楽しめるように、心の準備をしたいと思います。
安田くんに対する私のマニアックも、結局まだまだ治りそうもありません。アキラくんが、千秋楽まで無事に駆け抜けて逃げられますように!
ジャムツアーと関ジャニ∞と安田くんと
関ジャニ'sエイターテインメント🍓ジャム
終わっていますが感想(ネタバレ)です。後半は安田くん最高という内容だけです。
▼ セトリ
- High Spirits
- 勝手にしやがれ
- 宇宙に行ったライオン
- 象
- Traffic
- 生きろ
- 侍唄
- 夢への帰り道
- Tokyoholic
- S.E.V.E.N.転びE.I.G.H.T.起き
- NOROSHI
- 奇跡の人
- JAM LADY
- 罪と夏
- DO NA I
- キング オブ 男!
- なぐりガキBEAT
- Answer
- ノスタルジア
- Sorry Sorry love
- WASABI
- えげつない
- Never Say Never
- ナントカナルサ
- 前向きスクリーム!
- 今
- 純情恋花火
- パノラマ
- ズッコケ男道
- 青春のすべて
- 応答セヨ(WEC)
- I to U(WEC)
失恋ソングだと思っていた「I to U」を大倉くんが「俺たちからのラブソング」と言った時は普通に笑ってしまいました(笑)Wアンコ感はゼロですが、前回アコースティックコーナーで初回のリアクションが良かったからこの曲に味をしめたのかな〜と思うと関ジャニ∞可愛いです。そういうところあるよね…(*´ `*)
▼ 一言で言えばめっちゃ楽しかった
気づいたらあっという間に終わっていたジャムツアー。とても楽しく5都市回って終わりました。本当に楽しい夏でした。
例年、もっと「セトリがああだ」「演出がこうだ」「衣装がどうだ」「ストーリー性が」「初日のクオリティが」などと自分も自分の周辺も評論家ぶっていたはずなんですが、今年唐突に語彙力をなくし、
「関ジャニ∞やばい」
「関ジャニ∞かっこいい」
「関ジャニ∞かわいい」
「好き」
「しんどい」
「めっちゃ沼」
などと分かりきっている事実を絶えず繰り返して、そこに去年あたりから覚えた「エモい」を執拗に挟み込むスタイルで友人たちと自軍を褒めちぎっていました。
終演後は大体「関ジャニ∞好きになった私たちめっちゃ見る目あるな!!!」ってハイテンションな乾杯するためトリキに通い、微力ながらも株主様に貢献する日々でした。そして気づいたらツアーが終わっていました。あれもこれも、もう見られないんだ…とロスに囚われている内にエイトは全国デビューからめでたく14年目を迎え、体感ほぼ瞬きの間に可愛いパペットから渋すぎるジジイバンドになっていました。関ジャニ∞やっぱめっちゃ楽しい。
▼ ジャムツアーと、今年のエイトに思うこと
初の試みでもあった『バンド』と『アイドル』の二部構成。この構成、今までのエイトコンで「ありそうでなかった」というよりは「できそうでできなかった」により近いと私は感じていました。
今回それが見事に実現して、実現+成功させられる実力を改めて証明し、なおかつ『関ジャニ'sエイターテインメント』のツアタイに沿った盛りだくさんのエンターテインメントとして昇華されたのは、色んなもののタイミングがよく重なったお陰で味わえたリアルタイムな収穫だったのかも、と思いました。ざっくりしすぎですが、もろもろがナイスタイミング!とでも言いますか…産地直送で、旬のものを旬の時期に色んなおいしい調理方法で口にできたかのような。マルちゃんが、東京公演の挨拶で言っていた「僕たち今すごく良い時だなって思います」という言葉にうんうん頷きました。仮にオタクもそう思っている比率が高いとして、本人たちもこの「良い時」を実感していて、ライブを通して意思疎通しあえることなんて、これまであんまりなかったんじゃないかと思いました(当社比)。マルちゃんの最後の挨拶、いつもめっちゃよかったなぁ。
ここ最近、
・冠番組が色々と話題になったり賞をとったり
・大きな仕事やタイアップが増えたり(プレフラやスパイダーマン)
・個々のチャレンジやスキルアップが継続され(舞台やメディア露出や音楽活動)
・刺激的な事件もありまして(メトロック)
そんな中で出来上がった渾身のアルバムは気合たっぷりですごく良かったし、大好きな一枚にもなりました。特典も面白かったし、関ジャムとクロニクルには常々頭が上がりません。冠番組が増える(プラスになる)ってこういうことだったんだな……
昨年末(なぐりガキ特典の新年会も含めて)から今夏にかけての進化は、エイトさんもオタクも大なり小なり各々感じていると思います。
音楽と人とか、これまであまり載らなかった雑誌のインタビューを読む度、こんなにも関ジャニ∞の目指す方向が一緒だったことあったっけな?と思ったりもしました。ルートこそ違えど、それぞれがそれぞれの役割でグループの振り幅を広げて、その幅を死守してて、なんて頼もしいんだろうと感じました。「売れたい」「まだまだ」「もっといろんなこと」という聞き慣れたワードも、漠然とした方向性ではなくて、より明確に感じられるようになった気がしました。
そんな中で体験したツアーは、メディアなどでの目に見えた成果と比べて置いてけぼりにされることなく、ちゃんと相乗効果になって波に乗っている感じがしました。何だろう…外見もいいし中身もいい…物理のグラフと精神のグラフが比例しているみたいな…?自信がついていたのかな。
引き続き主観ですが、関ジャニ∞って「俺らはこうだ!」っていう宣言をしながらも、いつもどこか「こうだ」の正体を模索しているように見えていました。これまで何年も「なんでもあり」と「なんでもできる」の間を反復横跳びして、できるのにそれを発揮する場所がなかったり、逆に披露する場所があっても想像していた程成果がでない…を行ったり来たりして。伸びしろはまだ絶対あるはずなのに、伸び悩んでいた感じがしていました。
だけど今は、今すごく伸びてるんだなぁと思うと同時に、まだ伸びるんだろうな〜!とわくわくすることも多いです。実力を兼ね備えた状態で、これまでのような「なんでもあり」や「なんでもできる」の範囲をも飛び越えた「なんでも楽しめる」に、軸足がしっかりと着地したのかもしれないなぁ…(誇らしさによる照れ笑いでジジイバンドのWSをキャプを見ている)
エイトが \なんかふざけててうるさい関西のにぎやか集団!!/ 的なパブリックイメージを持たれているのって、確かにその通りで、それが最大の特徴でもあると思いますが、特徴かつ武器である分=ある種コンプレックスだったんじゃないのかと思うことがありました。少なくとも私はオタクしていて、そう感じてしまう瞬間がありました。SONGSでも話していた、「大阪イメージから抜け出したい」ってこととかもそうですけど、関ジャニ∞が、“実はそれだけじゃない”ことをなかなか周知されないジレンマみたいなもの、ファンとしても長年同じように抱えていて。
関ジャニが好きと言うと、大概パブリックイメージでばっさり切られたりして、その都度「それだけじゃないんだよ!バンドもやるし、歌も上手いし、曲もいいし、ちゃんと踊るし、顔面偏差値も超高いんだよ!」と訴えるけれど、歌番組じゃそんな側面は中々披露されない。ようやくバンド曲を披露しても「本当に演奏してるの?」とか言われちゃうし(私は言われた)、面白いイメージが先行しすぎるせいか「大して顔よくない」捺印をおされたり(私はおされた)して……顔面に関しては、本当一度でいいから彼らの顔をよく見てほしいと常々思ってますが。
でも近年は、そのコンプレックスも素敵なチャームポイントになっているし、ズッコケで無責任でがむしゃらに前向きな特徴的パブリックイメージがあるからこそ、“実はそれだけじゃない”の事実がよりカッコよく魅力的に輝くし、この沼をより深く大きな沼にしているように捉えています。ふざけててにぎやかな集団すこぶる楽しいよ。
誰かにエイトをおすすめして、「関ジャニ?なんかいっつもふざけてない?」と言われたら、自信を持って「そうだよ!ふざけてるアラサー(アラフォー)達、めっちゃ楽しいからとりあえず見てみて!」ってポジティブに宣伝しておいて、あとはエイトの怒涛の実力に任せます…。難しいことは抜きにして、関ジャニ∞は楽しいし、関ジャニ∞はちっとも怖くないし、だから最初は気軽な気持ちで見てほしい。わかりやすく面白いバラエティから、U字の水槽から、パスポート取りたいんですから、Don't think, Just feelでひょこっと覗いてみたらいいのになぁと思います。ちょうど最近、そんな気持ちで非ジャニオタの友人に関パニとエイタメDVDと十祭を貸したところです。
えっ ツアーの感想書きますと言ってあんまり関係ないことを長々書いてしまったんですが…でも結局は、上に書いたことにツアーの感想が含まれている気がします。ツアーを通して改めて思ったので。結果すごく楽しいからオールオッケー\(^o^)/みたいなハッピーポンコツ感想です。
▼ ライブ全体の話(衣装と演出と)
開演前と後半スタート前のめっちゃすべってる(と、私は思っていた)VTRを除けば、特に手を挙げてつっこみたいところはジャムツアーにはありませんでした。
衣装は、今回の何かがズバ抜けて好き!!ということは個人的にはなかったんですが、何あれヤダ!!ってほどのものもありませんでした。浴衣が見られるのは夏ならではで嬉しかったです。途中から三馬鹿の衣装が変わったり(三馬鹿カラーの方が好きだったけど、やっぱり白のがステージ映えするんですかね?)、後半の最初の衣装が途中から色揃ったり(でも素材が違うのは何故なのか)と色々変化もありましたが、全体的には可もなく不可もなく…でも前ツアーの方が全然好きかなぁ…「The Light」の衣装が最高すぎたからなぁ…。あっでも巻きスカートは大好物なので嬉しかったです!これからもなくなさないで、安田くんの巻きスカート!!
バンド安田くんのタトゥーもどき(なんと呼べばいいのか)も、最初はびっくりしたんですが、すぐに見慣れました。そもそも個性的な衣装を着てることが多いので「何だろうあれ?」→「まあいっか。それにしても今の顔かわいいな」という受け入れの早さに自分でも改めて驚きました。それより、8割強の公演で驚くほどチリチリだった髪の毛の方が引っかかっていたので日々それどころではない感じがありました(笑)
巷でキャベツとうわさになっていた緑の衣装も、「ノスタルジア」の“金髪大倉忠義圧倒的二次元並造形美”を前にすれば全ての感情が「私…生きる…」へとひれ伏しました。
むしろ「ノスタルジア」が良すぎました。
「ノスタルジア」が好きすぎて、あの時間がきらめきすぎて、それだけでも既にジャムツアーは最高でした。この「ノスタルジア」を恋しく思う気持ちを表したイメソンがもう「ノスタルジア」って感じです(?)。「ノスタルジア」が円盤で見られる、いずれ訪れるであろう未来が、今の私の働く原動力であり道しるべです。
そしてやっぱり、ステージ構成はメンステ・センステ・バクステ+外周の王道田んぼスタイルに限る!(外周は途切れるけどムビステとトロッコがあるので田んぼと認識してます)360°ステージより断っ然好きです。
上カメラも毎回いい仕事してくれてありがとうな!!本当に自分はちょろい生き物で…上カメラの映像だけで「ありがたや」とすぐに手を合わせましたし、合わせてる人周りにいっぱいいました。手のひら繋いで上カメラに抜かれただけで「自軍一生推す」と涙ぐみました。メインモニター左右にどでかく配置された縦長モニターもありがとうな!!そうそう、今回はモニターが多くて嬉しかったです。前回は中心に集まっている分、場所によってはすごく見えにくかったし、サブがないので救済も抜かれてる種類も全然なくて…。
それから、舞台セットと曲中の映像がものすごく素敵で毎公演うっとりしていました。
今回ってLEDどれくらい使われていたのか……すごかった。きれいだったなぁ…。前半は、「宇宙に行ったライオン」「Traffic」「S.E.V.E.N.転びE.I.G.H.T.起き」あたりが特に分かりやすい気がしましたが、音楽と照明と映像がしっかり連動していてカッコいいし、1時間近くメンステにいて動かない分、
・舞台が上がったりモニターが起き上がったり
・照明が降りて来たりレーザーがよく動いたり
・曲に合わせた映像がメンステ横いっぱいまで広がったり
・メンモニの7分割の仕方も曲ごとに変わったり
…と、何かと工夫されていたのかな。メンステに近い方がバンドがもっと楽しいのはそうなんですが、遠くにいても、演出の緩急が味方して飽きずに楽しませてくれました。「Traffic」で一瞬『RN』って映るのはあれ何でしょう?りょう・にしきど??
後半は後半で、メンステの箱のような凸凹動くステージしかり、ころころ色が変わるLEDしかり、正直こんなに素敵な照明や映像演出がエイトコンで見れるなどとは思っていませんでした。久々の水のトンネルも涼しげで、花火も夏らしくて、あれこれ豪華で楽しかったです。今回野外コンがあれば良かったのにと悔やんでいた部分があったので、暑いなりに、屋内でも夏っぽさが味わえたのはハッピーでした。それにしても大阪は暑すぎましたけど…
「Answer」のステージの動きと三馬鹿のダンス・立ち位置の入れ替わり、歌そのものはもちろんですが、ライブで見るそれがめっちゃ良かった。大事なところをモニターに抜いてくれたのもありがたかったです。「青春のすべて」の美しい四季も、最後の曲〜!!感がじーんときました。あの、ベタとも言える終わりの空気感が好きです。「蒼写真」とか「All is well」とか思い出しました。
個人的に今まで一番演出に興奮したのは初5大ドームなんですが、似たような興奮がジャムツアーにもあって、本当にエンターテインメントでした。映像や照明には今回大倉くんが関わっていると聞いたので、大倉くん次回も何卒よろしくお願いします。
▼ ジャムツアーの安田くん
ではここから先は安田くんの感想を書きます!時間が経ってしまってやや忘れかけているので、多少かいつまんで…
前半はまず「ライオン」と「象」のアニマルターン。めっちゃ仕上がってました…「象」の最初、メトロックに負けじと瞳孔めっちゃ開いてました…ラ行の巻き舌含め、毎回「今日も仕上がっとるなー!!!」と思いました。けちらせるはずの人間のロープに怯えてるの……すごい巻きっぷり……「象」の歌い出しソロパートと「Traffic」の歌い出しのソロパートを戦わせたら、多分これは猛虎と獅子の戦いになる…(象なのにややこしいですが)仁義なき戦い…どっちが勝つかと聞かれても選べません。どっちも強そう。尼ーーーー!!!!ところでどうしてあんなに静電気がすごかったの…?
「ライオン」のイントロのギターソロは、今回スタート地点がオリジナルより低かったのかな。専門知識がないので何と表現したらいいのか、あれがどういう状態なのかはわかりませんが、これまで披露してきたものより低く聞こえて、さらにひずんでるというか…関ジャムで得た知識で想像するとエフェクターの効果ですかね?大人っぽい「ライオン」のイントロでカッコよかった〜!あのイントロが聞こえた瞬間の胸の高鳴りは、毎公演、安田くんが与えてくれる宝物でした。
「生きろ」や「S.E.V.E.N.転びE.I.G.H.T.起き」の、ところどころギターを弾くことだけに徹しているあの職人感も素敵でした。ギターソロがとてもよかった。「生きろ」は、本当に気持ちよさそうに伸び伸びと弾いていて、それが音にも反映されていて、なんと言うかポカリスウェットでも飲んだみたいに一つ一つの音がスーッと染み入ってくる気がしました。ゆるゆるとリズムに乗って首を振っているあの仕草を見ていて、ああ本当に楽しくて気持ちいいんだろうなぁ…と目頭が熱くなりました。
「S.E.V.E.N.転びE.I.G.H.T.起き」のギターソロは、とにかく男前でした。毎回アレンジやメロディーを変えていて、あの決して長くない小節の中で都度振り幅を感じさせてくれるあたり最高にエンターテイナーだと思いましたし、ギタリストとしてのいきいきとした表情に問答無用でテンションを上げられました。
「生きろ」もそうですが、途中から安田くんがだいぶ上手側に散歩しちゃうので、それを双眼鏡で追うが故に他のメンバーを全く見れてないのでマルチアングルほしい……終盤は安田くん頭振りすぎて袴田さんの眼鏡吹っ飛ばしてましたね。
「夢への帰り道」のギターソロもよかった…!!「Baby Baby」のギターソロに近い情緒的な何かがあるなと思っていました。しっとり+きらきら。「Baby Baby」のギターソロが思春期・青年期だとしたら、「夢への帰り道」のギターはアラサーそのものでした。大人っぽいギターソロでちょっとアレンジを変えているのも素敵だったし、そもそもソロパートの「てをふるなら ハグしてほしい」のパート分けが天才。
ソロやギターソロでは、今回斜め下からのアングルでカメラに抜かれることが多くて、横顔とまではいかない斜め顔が沢山見られました。話はそれますが、青春のすべてのギターソロがすごく素敵なので、いつか安田くんのギターでも聞いてみたいです。あと例の謎ミニボトルの中身が結局謎のまま……
最初に書き損じましたが、「勝手に仕上がれ」のソロパートを全部アドリブにしてくれたのが印象深かったので、そのメモは↓のツイートでどうぞ。
🍓🍒🍊ジャムツアー「勝手に仕上がれ」安田くんソロパートまとめ🍋🍇🥝毎公演アドリブありがとー!! pic.twitter.com/AfQemLFREt
— fuka🐬ネタバレ (@fukabare_818) 2017年9月11日
「奇跡の人」の安田くんパートは安田くん本人のことすぎました。
本当にかわいい。かわいいが止まらない。最後の地・福岡で髪型が変わったものですから、有終の美を飾ってくれすぎて、今ツアーの全部が「安田くんはやっぱり天使」に集約されていきました。真面目な色気と人の良さ!友達を大切に!笑顔が似合って優しい!上手に人をたてる!それ自分のことじゃん!!!色気については真面目を通り越してる時が全然ある気がしますけど…真面目に不真面目してだだ漏れになっている時が…
MCでは今ツアー沢山いじってもらえてハッピーでした。キャントストップヤスダ〜!メンバーがそれぞれ「ヤスが止まらないエピソード」を話している時の、恥ずかしそうだけど嬉しそうな顔がたまらない。早く打ち上げ花火を左か右から見なくちゃいけない…。あとはドリンクをいそいそお片付けしてる姿がいつもかわいかったです。
後半戦、安田くんが永遠に裏テーマを教えてくれそうにない「JAM LADY」からのスタート。セクシー投げキッスサービスありがとう〜!!安田くんが、その時グループにあったら良いと思う曲作りをしてくれて、その通り夏コンにぴったりな楽しい雰囲気を味あわせていただきました。
私、安田くんがやっている体を斜めにしながら左右の足を片方ずつ上げて〜下げて〜でリズムを取るステップ(沖縄民謡がかかると高確率でやるやつ、手はグーになっていることが多い)が好きなんですが、あれスーパーかわいくないですか…映像だと今ぱっと思い浮かぶのは、2016年リサイタルの円盤特典・FFPPが始まった時に沖縄民謡の方々が現れて、そこでやってたような気がする……うーん。「JAM LADY」の最後のサビでも6割くらいの確率でやってました。まさか「JAM LADY」がDVDより先にテレビで見れるとはな…関ジャム様…
で、「罪と夏」の双眼鏡ポイント:安定の村上くんとの謎の可愛いおふざけを経て、これまた大好きな「DO NA I」なんですが、これも素晴らしかったです。「♪助け出すぜ」の手!!!なんて勢いのある手の差し出し方だったか!!!ビュンッ!!! って効果音がいつも文字で見えてました。めっちゃ助け出されそう。めっちゃ助け出されそう!!!気持ちがこもりすぎてすぐ文字を大きくしてしまう…。
そしてその余韻に浸る間もなく続く、「♪月から金の出口のない」あたりの、かかと〜膝〜肩までが美しく連動したあの無駄のない一連のモーションが…最高で……シーソー?キャタピラー??とにかく安田くんの動きは循環している。この世の、Aが凸ったらBが凹む類のラインナップの中に安田くんのダンスを混ぜてほしい。私がもしガリレオガリレイだったら、「DO NA I」を踊る安田くんを見て何か新しい力学の法則を見つけてしまいそう。
思い出すだけで素晴らしすぎて泣けてきました。動きの一つ一つは、パッ!パッ!とキレてるけれど、直前の動作を受け止めた上で、次の動作がクッションみたいに柔らかいところが素敵なんです。常に角Rが3mmかかってる。わかる人しかわからない例えでごめんなさい。すごく尖ってる!と思いきや先端はちゃんと丸いんです。一思いにグザッと刺さる!と思いきや実はじわじわと息の根を止めにくる。それでいてリズムにばっちりハマる。まるで安田くんみたいな、安田くんのダンス。言葉が崩壊してますがそんな感じです。「♪いい顔してる」でいい顔してるのはどう考えても安田くんでした。私は双眼鏡を覗きながら気持ち悪い顔になることしかできませんでした。
そして個人的メインイベントだった「ノスタルジア」。
安田くんがメンステで青く光る箱に乗っている、その現実だけで胸が震えていました。最初のサビであの登場の仕方はずるい…ありがとうございました…。サビのダンスの何とも言えない…良さ……振付け誰ですか…屋良くんですか…メイキング見たらわかるのだろうか…
※追記:ツイッターでお見かけした情報によると振り付けは三浦宏大さんというダンサーさんでした
進んで スッ
迷って バッ
と、一つ一つが丁寧で歌詞を表しているようで…何度でも何度でも見たいです…。「♪迷って」の時の弾けたような勢いある手のひらの動き、「♪連れてって」1回目の腰〜お尻のあたりからクイッとひねられた脚、「♪連れてって」2回目の身を屈める低さたるや。低い!今年もPerfumeばりの低さ!(言いたいだけ)
ひねった脚を後ろに伸ばして、地面に着ける瞬間まではシュパッ!と速いのに、その後に下げた上半身を戻す動きはゆったりと滑らかで情緒がありました。もはや「♪連れてって 連れてって」の数秒間だけで、安田くんのダンスの癖や見どころが説明ができるくらい良さがぎゅっとしていました。
他にも激推しポイントはいっぱいあって、早くコマ送りしながら、ここ!ここ!ってやりたいです…。膝を曲げる動作も丁寧で的確で…上半身全てが膝にぐっと乗っかっているような…見ているだけで自分の膝に乳酸溜まって痛くなってくる気がしました。間奏で腕をぐるりと伸ばして回すところなんて、あまりに雄大で、何かを召喚するつもりなの…?巫女?魔術師?神の子?
ちゃんと胸の奥をかきならす物質が手のひらの中にあるし、ぴっちり伸ばされた手と指が、君の声が道しるべになっていることや夜明けの向こうをしっかり表しているし。腕を前に伸ばしてから開く俊敏さと柔軟性!脚を開いて→戻すのは「♪連れてって」の前後に開くものだけじゃなくて、左右の方向に開く時も文句なしのリーチ。曲名通りのノスタルジックな雰囲気の中に、時折、キレのあるダンスで潔白・しゃっきりした清潔感を感じさせてくれる瞬間がたまらなかったのです。
安田くんの体のまわりには、目には見えない、低反発ピローのような柔らかいのに弾力がある特殊な気体がまとわりついているに違いない。それを引っ張ったり押し戻したりと、自由自在に操っているんだ…握った手のひらをぎゅっぎゅっと開いて閉じて、そこに足が連動する場面なんて最早パントマイムのそれ…ああ24時間テレビのパントマイムも上手だったなぁ〜〜
そこから続く「Sorry Sorry love」も「WASABI」もダンス担にはたまらない時間でした。あんなに連続で踊ってくれるなんて思ってもみませんでした。嘘でしょ?!っていっぱい思いましたが嘘じゃなかったー!!
ソリソリの「♪でも仕事が山積みで」あたりで二列体制の前列端にいる時、ステップ踏みながら、拳を上に→前に→上にを繰り返すところあるじゃないですか。あそこめっちゃ強そうじゃないですか?拳を前に出す時、ほぼ何か殴っているレベル。その後間奏で、一人真ん中で腕を回す場面の力強さも、スピードスケートみたいになる屈みっぷりも、動きすぎてフードが被さっちゃうところも、立ち位置をくぐって前に出てくる時の流れるような足の動きも、振りすぎてる首も、歌詞や曲の世界観にリンクした表情も、何もかもが健在だ〜!サイコ〜!!!
安田くんの踊り方がそもそも好みというのもありますが、本当に安田くんの重心の低いダンスが最高です。踊っている安田くんはとても自由の身だけど、その自由はフワフワと宙に浮いたものじゃなくて、安田くんが手足をめいっぱい伸ばした時の最大距離を直径とした360°球体型の可動範囲の中での自由であって、決して彼の手が届かなくなってしまうようなエリアにはいってしまわず、あの短い指先をすり抜けていかない、ギリギリのラインの自由。コントロールされた自由。そういうギャップがダンスにも滲みでていると思うんですよ…うまく言えなくてテレサばりにもどかしいんですが…。
安田くんの前後左右・四方八方の可動範囲=ダンス球体には、どんなに動いてもブレない軸があって、その軸をゴルフのホールのピンみたいにど真ん中にぴっちりと立てていて、その周りに先に言った特殊な気体が満ちているイメージ…。どれだけ動いても必ずカウント通りに戻って、そして次のステップにいく。打ったら戻る!真ん中へ!ってやつですかね!(マリオテニス)手塚ゾーンならぬ安田ゾーン!!
定まった範囲の中での最大限魅力的なアプローチをして、安田くんは自分の持てるエネルギーを余すことなく行き届かせた踊り方を熟知しているんだ…意識的にか無意識的にかは知りえませんが、リズムに愛された安田くんのダンスが大好きです。ダンスのリズム感がよすぎて、音ゲーだったらずっとキラッと光って\PERFECT!/って出てると思う。安田くんはPERFECT…
腰を大事に、これからもあの素晴らしいダンスを踊ってほしいです。
▼ おわりに
ダンスのことで熱くなりすぎたので、この記事はそろそろ終わりにしますが、今回のツアーも安田くんが全力フルパワーでブレない姿を見せてくれたことに心底ありがとうを言いたいです。
「えげつない」を全力で全うする姿はあいらしかったし(右肘左肘交互に見るやつ懐かしい)、「Never Say Never」のカメラ目線がめっちゃイケメンでした。「ナントカナルサ」Aメロのカメラサービスも破壊的にかわいくて、自分のかわいさよくわかってることに涙ぐみましたし、「今」の晴れやかな笑顔や「純情恋花火」の切ない表情もときめきメモリアル。「青春のすべて」でたまに泣いてしまっていたのも(涙腺ゆるくなったなぁ…と思いました)、伸びやかにステージを生きる等身大の安田くんが沢山見られたことがとても嬉しかったです。時折見せる涙が、とても美しい涙だった…宝石のかけら…。
そしてここまで書いてきて今さらなんですが、歌が上手い。ハモりは相変わらず職人だし、ソロパートは声がすぱーっと通っていたし、何より今年は、曲ごとの歌い分けにさらに磨きがかかっていたように思いました。
コージを生き抜き一生ものの財産を得た安田くんは、劇場からドームに場所を変えてさらに輝いていました。素晴らしい32歳の締めだったんじゃないでしょうか。32歳の安田くん、素晴らしい一年をありがとうございました。33歳はどうか体に気をつけてください。あと外周で転ばないように足元はよく見て…その内トロッコから落ちないようにも気をつけて…早く肌荒れもよくなるといいね…新しいお仕事はまだかな…次はパパ役なんてどうですか…(どさくさ)
それでは〆る言葉も思い浮かばないので終わります。
現代の縮毛矯正の技術に深く感謝すると共に、安田くんがWANIMAさんの攻めたヘアスタイルに再度インスパイアされないことを陰ながら願っております。読んでくださった方ありがとうございました。
ジャムツアーと一緒に、俺節の円盤もください!
わたしが見た『俺節』
この記事には、舞台『俺節』の内容(怒涛のネタバレ)と、観劇しての感想を好きなだけ詰めこんでいます。
なるべく細かい部分まで覚えている内に残しておきたいと書き始めて、どのシーンも好きなのではしょれないでいたらめちゃめちゃ長くなってまった…。キャパも大きかったのでありがたいことに沢山観劇できましたが、もちろん全部覚えているわけじゃないので、台詞などニュアンス的なところも多々あり、たまに日本語も支離滅裂ですが、まあ個人の備忘録ということで大目に見てやって下さい。どちらかと言うと赤坂ACTシアター基準です。
▼公演は終わってますが、以下ネタバレです
吹雪の中、借金の取り立て屋が老婆と喋っている。老婆はすっかり腰が曲がっていて、頭に被った頭巾で顔はしっかり見えない。取り立て屋は受け取った札を数えながら、「一人で孫育ててるばあさんのところに取り立てに来んの、気分わりぃんだよ」なんて言いながらも少し気にかけている様子かな?老婆の孫は、なんでも〝人の目もまともに見て喋れないような男〟らしい。
取り立て屋と別れた老婆が向かった先は駅。吹雪は紗幕への映像投影で表現されていて、途中で紗幕が上がると駅が現れる。鯵ヶ沢駅。田舎町の駅のベンチでは、物語の主人公・コージが電車を待っている。コージは老婆の姿を見るなり立ち上がって、
「ばっちゃん…?!」
来てくれると思ってなかったのかびっくりしている。コージは、育ててくれたばっちゃんを故郷の津軽に残して一人で上京するところ。
「ばっちゃん…堪忍な…」
「東京は謝りながら行くところでねえ」
コージはおそらく育ちも貧しくて、見送りに来てくれる友達もいない。ばっちゃんは、ふるさと(津軽・鯵ヶ沢)を離れるコージに「ばばは流行りがわがんねえからそれでいいべ。それさえ着てれば、いっちょまえの都会の人間だ。なんも恥ずかしいことはねえんだ…」と、借金だってあるのに立派な〝背広〟をくれる。そしてコージをそっと抱きしめようとするけど、やっぱりやめて煙草に火をつける。ばっちゃんツンデレ…( ⊃_⊂)
それからばっちゃんはコージに、東京へ行って何をするのかと聞く。すると「もう負けたくねえ…笑われんのもこりごりだ…」と、じっとつぶやくコージ。駅に電車がくる音。
「でも、おらんだって武器あるって気づいたべ……。世の中、とっくり返してやれるもの!!」
コージの力強い台詞の後、時代劇のオープニングのごとく渋くてカッコイイ音楽。それと共にプロジェクションマッピングによる【俺節】のタイトルと忙しい都会の景色が流れる。
舞台は一気に東京へ!
時は1990年(平成2年)、四月。
ばっちゃんとふるさとへの思いを背広に背負って、夢の歌手デビューを目指すコージは、上京早々、大ファンである演歌界の大御所・北野波平に弟子入りするため北野プロダクションを訪ねる。が、事務所のスタッフたちにまるで相手にしてもらえず、かれこれ4時間くらい土下座をしていた。それだけでもう、コージがちょっと普通じゃない青年なのがわかる…真面目とかいうレベルではないぞ…とにかくまっすぐ。
そこへ突然!そんなコージをこれまた4時間くらい見守っていたという男・オキナワがアコギを掻き鳴らしながら登場する。オキナワは、以前北野プロで作曲家として働こうとしていたものの、財布泥棒をやらかしてクビになった問題児だった。二人はそれぞれ、北野の側近である大橋に「先生は弟子とってないんだよ」、「二度と先生の前に顔出すなと言った」と切り捨てられるも、しつこく食い下がる。コージにいたっては、人殺し以外なんでもやるからと土下座するほど。
その内お調子者のオキナワに乗せられて、北野波平と北野プロの面々は、弟子にとるかどうか、試しにコージの歌を聞いてみることになった。意気揚々と背負っていたギターを構えるオキナワ。
「おい『なみだ船』でいいな?一発かまして、とっとと弟子になっちまおうぜ!」
「…へば!」
♪なみだ船/北島三郎
ここがコージの初歌唱。(初日は「ああ!歌くる!」と思ってめっちゃドキドキした…><)いざ歌い始めると、その歌声にスタッフたちは少しざわめく…のに、10秒くらいで続きを歌えなくなって、コージはオキナワのギターを止めてしまう。
「みんな見てるからちょっとぉ…。人前で歌うのめぐせくて…」
「めぐせえって何だ!?」
説明しよう!「めぐせえ」とは「恥ずかしい」の津軽弁で、コージはなんと極度のあがり症がゆえに人前ではまともに歌を歌えないのだ!!(なのに歌手を目指している)
結局、北野プロに笑い者にされてしまったコージ。「もう来んなよ」と大橋に貼っつけたような笑顔で吐き捨てられて(^▽^)←こういう顔、「いっつもこうなんだ…」と一人で打ちひしがれる。せっかく歌の才能があるのに、笑われんのもこりごりだ…という上京時の台詞を思うと、これまでも散々笑われたりして悔しい思いをしてきたのだろうなぁ。
オキナワは、その場を切り替えようと凹んでいコージを飲みに誘う。しかし「じぇんこ(金)がねぇです」という返事。
「あぁ?!俺だってねぇんだぞ!」
「おまけに宿もねぇです…」
仕方なく、オキナワは上京したてほやほやのコージを〝俺の城〟へ連れていってやることに。そこはオキナワいわく、「東京でいっちばんいい場所だぜェ!」
♪みれん横丁のテーマ(舞台オリジナル曲)
オキナワに連れられて着いた場所は、見るからにさびれたみれん横丁。当たり屋ちゃん、夜逃げさん、放火魔くん、皇族のふりをした結婚詐欺師(通称・陛下)などなど…社会のはぐれ者たちの巣のような場所で、ちょっとした洗礼を受けつつ……例えば身ぐるみ剥がされそうになったり、犬肉と知らずにバーベキュー毒味させられたり、とりあえずオキナワの友達として、歓迎された? コージ。
そこへ他の住人が「外人の女が落ちてた〜!!!」と、ブロンドヘアの女性を担ぎながら大騒ぎで帰ってくる。ものめずらしさに一同が騒ぎまくっていると、奥から、ガシャーンと缶を蹴り倒してヤクザが三人登場…でっかい声(しかも高い)で「あーーーー!いたいた!」
外国人女性はテレサと言う名前で、いわゆるヤクザの商品だった。脱走してきた途中らしく、ヤクザたちに引っ張られて連れ戻されながら、十字架のネックレスを手に神に祈って泣いている。それがまためっちゃ悲痛な声…。住人たちがどうしようもなく見ている中で、テレサを助けようとして「よくわがんねえけど、その人連れていかれるのなんか嫌だなぁ…」と、ヤクザを引き止めてしまうコージ。反感を買った上、全然歯も立たず、止めに入ったオキナワ共々ボコボコに殴られてしまう。全然反撃できないし…。そしてヤクザの一人が去り際、コージに唾を吐きかけて、ばっちゃんがくれた大事な背広が汚れてしまう。
「待て!!……ばっちゃんの背広に謝れ!!」
ヤクザを引き止めて「謝れ!!」と連呼するコージ。その声はさっきまで「その人連れていかれるのなんか嫌だなぁ( ´ ▽ `; )」っていうのと全然違う、低くて凄みがあるものに変わっている。殴られても殴られても立ち上がって、この背広にばっちゃんと故郷(くに)しょってんだ!と口にするコージ。でも無慈悲なほどにさらにボコボコにされるつらい…あ〜そう!とかテキトー言わないで…もうやめてあげて…。ついにコージは、謝らないなら殺せ!!!!と叫び、角材で思いっきり頭殴られて満身創痍になる…それでも諦めないコージ。まだ立ち向かうのかと住人たちが心配そうに見つめる中、コージは不思議なことを口にする。
「おらの番だ…!次はおらが、おらの武器であんたらを殴るど」
そして息切れしながら、突然「凍てつく…ような……港で…ひとり…」と演歌を歌い始める。コージの武器は、歌だった。この場面、まさに歌で殴っているというか…それ通り越して刺し殺すぞくらいの気迫で、横丁(というか劇場全体)は息を呑むような空気でいっぱいに。オキナワがコージの歌に動かされて、途中からなんとかギターで伴奏を弾き始めると、どんどん盛り上がっていくコージの『港』。髪の毛からおでこから首筋から、もうものすごい汗。このあたりはちょうどWSでも沢山流れていた場面なんですが、上手く文字にできるはずもない…!
♪港/吉幾三
http://j-lyric.net/artist/a000457/l005c65.html
叫ぶみたいにサビを歌いきって、コージはそのままバタリと倒れた。ヤクザの親玉が追い打ちをかけようとする子分たちを制して、気を失っているコージに向かって、「2番まで歌われたら、謝っちまうところだったなァ…」と一言。「助けなきゃ…!」と慌てるテレサを怒鳴って連れて行き、ヤクザたちはみれん横丁を後にする。横丁の住人たちは手当をするためコージを奥へと運んでいく。オキナワは持っていたギターを握りしめて、何か確信したような顔をしてその後をついていった。
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◆感想言いたいタイム
※物語の内容だけ読みたい方は次の青線まで飛ばしてください
初日観劇時には、ここまでの展開で呆気にとられてだいぶ呆然としてました。それくらい『港』にはパンチ力があった…。『港』の歌唱シーンは、みんなが初めてコージの歌に殴られる場面。みんなと言うのは、オキナワや横丁の住人たちもそうだし、ヤクザもだし、テレサも。それから我々観客も。あのシーン、ヤクザと喧嘩になってボコボコにされた挙句急に歌を歌い出すなんて、殴られすぎて頭おかしくなったような不自然な行動なのに、話の整合性がどうこうとか、有無を言わせない説得力がコージの歌にあるので、気付いたら既に歌に巻き込まれてるんですよね。原作にも同じようなシーンがありますが(しかも手を刺されるからもっと痛そう><)、そこもコージが歌い出すことに「何?!」と思いつつ息をのんでしまう感じがあって。線の書き込みがすごくって。
この『港』は最初アカペラですが、歌い出し前の「スーーー」っていう効果音とか(キー確認用なのかな?)言わば集中線みたいだし、殴られても血こそ滲んでないけど、息遣いや声色はどんどん傷を負っていて、なんというか…漫画での絵の効果を反映しているという意味でも二次元が立派に三次元化してると思います。意外と三次元化することに相性が良い作品だったのではと思う反面、そもそもこの設定で原作が二次元であることがすごいんじゃないかとも。どうしたって誌面から音は鳴らないのに、その熱量を画で描ききるってとてつもない。原画展すごかったなぁ。トーン数種類しか使われてないんじゃないのかな?
舞台『俺節』、とりあえずまずセットがすごいんですが、特にみれん横丁のクオリティはびびりました。ここでも、原作の横丁がそのまま三次元になったの???スナックやら喫茶店やらの看板の再現率の高さ!もう原作愛ですよね〜〜福原さんの俺節への思いがめっちゃ伝わってくる。私が自分の好きな作品を他媒体で表現できるとしたら、できるできないではなくて、あそこまで随所をこだわりぬきたいですもん…。
そして、そのクオリティ高い舞台セットもあいまって、始まりから終わりまで通して思ったこととしては、場面や場所の転換にまるで違和感がないってことです!!みれん横丁に始まり、ストリップ小屋、楽屋、アパート、パン工場、北野波平の豪邸、拘置所、橋、野外コンサート会場、レッスン場などなど…本当にものすごく色んな場所が出てくるけど、それらの舞台装置が変わっていく時に、よく音楽や歌を歌っている人の存在があって、耳や目線の誘導がとても無理なくつくられているし、状況説明も自然です。
例えば、先に内容を書いた、オキナワがコージを初めてみれん横丁へ連れていくシーン。
①東京の道端で、オキナワとコージが下手側にはけていくタイミングから『みれん横丁のテーマ』のイントロがはじまる
②歌のAメロが始まると、住人たちが『みれん横丁のテーマ』を歌いながらゴミ袋やベンチや小道具を運んできて、同時に看板や他のメインセットも現れる
③歌が終わる(オキナワとコージが到着する)と、完全に舞台上にみれん横丁が出来上がっている
その上『みれん横丁のテーマ』の歌詞そのもの、例えば最後の「いいも悪いもあきらめて苦笑いで飲もう」とかで、みれん横丁がどんな場所が既にある程度説明されている。すごくないですか?すごいです(自己完結)。舞台上のセットが移動しているところって、普通は暗転したりしてむやみには見せないと思うんですが(そういう暗転してるところも普通にありますが)、歌と歌詞とがあいまって、見せていることも見事な演出になってるという…!また、舞台全体を通して、歌が前後のシーンの心情や情景を表しているから=場面が変わるつなぎの役割を果たしていること・そのナチュラルなハイクオリティがめっちゃ好き。後で出てくる『鳳仙花』とか『逢いたくて逢いたくて』の、前シーンの代弁っぷり+次へのバトンっぷりなんかもすごい。公演時間も長くてあれだけ場面転換があるのに、物語からさめない理由のひとつがそれにあるんじゃないかなぁと思います。
時代が平成初期の1990年なので、もちろん街並みや衣装や小道具はその時代のテイスト。セットや場面の転換は、今言ったように人が運んでくる場合もあるし、もちろん暗転が明けて出来上がっている場合もあるんですが、プロジェクションマッピングもすごく上手くさりげなく使われていて素晴らしいと思いました。最新技術が…!
覗き魔さんのように双眼鏡ばかり覗いていると(俺節ギャグ)最初は気がつかないこともあったんですが、プロジェクションマッピングの主な使われ方でいうと、
・『新大久保』『1990年』『北野プロダクション』など、場所の説明
・記憶のフラッシュバック、景色が鮮やかになっていく様子、外の雨など、話を盛り上げる効果的なもの
・曲の歌詞
・家の中、街並みなど、場所の背景や外観
と、物理的なセットだけでは足りないものを上手く補完して、より話をわかりやすく盛り上げている感じです。プロジェクションマッピングったら…好き! (なほ先生)
そして忘れちゃいけないのが、コージくんの津軽弁!誰に確認したらいいのかわからないけど、めっちゃ上手ですよね?すごくないですか?すごいです!春頃にコージくんの故郷を感じようと津軽旅行に行きましたが、そこで話した現地の方の話し方と同じだよ…。
舞台なので発音はとてもハキハキしてますが、音としてはハキハキしてるのにしどろもどろしてるのがすごい。安田くん何度も舞台主演こなしてきただけあってストレスなく声が耳に届くし、いいですよねぇ津軽弁。ほんわかする…!!っていうかコージくんが愛らしすぎるので…初登場シーンで、吹雪の中寒そうに電車を待っているコージくん…満を持して言いますがコージくんがめっちゃかわいいんだ。もう本当にかわいいんすよ…無理すぎるコージこんな…こんないきなりこんなかわいいのかって……ばっちゃん…ばっちゃん…うっ…かわいい……かわいいんすほんと…。駅でばっちゃんに背広をもらった後に、ばっちゃんにゆっくり抱きつこうとするんですが、その「ばっちゃん…♡」とか至極のかわいさで??!!!「だども」「なぁんね」「したばって」「へば」「〜べしゃ」「〜けろ」とかもう全部良い…。いきなり頭の悪い感想が出てきましたけど、かわいいから仕方ない。
コージの、不器用だけど頑固で、でも一生懸命で純粋で、自分の情けない部分を飾らない愛嬌あふれるキャラクターがそもそも最高です。そう愛嬌がすごくて。原作のコージくんも普段はめっちゃかわいらしい人なので、そこも見事な三次元化。自信なくてもじもじしてるとことかよく出てるなぁ。
だけど、ただ二次元の三次元化に成功しているだけじゃなくって!!!原作の世界観を壊さず倣いながらも、より進化した舞台作品に昇華している、福原さんの手腕と演者さん・スタッフさんたちの力がすごい。パンフレットで高田聖子さんのインタビューにもありましたが、原作をその通りになぞるだけじゃなくて、ご自身の言葉でこの俺節の脚本を書いている福原さんがスゴイということ、それってすごくエネルギーがいるし、作品への愛なんだなぁと感じられています。
ああ福原神(そう呼んでいます)……!!!福原神が安田くんにメロメロになる気持ちすごくわかります…私わかります…(CVテレサ)
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↓続き
所変わって、ここはストリップ小屋。セクシー系下着姿の女性5人が、歌ったり踊ったりとショーをしている。途中から、そこにヤクザに連れ戻されたであろうテレサが合流。ブロンドヘアと白い肌にターコイズブルーのきわどい衣装で、テレサの美しさはとても目をひく。
♪カスバの女/エト邦枝
ショーが終わって、6人の踊り子たちは楽屋でおしゃべりをしている。みんなのアネゴ的存在でブラジル出身のマリアン姉さん、その相方で気さくなブラジル出身・エドゥアルダさん、若くて元気な中国福建省出身のシャオ、ダミ声が超いい味を出してるフィリピン出身のアイリーン、唯一の日本人・橋本さん、そしてウクライナ出身のテレサ。彼女たちの楽屋は、ちゃぶ台と小さな冷蔵庫とラジオ、それぞれの荷物や衣装が置いてあるだけの質素な畳の部屋。そこにマネージャー(小屋主)と呼ばれる男がやってきて、踊り子たちに罵声を浴びせたり、スリッパ(ティッシュの箱だったり新聞紙だったりもする)で頭はたいたり、なんならキスしてから殴ったりと、もう絵に描いたようなゲスマネージャーっぷりを発揮する。テレサが脱走したことで怒っているにせよ、ゲスすぎてすがすがしい。すごい。そしてキャラが濃い。
踊り子仲間たちからもちょっと叱られてしまうテレサ。そりゃみんなにも迷惑がかかったもんね…とばっちりが…。
「パスポートとられてんのに逃げたって、どこへも行けないよ?」
「いっぱい稼いで国の家族助けるんでしょ?」
テレサは故郷の家族の生活のために、体を売る仕事をしているよう。「私はお金を稼ぐ人。家族はお金を使う人」って台詞がすごくかなしい。仲間達に改めて、膝をついてまで謝ろうとするテレサ。
「この度の件につきましては!!!すべてわたくしの不徳の致すところでゴザイマス!!!!」(あのうるわしい見た目から出てるのほんと??ってなる野太い声で最初の爆笑ポイント)仲間達が、もういいよいいよ〜って笑って許してくれて、よし出前とろうってわいわいしてくれるのが救われる…これで踊り子たちが仲悪かったら救われないもの。
それから、みれん横丁でコージが歌っていた『港』のメロディをうろ覚えでハミングするテレサ。
「いいメロディだね」
「この歌知ってますか?」
「曲名はわからないけど、多分演歌ってやつだね」
「演歌…」
「ええんか?」「ええのんか?」
『港』のサビがピアノで流れる中、暗転。
それから場面はまた、みれん横丁へ。
あのヤクザ襲来からは多分数日経っていて、やることがないのか、矢沢永吉の『アイ・ラブ・ユーOK』の替え歌を口ずさんでいるオキナワ。\アイ・ラブ・ユーOK…♪暇すぎるぜぇ〜♪/
働かないオキナワに対して、コージは歌手志望のはずが住人の紹介で土方仕事を始めていて、汗と泥と埃にまみれた横丁ライフにすっかり馴染んでいた。住人とも随分打ち解けているけど、それでも歌を歌うのはまだめぐせえ様子。この時点で、オキナワはコージとの歌手デビューを想像していた。ヤクザの一件で、コージの本物の歌にびびっときたのだと思う。
そこへギターを背負った一人の男が通りかかる。「大野の旦那〜!」と住人たちに大人気の大野は流しの歌い手で、通りかかっただけだとクールに言いつつも、「飯食って荷ひいてるだけじゃ動物と変わらない。俺たちを(歌で)人間にしてくれ!」という横丁の住人たちの切なる言葉に、結局は一曲歌をやってくれる。
♪暖簾/五木ひろし
大野の歌はすぐに聞く人の心の中に入り込んで、まるで、自分だけのために歌ってくれているような気分にさせてくれる、そんな歌だった。コージはしみじみと感動しながらも、どさくさにまぎれて大野の財布をスっていたオキナワに強引に連れられて、飲みに出かけることに。
「たまには景気のいい店いくべ!」と、オキナワに連れてこられた先は、なんと《なにわ橋ロマン座》だった。そこは御察しの通り、テレサたちが働いている非合法感あふれるストリップ小屋。ショーのプログラムが終わると、その後にいわゆる売春タイムがもうけられていて、あのゲスいマネージャーの司会のもと、「60分○○円!」と、これまたゲスい客が踊り子を買うために金を競っていた。「見損なったぞオキナワ!」とプンスカして帰ろうとするコージ。が、ステージにテレサの姿が現れて、思わず足を止める。あの時の…!と言わんばかりの顔でテレサを見つめるコージ。テレサが、1万5千八百円で他の客に買われそうになった瞬間、コージはいてもたってもいられず、声を上げてしまう。
「1万6千円…!おらが、1万6千円払うべ…!」
その声に、店中の視線がコージに集まった。テレサも「あれっ…」という顔になる。思いもよらなかった再会!思えばヤクザの一件で、お互いが一目惚れしていたようなものだったのかもしれないなぁ。
先にテレサを競り落とした客はもちろん憤慨する。そこから、その客とコージの競りがヒートアップ。「1万八千!」「2万!」「2万五千!」……でもそんなにお金を持っていないとマネージャーにバレて、再びお買い上げら最初の客に決まりかける。そんな中、突然テレサがばっ!と手をあげて、
「私貸します!!!!」
その場の人間の頭に「???」が浮かびまくる…。もうコージに気持ちが向いているテレサは、「私(を買うための)お金貸します」とトンチキなことを口にしてしまった。その言葉に背中を押されて「五万!!!」と手をパーにして叫ぶコージ。でもテレサが客に金を貸すなんてマネージャーが許すはずもなく、結局は最初の客に買われて、奥へ連れてかれてしまう。それを追いかける諦めの悪いコージに客も困惑。(そらそうだ)
「なんなの!?君お金持ってないんでしょ!?」
「堪忍してけろ!歌で堪忍してけろ…!5万円分歌うから!!」
コージは店のボーイにつまみ出されそうになるものの、テレサを買った客がそれを止める。
「いーよ!俺聞いてみたいもん!5万円分のうたぁあ…?歌ってみろよ青年!」
「……オキナワ!『北国の春』!」
スイッチが入ってしまって、もうやったる気満々になったコージ。「知らねえからな!!(><)」と言いつつ、ギターちゃんと弾いてくれるオキナワは本当にやさしい人だな…(※オキナワは出かけてても大体ギターと一緒)
http://j-lyric.net/artist/a000686/l00142c.html
「白樺〜青空〜南風〜♪」
この『北国の春』は、コージとテレサにとっても、物語にとっても大事な鍵になる曲なんですけど、でもやっぱりここでもコージは歌えないんですよねぇこれが!!!えー!ちゃんと歌えないのかい!!!っていう(笑)普通は、ここでばしっと決めてヤクザの時のように全員を黙らせ、テレサを救い出して、ヒューヒューッ!って展開かと思いきや、また歌えなくてバカにされる。でもここで歌えないことが、コージのあがり症や自信のなさゆえの、これまでの生きにくさや悔しさをよく表している…。
でもって、歌えなくてもどかしさが爆発したコージは客やボーイを殴り(ホントすぐ殴る)、殴られ(そしてすぐ殴られる)、ストリップ小屋は客も店員も交えた乱闘騒ぎになってしまう。テレサと踊り子仲間は、コージとオキナワを楽屋にかくまってくれようとする。コージは騒ぎの最中、テレサを買えたはずだった客の胸ぐらを掴んで、耳もとにむかって、「あのふるさとへ帰ろかなーーーーー帰ろうかなーーーーーー」と大迫力で『北国の春』のサビ部分を熱唱。ゲスマネージャーの\ウクライナー!!!/(テレサのこと)って怒声が響いてフェードアウト。
そんな中、勢いでコージとオキナワを匿うため楽屋へ連れてきてしまったテレサ。
コージとテレサはお互いに好意を抱いているようで、なんだかそわそわと会話をしている。テレサは、さっきコージがちょっと歌った『北国の春』をもう口ずさむことができて、それを「上手だよ!(*'▽'*)」と嬉しそうにほめるコージ。一応ストリップ小屋という場所にもかかわらず、外では乱闘騒ぎが続いているにもかかわらず、えっ??思春期の中学生だっけ???みたいな初々しいハッピー空間に早変わり…!
そんな楽屋に帰ってきた踊り子の一人・エドゥアルダさんは、顔に怪我をしていた。自分を買った客にやられた(多分ひどい性癖の客なんだろう)と手当を始める中、コージは、ここの踊り子たちが不法就労ゆえに救急車も呼べないし、ヤクザたち支配下におかれている悲しい現実を思い知らされる。そしてコージとテレサがきゃっきゃして話す『北国の春』は、「ふるさと」という言葉が歌詞にあって、そんな状況にいる彼女達にとってはある種つらい歌だと。テレサを思うがゆえ、テレサに厳しいマリアン姉さんに、コージは「中途半端にやさしくしないでくれないかな!こっちはそういう心とっくに捨てて戦ってるんだよ!」と叱られてしまう。すごくささる悲しい台詞…。
でも『北国の春』は、「ふるさと」には帰れないからこそ「ふるさと」を思って歌う歌(コージも自身そうだし)。とぼとぼストリップ小屋を後にしながら、「おまえがしっかり歌ってれば伝わったよ!」とオキナワにも指摘されて、落ち込むコージ。そのまま二人はスナックへ行き、呂律がまわらないくらいに泥酔する…。
酔ってしばらく、二人がベロベロになっているスナックには、あの流しの大野がやってきた。ここは大野の馴染みのスナックらしく、さっそく常連客のリクエストで一曲歌う大野。
♪いっぽんどっこの唄/水前寺清子
http://j-lyric.net/artist/a002072/l011fd8.html
すっかり酔っ払って出来上がっているコージは、大野の人の心に寄り添う曲を聞いて感動し、「弟子になります!師匠〜♡」と勝手に宣言して大野に抱きつこうとする。しかし大野は弟子はとらない様子で、すぐに断られる。でもやっぱり簡単にはゆずらない頑固なコージ。
「師匠です!!!」
「ではない!!!」
「師匠です!師匠です!師匠です!!!」
「ではない!ではない!ではなーーーい!!!」
「師匠だって言ってるべー!!!」(ドカーン)
勢いあまって、師匠って言ってるくせに大野を殴るコージ(笑)何すんだと驚く大野に対して、慌てて何か言おうとするも上手く言葉にならず、頭をかかえて「あーーー!!!」と混乱するコージ。よほど慌てたのか店の奥に走っていって隠れてしまうけど、また戻ってきて、そして、
「風の音が胸をゆする……泣けとばかりに………」
津軽海峡冬景色 石川さゆり 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
一度歌い始めると、最後には大野の胸ぐらに掴みかかってすごい近さで熱唱するコージ。止まらずに、「なにがあってももういいの…」と『天城越え』まで歌おうとするも、驚いたオキナワに「なんで歌えんだよ!!!」と剥がされて怒られる。「おまえが歌える時と歌えない時の差はなんなんだよ!」と問われても「おらにもわがんねえ…」なコージ。すると倒れていた大野がそっと言う。
「言いたいことが上手く言葉にできなくて、やっと喉から出てきてみたら、歌になっちゃったんだろ…?」
し、師匠ー!!!(し、白雪ー!!!)はっとして顔をあげるコージ。「そんなんじゃ生きにくいだろ…」という大野の共感の言葉に泣きながら頷く。そんな生きにくい生き方をするコージに自分に似た部分を見た大野は、コージ、そしてオキナワを弟子にとってやることに。
「ついてきな…。おれのショバ…案内するわ」
「師匠〜!!」
かくして二人は大野(以下、師匠)に弟子入りを果たしたのだった…!
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◆感想言いたいタイム
※物語の内容だけ読みたい方は次の青線まで飛ばしてください
あーーー!!!酔っ払ってヘラヘラしてるコージくんかっわいいー!!!!
じゃなくて…、ちょっとここで役者さん方すごいよねっていう話をしたいんですが、いやもう本当にすばらしいんですよね……!キャラクターの一人一人がいちいち素敵で粋!しかも全員歌が超うまい。主人公のコージは言わずもがな、ベテラン歌手陣、スナックのママや新人アイドル、そしてオキナワやテレサまでも超歌うまい。歌唱力で選んだの?ってくらいコーラスも大合唱もうまい。
衣装100着超えてるし、だいたいの方が一人で何役もこなしてらっしゃいますが、同じ人だってわかっててもまるで違う人物がそこにいるから、私のような舞台素人じゃ舞台に長けた役者さん方の力には一発KOって感じでした。高田聖子さん、桑原裕子さん(ご結婚おめでとうございます🎉㊗️)、中村まことさん…みんながみんなかっこいいったらもう…!ふりきったキャラクターも多い中でふりきりまくってて、他の役者さん方も声から魅力的だし。でもただ個性だけがズバーンと出てるだけじゃない魅力や、キャラクターの芯が垣間見えて、一人一人に愛情だったり苛立ちだったり切なさだったりが持てる。コージとオキナワの師匠・大野さん=六角精児さんのわびさび感じる渋い歌声も素敵だし、流しの歌手ってことで、親しみやすい雰囲気もぴったり。後半にたくさん登場するけど、師匠と対比になっているような北野波平=西岡徳馬さんのパワフルな貫禄がまたすごいです。70歳とは信じられない。北野波平ったらちょこちょこチャーミングだし!!!徳馬さんと言えば、安田担的には笑福亭カ…じゃなくて「カゴツルベ」を思い出しますけど、それ以来の再会を喜んでいる安田くんと徳馬さんに、我々は喜んでいるよ!!(パンフ読んで号泣しました)
いい味出してる踊り子さんたちは、何よりマリアン姉さんとエドゥアルダさんのブラジルコンビが楽しすぎるし(マリアン姉さんは舞台上でM字開脚するしマネージャーに「腐れチンポ!」とか連呼するエキサイティングさ☆)、役者さんはみなさん日本人ですけど、外国人のカタコト日本語が上手い。テレサだけ本物のカタコトなわけですが、それと馴染む自然。それが馴染む自然なのかな。かといって大げさすぎず…バランスが絶妙だなと毎回思います。フィリピン、中国、日系ブラジル人って振り分けが上手いよなぁ。
原作のテレサはウクライナ人ではなくてフィリピン人なので、髪も黒くて顔立ちも違うけど、舞台におけるテレサのビジュアルがブロンドヘアで色白なの、すごく効いてるんじゃないのかなと。原作テレサのビジュアルだったら、日本人の役者さんでも演じることができたと思うけど、そうじゃないところにリアリティがあって、台詞一つ一つに不器用ながらも伝えようとする効果が乗算になってとても響く。やっぱりシャーロットさんは綺麗で目を引くし、華があるのにテレサとしての悲壮感も漂ってて素敵だし。コージとテレサが並んだ時に、なんというか、無理くりじゃない?みたいな違和感を感じなかったのも不思議だったなー。だって普通の感覚では、ド田舎から出てきた訛りの強い青年とブロンド美女とか釣り合わないじゃないですか。でも二人とも、社会のカースト低いところというか、埃っぽいところでもがいている境遇が同じだから、自然と寄り添っているふうに見えるというか…。テレサのパワフルかつお茶目で飾らないところがまた、コージにしっくりくるし。テレサの出前アドリブ、いっつも楽しみにしていたよ。
あ、もうすっかり福士誠治さんのファンになったので日々ブログも拝見してますが、福士誠治さんってめっちゃおちゃめな方なんですね。全然そんなイメージがなかった。福士誠治ファンの友達を持つ友人いわく「福士誠治さんは社交性オバケ」らしいので、今回の舞台は、社交性オバケと社交性オバケの共演なんだなってほくほくしています。
福士誠治さんファンのみなさま、安田くんも太陽の光をあびて光合成してますよ。同じだねぇ!!!(橋本さんボイス)
原作を読んだ時、個人的に一番驚いたのがオキナワの再現率の高さでした。完璧なオキナワの三次元化…。声質もぴったりじゃないですか?!オキナワの悪ガキっぽいところとか、憎めないキャラクターなところも、面倒見のいいところも、何もかも舞台上でいきいきとしていて…多分後で書きますけど最後のライブシーンでのオキナワの表情がすごく…うっ……
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↓続き
師匠に弟子入りを果たし、歌手デビューへの道に一歩踏み出した(?)コージとオキナワのコンビ。昼間は土方仕事、夜は師匠にくっついて師匠の仕事を間近で見ながら、流しの歌手の巧みさを実感していくコージ。※下の三曲は師匠がギター弾き語りで歌う歌たちです。
♪おふくろさん/森進一
おふくろさん 森進一 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
♪紅い花/ちあきなおみ
http://j-lyric.net/artist/a002502/l006519.html
http://j-lyric.net/artist/a00045a/l00682c.html
コージがおふくろさん歌わなくてよかった……じゃなくて、そんな中、昼間工事現場で働いている時にコージは偶然買い物帰りのテレサに偶然再会する。テレサは、昼間に橋本さんと一緒なら外へ出歩くことができるらしく、二人は出会う度おしゃべりをして、少しずつ親睦を深めていく。その過程もまるで中学生みたいで超イジらしいんだ。
ある時、「また、偶然会いたいです」と伝えるテレサ。嬉しそうにうなずくコージ。日々テレサの姿を見つけると幸せそうになるコージの表情たるや…!そして出来る限りのおしゃれ(ワンピース着たり)をしてくるテレサのあどけない乙女心…!いつしか橋本さんや、コージと働く横丁の仲間も、二人を親目線的にあたたかく見守っていく。二人の「また偶然会いたい」は「偶然はいやだ、ここで待ってるから!」に変わる。似たような感覚を持っていることに、自然と共鳴して日に日に惹かれ合うコージとテレサ。もうめっちゃ好きじゃん!!!はやく付き合っちまえよ!!!みたいな気持ちに見てるとなってくる。
……ちょっと物語とは話が逸れますが。このシーン、観劇していない方にはどう伝えたらいいのか難しいんですが…主軸は、昼間にコージが横丁の人やテレサに師匠の歌について話をしている状況になっていて、師匠の仕事についているオキナワとコージの様子は回想として、同時進行で展開されているんですよね。
▶︎舞台の手前にコージがいて、師匠がここでああしたここしたと回想をしゃべっている
▶︎その回想が映像ではなくリアルタイムで舞台セットの上の方で進行している
▶︎師匠の流しの実演が、コージとテレサとの会話中にはBGMの役割を果たす。
現在と、回想と、音楽とが、全部舞台上で生で展開しているのにきっちりつながっていて、こんな演出見たことないなって思った…初見時感動を覚えました。
●突然の信玄餅ひとくちメモ●
コージとテレサがふるさとの話を通じて心をかよわせて、いい雰囲気になるところで、テレサの保護者役のような橋本さんがるるさと話に割り込んできて、彼女のふるさとの名物・信玄餅をコージに押し付けるシーンがあります。それに対してテレサが「タベナイデ…」とそっと言うので、コージは「ドウスレバ…」って呟いて、結果信玄餅を上手側にビュン!と投げます。俺節名物・信玄餅スロー!!二人がアドリブで遊んでる(むしろアドリブではなくなった)ところww
(↓話に戻ります)
コージとオキナワは、引き続き師匠について流しを巡る日々。ある夜コージに師匠の代打で歌うタイミングがやってくる。場所はいつもの馴染みのスナック!緊張しながらも、修行の成果か人前でもきちんと歌えるようにはなったコージ。成長したね。゚( ゚^∀^゚)゚。
♪北へ/小林旭
http://j-lyric.net/artist/a000d3b/l0014fc.html
客も盛り上がって拍手してくれる。(この『北へ』がまたのびやか〜な歌声で良い!!!)が、なんと客の中にはあの北野プロの嫌味な奴・大橋、付き人の女性の一人、そして北野波平本人が混じっていた。口の悪い大橋は、コージの歌を「のど自慢の若造」と揶揄する。怒ってつっかかるオキナワを北野が制し(オキナワはコージの歌を本当に信じてるよなぁ)、北野プロ面々は去っていこうとする。
しかし、それを引き止めるコージ。
「北野先生は、どう思ったんだべ?!おらの歌のど自慢だと思ったんだべか?!」
答えを求めるコージに、じゃあ一つだけと北野が言う。
「君は今誰のために歌ったんだ?」
「それはもちろん、あちらのお客さんのために…」
「ではお客さんのために歌った時、君はどこにいた?」
北野は返すが、質問が難しくてコージはうつむく。北野はコージの歌の表現力を褒めながらも、〝歌の中に君の姿が見えなかった〟と、なぜなら客のために歌いすぎたからだと話した。
「君の歌には君がいない!以上だ!」
それで終わると思いきや、さらに「客のため?何様だ!」と声をあげる北野。コージの歌には自分がなくて、まるで差出人のない手紙のようだと例える。そんな手紙気持ちが悪くて開けたくないと言う。歌の中に自分がないコージの歌では、客が歌い手の背中に自分を投影することができないのだと。歌の景色の中には、まず自分が立つべきだと。歌で嵐が吹き荒れるならずぶ濡れになるべきは君だ…歌で大地が引き裂けるなら奈落の底に落ちるべきは君だ…歌で誰かが死ぬのなら君が死ね!客を殺すな!北野の熱い言葉にコージは呆然と唇をかむ。
「今歌っている歌を否定されたら自分自身が否定される…そんな歌を歌いたまえ!」
去っていく北野プロの面々。北野の言ったことがよほど刺さったのか、コージはそのまま言葉をなくしてしまった。オキナワは「俺はおまえが、おまえの歌を歌ってるとこちゃんと見たことあるからな!」と励ますけれど、何も言わないコージ。そのまま暗転。
ラジオから男性アイドルソングのような曲が聞こえてくる。場面はストリップ小屋の楽屋に移った。
マリアン姉さんにテレサが最近明るいことを言われると、踊り子たちは口々に「テレサ買い物の度にこないだの男と会ってるらしい」「青森の男」「歌手を目指してる人」だと楽しそうに言った。橋本さんは、テレサとコージのことをちゃっかりみんなに話してしまっていた。内緒にしていたので慌てるテレサ。厳しいマリアン姉さんに怒られるかと思いきや「男と会うなとは言ってない」とのリアクションで、みんなテレサの恋を喜ぶ。しかし、マリアン姉さんは「惚れるなって言ってんだよ」と重たい言葉を重ねた。確かに、踊り子たちは巡業中でずっとここにいるわけじゃないし、熱海、名古屋、そうやって劇場を転々とする生活をしなくちゃいけないのだ……そうなのか知らなかった!!!!><
「マリアン姉さんは…恋をしませんか…?」
「しないね!したことないね!」
いいや、姉さんも本当は沢山恋愛で失敗してきた…だからこそテレサに厳しく言っているのだった。それでもコージに恋するテレサは、「私も失敗したいです」と切実に話す。家族のために、お金のために、今までずっと失敗できなかった。自分の恋のために失敗してみたい。切ないなぁテレサ…。どんな覚悟で日本に来たんだろう。
そんなテレサを思って、こっそり動く橋本さんやエドゥアルダさん。みれん横丁を訪ねて、コージに一座が巡業でここを離れてしまうことを伝える。そして「あの子と失敗してやってくれないかな?」と、テレサを連れ出してくれるように頼んだ。コージは咄嗟にオキナワを見るけれど、相手はヤクザだし、どうせ失敗すると反対するオキナワ。実際パスポートはヤクザに管理されてるし、取り返したところでビザだって切れているから確かに詰んでる。(覗き魔さん…‼︎)
「無理でもいいの、あの子に失敗させてあげたいんだよ…。うしゅうしゅ(うすうす)ダメだって気づいてることでも、飛んび込ませてやりてえの。あの子と失敗してあげてくれないかな?」
ああ〜〜〜エドゥアルダさんのすごく思いやりがあふれた言葉が良いんですよこれがまたね。一緒に覚悟きめて働いてる仲間だもんね。
でもって、テレサに心底惚れているコージはもちろんもうテレサを連れ出す気満々だった。でも一人じゃどうにもできないから、オキナワを頼る他に手立てがない。コージったら上京したての時からオキナワに頼りっぱなし。
「オキナワ…!」
「勝手にしろ!俺はしらねーかんな!」
「オキナワ!!!」
「やあ〜っぱり出るのなぁ声〜!テレサのことになると〜!」
(ほんまそれ)結局、今回もコージの世話を焼いてしまうオキナワが折れて、横丁のみんなを集めて作戦会議をすることになった。
「これは大勝負だぞォ!」あぁぁオキナワほんとやさしいよ;;
さてさて!その日の深夜・ノラ犬が鳴いているような午前二時、テレサ奪還作戦は決行される。
踊り子たち一座は、あのゲスマネージャーに連れられてヤクザ(冒頭でコージをボコボコにした人たち)への引き継ぎで夜道を歩いていた。パスポートが入ったバッグはヤクザのリーダーの手に渡っている。突然、エドゥアルダさんが前へ出て、「この辺チカンが出るから、お巡りさん多いよ?」と、裏道を通ることを提案。マリアン姉さんだけが驚いていた。反対されると思って踊り子たちはマリアン姉さんにだけ作戦を内緒にしていたのだ。そして裏道と言って一行がやってきたのは、かのみれん横丁。
一同が横丁にやって来ると、そこでは真夜中にも関わらずデモ行進が行われていた。これはテレサ奪還作戦のためなので「なにもかも反対だー!世の中腐ってるぞー!」という、特に中身ないデモがオキナワの先導の元で繰り広げられている(笑)
騒ぎの隙を見て、テレサを連れ出すコージ。王子様みたいにはスマートじゃないけれど、「どこへ行くの?」というテレサの問いかけに、「どこでもいいよ」とやさしく力強く言うコージがすこぶるかっこいい。かっこいい超好きだ!(どさくさ)この奪還シーンのコージ、本当に超絶かっこいいんです、ありがとうございます福原神!!!状況を把握したマリアン姉さんの協力もあって、無事テレサのパスポートを取り返した二人。そのまま手を取って逃げようとするも、マネージャーに「その男もダメになるぞ!」と大声で引き止められ、テレサの足が止まる。ひつこいジャパニーズマフィアやだ( ⊃_⊂) 気にせず、「行こう」とまっすぐにテレサを見つめるコージ。でもテレサはその手を離してしまう。
「…やっぱり行けない。家族大事だから、まだまだ働かなくちゃ」
「仕事なら他にもあるから!」
「コージも大事だから…私が我慢するのがコージを一番幸せにできるみたいだから」
「おらのことはいいから…!テレサはどうしてんだべ?!」
それでもコージを離れてヤクザの方へ歩いていくテレサ。あともう一歩を躊躇っていると、オキナワの「いいのかよコージ!」と言う声に押され、コージは「ああああーー!!!」と感情を爆発させる。そしてオキナワがギターを鳴らして、コージは歌を歌い始める。まさか上手にある舞台と客席の間の階段で歌うとはなあぁ…!!
「生まれるーー前からーーー……結ばれていたーーー」
http://j-lyric.net/artist/a00045a/l00682c.html
その歌は、前に師匠が流しで歌った時のエピソードをテレサにも話していた『命くれない』。命くれないの意味は「死ぬまでずっと一緒っていう愛の歌」だと、コージはテレサに教えていた。なんてロマンチックなんだろう…目頭が熱い…
コージの魂の歌声に再び心を動かされたテレサ。ヤクザとマネージャーに向かって「アバヨ!」みたいに軽快な敬礼をかまし(おちゃめ)コージのもとへ走っていく。(大阪公演では丁寧なお辞儀だったよ。)思いっきり抱き合う二人と、その様子に喜ぶ踊り子や住人たち。ヤクザとマネージャーは二人を捕まえようと奔走するけれど、オキナワのギターと共に、踊り子や住人たち、そしてコージとテレサの『命くれない』の大合唱の迫力に気圧されてしまう。スキャナーの金子監督も呟いてたけど、レ・ミゼラブルのごとし。
みんなが見守る中、オキナワと一緒に、手を繋いだコージとテレサは逃げていく。三人を追いかけようとするヤクザを制るすのは、マリアン姉さんの大声だった。
「もういいでしょ!!テレサの分も、私たちが稼ぐからさあ!」
姉さぁーーーん!!!。゚( ゚^o^゚)゚。 ヤクザたちは追いかけることを諦めて、残りの踊り子たちに「行け!」と。テレサの幸せを思いながら、笑って歩いていく踊り子たち。マリアン姉さんは三人が去っていた方をじっと見つめて、「二人とも、幸せになんなきゃ嘘だからね…」と静かにつぶやく。ヤクザたちとはけていき、『命くれない』のアウトロとともに一幕の幕が下りていった。
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◆感想言いたいタイム
※物語の内容だけ読みたい方は次の青線まで飛ばしてください
やっと一幕が終わりました。幕が下りた後の場内のざわめきたるや。えっ何、私何を見たの?的な呆気にとられた感でいっぱいです。ACT通い中は色んな(ジャニオタの)友人を連れて行きましたが、初見の人と観劇した時の、1幕後のリアクションを見るのが楽しくて楽しくて!(誇らしくもあり)
1幕ラストの『命くれない』、すごい。『港』で重めのワンパン喰らってたはずなのに、ここでも思いっきり殴られる…圧巻でした。あの小ちゃい階段で歌うなんてなぁ〜〜〜客席に背を向けてる形ですが、そんなな特に気にしてない(?)のも良い…もうコージはあの時テレサしか見てないのがよくわかる。スポットライトに照らされた横顔に光る汗が、髪の毛からぼたぼた落ちててもう…。
コージの本気の歌唱シーンでは、いつも客席のリアクションと舞台上の登場人物たちの気持ちがひとつになる。見守っているような気持ちだったり、お願いって祈っているような気持ちだったり、呆然としてしまったり。『命くれない』の2番では私も一緒にヤクザを糾弾しているような気分になってくる。観客はあくまで観客ですけど、巻き込むエネルギーがものすごいので…。
この舞台って、何気に伏線回収が結構ありますよね。 あの時の言葉が後々繋がるというか。『命くれない』もその一つだと思っています。伏線がまた、音楽がらみだから憎い演出だな〜と思います。
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↓続き
♪ドンパン節(秋田民謡)
ゆっくり幕が上がるのと同時に、祭り囃子と掛け声が気持ちいいニ幕の始まり!盆踊りを踊る人々の中心には、コージの歌とオキナワのギターがあった。お酒飲む人かわいいね〜♪って歌ってるコージあんたが一番かわいいよ…!!普段のコージのあどけない感じと、何かスイッチ入った時のコージは別人のようなんだなぁ…。
二人は流しの他にも、この祭りでの歌唱のように、師匠が紹介してくれる仕事を日々こなしていた。デビューを目指しているけど、その思いはオキナワの方が強くあるようで、優勝すればデビューができる歌謡コンテストへの出場について話し合っていても、コージは「あせるなよっ」とちょっぴりふわふわした様子だった。
「デビューしたからって、流しより偉いってことにはならねえべ?」
「バカ言え!偉いよ!」
「でも、流しだって風呂のついたアパートに住める。テレビもエアコンもないけど……素敵な人もいる♡」
焦って必死こいてそれでようやく世間に追いつける…そう思っているオキナワと違って、今コージがふわふわしている理由は、まさにその愛しい人ゆえなんだろう…。話している内にアパートに帰ると、ちょうどテレサが外に涼みに出ていて、どうやらあれから三人は三人で暮らしているらしい。まさか三人暮らしとは!お金ないものね。
コージは、それはそれはテレサにデレデレ。オキナワがいても構わず激甘バカップルっぷりを発揮している二人。冷えたビールで乾杯していちゃいちゃきゃっきゃしている。思わず外に出て飲んでくると遠慮するオキナワ。
「俺がいたらちちくりマンボが踊れねえってんだろ」
「ええっ?」
「いまだにテレサとパツイチ決めてないんだろ?さっさときめちまえよ、この童貞野郎っ!」
パツイチ…ちちくりマンボ…(時代)そしてやっぱりコージは童貞か(でしょうね)。そういう話題が恥ずかしいのか、オキナワの言葉をはぐらかして「しょんべん!」と逃げるように一人部屋の中に入っていったコージ。
残されたテレサは(もちろん男子二人の会話は聞こえてないよ)、ため息をつくオキナワに「コージが全然歌に集中してない。私でもわかるよ」と思っていることを伝える。おっしゃる通りで、浮かれたコージは自分に比べてデビューへの執着心も薄いように思える。オキナワは、「そっちも大問題だよ」と、ポロポロとギターを弾きながらみれん横丁のテーマを口ずさんだ。しかもオキナワもふつーに歌がうまいんだよね…。
テレサも良い曲だねと褒めてくれた横丁のテーマは、オキナワが作った曲。本当はコージにも曲を作ってやりたいけど、無名の流しがオリジナル歌っても…と少し謙遜もしていた。テレサは、トイレから戻ってきたコージに姉さん女房の如くびしっと言う。
「コージ!次のコンテスト出なさい。賞金、デビュー、両方持っておいで!」
「おまえが出るなら師匠に(コンテスト出場のことを伝えておくの)は今度でもいいよ」
「はあ〜い」
「はあ〜いって…軽いなぁ」
「なぁんね〜!」
この、なぁんね〜は至極の可愛さなので今すぐ着ボイスにして配信してほしいです。
とまあ、ふにゃっとした返事にふてくされるオキナワ。焦るオキナワの気持ちに気付かず、コージは相変わらずのご機嫌だった。コージ浮かれてる…
後日。紳士服の青山駐車場特設会場・《東向島歌謡コンテスト》のステージでは、ゲスト審査員である往年のアイドル・寺泊行代(39)が黄色いフリフリのドレスで歌を歌っている。
♪デリケートに好きして/太田貴子
デリケートに好きして 太田貴子 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
審査員の挨拶も終わり、コージとオキナワは気合たっぷりに歌を披露する。が、結果は審査員だった区議会委員の娘・よしこちゃんが優勝するという出来レースで、二人はデビューのチャンスをあっさり逃してしまった。\123よしこーっ!/
♪十九の春/田端義夫
帰り際、また次があるさと楽観的なコージとは反対に、「おまえがそんなんだから優勝できなかったんじゃないのか?」と闘志に燃えるオキナワ。
「もう人の歌を歌うのやめようぜ。自分の曲で勝負してぇよ!オリジナル作ってよ…。俺たちの歌だよ!」
コージは「おお!それやるべ!!」と喜んで、二人は早速作戦会議だと大盛り上がりする。
と、そこへ一人の男がやってきて二人に声をかけた。男は、さっきのコンテストで審査員をやっていた内の一人で、(多分結構弱小だけど)芸能プロダクションの社長・戌亥辰巳だった。すごい名前だ…(笑)サングラスをかけて、いかにも業界人っぽい出で立ち。
何のひやかしだと最初は無視する二人も、戌亥の「俺はおまえたちに一票入れたんだぞ〜?」という言葉に足が止まる。振り返った二人に「おぉ?急にギラつくねぇ」と歩みよる戌亥。なんと言うか……この人の、これから二人の運命を変えそうフラグがすごい。戌亥はさっきの歌を聴いてスカウトにやってきたと言う。
「しちゃおうよデビュー!なんでしないの?あんな歌えて?ほら顔だって悪くない!キレてなーい♪」
「オキナワ…!きたべチャンス!!」
「おおぉ!!!」
※アヒル口ありがとうございます。
ついにやってきたデビューのチャンスに、大興奮のコージとオキナワ。戌亥と食事をしながら話をつめることになり、それはそれは嬉しそうに後をついていこうとするけども…
「おっと…ここからはビジネスの話だからさ。伴奏の方は遠慮してくれるかな?」
なんとも残酷な言葉をかけられる。あーあ…あーあ!!!そんなことを言われるとは想像してなかった二人はキョトン。コージが「オキナワも一緒に…」とあたふた返すけど、「演歌で二人組なんか聞いたことねえだろ」と戌亥はバッサリ。スカウトは二人じゃなくて、コージ一人だけに対するものだった。話を聞いている内、最初は笑っていたオキナワも笑顔がぎこちなくなって、コージもどんどん笑えなくなる。
これまでニコイチだったコージとオキナワ。コージにとってオキナワは、上京して初めてできた友達で(ということは人生で初めて友達と呼べる相手かもしれないし)、いつもギターを弾いてくれて、おごってくれて、色々と助けてくれた恩人。でも、それって音楽をやる上でなくてはならないのだろうか…???良い友達ってだけで、デビューすることに必要なのか…??言葉をなくす二人を見て、戌亥は「ややこしいのは嫌いだ。二人でナシつけてから来てくれ」と名刺を残して帰ってしまった。コージはオキナワに答えを求めるけれど、オキナワは何も言わないまま去ってしまう…。仲良しだった二人に亀裂が走った瞬間だった。もう少し早くオリジナル曲で戦ってれば、オキナワの才能もアピールできたかもしれないのに…。オキナワは、悔しかったり虚しかったろうなぁ。
一方、テレサはパン工場でサンドイッチを作るバイトをしていた。来る日も来る日も、ピクルス…ピクルス…ピクルス…。安月給と単純作業にストレスを溜めながらも、コージを支えようと頑張っているテレサ。
そんな中、彼女を苦しめる出来事が起きてしまう。なんとこれまた工場長が酷いゲス男で、テレサがビザが切れていると知って、体の関係を脅してくる。(シュイン‼︎)ビザ切れてるテレサのことを入国管理局に連絡すれば、彼女は日本を強制退去になるし、その上彼女をかくまっているコージまで捕まるかもしれない…管理局に連絡をしない代わりに自分と寝ろという話だった。このくそバターまみれ野郎!!せっかくストリップ小屋を抜け出したのに、どこへ行っても「はたから見たら売春婦だ」と差別を受け、絶望的な気分になるテレサ。
♪鳳仙花/島倉千代子
「やっぱり器用に生きられないね……」まさにテレサの心情を表しているような歌と共に、場面は変わっていく。むしろ俺節、器用に生きてる人なんて一人もいないんじゃ…。
『鳳仙花』を歌っているのは、なじみのスナックのママで、お客さんとデュエットを楽しんでいるのは店にカラオケを導入したからだった。こうして場面はスナックへ。
時代はどんどん新しいものの波にのまれている。カラオケすげー!とはしゃぐママとお客たちの元へタイミング悪くもコージと師匠がやってきて、流しとカラオケとの対峙により、なんだか気まずい空気になってしまう店内。カラオケが普及すると、流しの出番は減ってしまうのは分かりきっている。カラオケにそそくさ布をかけて、マイクをいそいそしまうママやお客たち。気まずいよね〜><
コージはと言うと、戌亥からのスカウトと一人でのデビューの件について、一体どうすればいいのか師匠に相談をしていた。一人じゃ決められないんだろうな。
「おまえ成功するつもりでいるから後ろめたいんだよ…。おまえと別れた方が、オキナワには幸せな将来があるかもしれねぇじゃねえか。そういう可能性も含めて、あいつの将来背負う覚悟があるのか?」
「いやぁ…」
と頭を垂れるコージ。
「なくていいんだ、そんなもん。だから一人で決めろってんだ。だいたい相談してる時点で、華やかな世界に行きたいってのが本音だろ?」
「けど後ろめたいまま行きたくないっていうか…」
「世の中そんなふうにはできてねえよ。後ろめたさのかけらもなく生きて、それで望むものが手にはいるなら、演歌なんて必要ねぇんじゃねえのか?」
「………なら、なおさら歌だけは正直に歌いたいじゃないですか!」
「そうだ!歌には正直でいろ!!歌があればまっすぐ生きられる!歌にすがるしかねえんだ。すがるのはオキナワじゃねえ」
師匠の深い言葉に、「わかりました」と言いながらも「テレサにも相談して…」なんてまだまだ優柔不断でいるコージ。コージはまっすぐだけど、本当不器用でしょうがない奴…。
呆れた師匠がママにお勘定を頼むと、ママは「今日はお代いいから!」と慌てて返事をした。いつも流しの歌で賑わっていたはずのスナックも、カラオケにどんどん場所を奪われている。気まずい思いからか、申し訳なさからか、ママはお代をいらない言ったけれど、「もう来るなってか…餞別か」と師匠は呟き、酔いも乗じてか「機械なんかと歌って何が楽しいんだよ!」と喚いてしまう。店を出ましょうと言う弟子の言葉にも振り向かない。
「一人で帰れ」
「じゃあ、また連絡します」
「もういい!どうして俺をおいてけぼりにしていく奴の相談にのらなきゃいけねぇんだよ…!」
師匠゜゜( ⊃_⊂)°゜流しよりデビューした歌手が偉いってことにはならないってコージは思ってるはずだけど…でも、やっぱり華やかな世界と流しは違うものな…。コージはしばらく立ち尽くして、座り込む師匠の背中に「ありがとうございました…」と弱々しく頭を下げると、店の階段を上がっていく。デビューへの道に進んでいこうとする弟子に、師匠は言った。
「あいつと本気で繋がってるなら、また会えると信じてさよならをしろ…」
その頃コージたちの住むアパートでは、オキナワが一人ギターケースの中に荷物をまとめていた。四畳半?!みたいな狭さ…。悲しいけど、オキナワはやっぱり出ていくつもりらしかった。三人が暮らすボロいアパートは線路が近くて、電車が通る音が大きい。
そこにテレサが先に帰ってきた。スカウトやデビューの件もまだ知らず、オキナワが出て行こうとしていることも気付かないテレサは、突然「私ジャマかな?」と聞く。「ジャマは俺の方だろ…」と返すオキナワ。テレサは工場長に「君のせいで彼氏くんのデビューもなくなるかもしれない」と脅された帰りだし、オキナワは自分がコージのデビューの枷になっていると感じてるところ。どっちも強い人だからそんなことは話さない…つらいけど、すごいよね…。
「誰かの重荷になりたくなくて…私家族が重荷だったから。いい人達だよ?嫌な人達だったら裏切れたけど、いい人達だから…。コージにも、私のせいで何かを頑張ってほしくない。自分の人生を生きてほしい」と、テレサが続ける。その言葉はオキナワにとって、ここを出てコージと別の道をいくことが間違いじゃないとふっきらせるものだった。
「ギターケースひとつに納まっちまうくらいの暮らしだったわ…」
部屋にギターを置いて出て行こうとしているオキナワの不自然さに気付いて、焦るテレサ。ちょうどそこへ帰ってきたコージ。テレサはオキナワを止めるように促すけれど、コージとオキナワは何も言わずにただお互いの顔をじっと見ていた。電車の音だけが響くアパートがつらい。もう、これ以上はどうしようもないと二人もわかってしまっていたのかもしれない…。オキナワはそのまま二人を通り過ぎてアパートを出ていった。コージは追いかけることなくうつむいたまま。
「コージ!オキナワは…!」
「わかってる!わかってっから……!一人じゃなきゃデビューできねえって言われたから…俺はデビューする。デビューして、おまえを幸せにする…」
「オキナワは?!仲間でしょ?!」
「そんなにしょいこめねえ!!そんなに、なんもかんも幸せにできねえべしゃ…」
何度思い出しても涙が出てくるシーンすぎる別れ…誰も悪くないよ…誰も悪くない…。テレサは何か言おうとするけど、「テレサだけは離さねえから…おまえがいれば戦えっから…」とすがるように話すコージにはやっぱり何も言えず、後ろからそっと、泣いている背中をやさしく抱きしめてあげた。悲しいシーンではあるけど、アパートのセットが下がっていく中で、この時のコージの泣き顔がたまらなくエモい…。
♪逢いたくて逢いたくて/園まり
逢いたくて逢いたくて - 園まり - 歌詞&動画視聴 : 歌ネット動画プラス
明くる日、コージはデビューを控えて事務所で歌のレッスンを受けていた。(『逢いたくて逢いたくて』は、ハイテンションでナイスキャラのなほ先生の歌唱!)なほ先生のもとレッスンを頑張るコージ。
そこへ戌亥がやってきて、一人の女性を紹介する。女性は、歌謡コンテストの時アイドル姿で歌っていたあの行代だった。戌亥は「仲良くな!コンビが仲悪いなんて昭和までの話だ」と笑っている。なんと、コージのデビューは行代とのデュエットCDデビューだと言う。そんなの寝耳に水のコージは、ならオキナワでも…とついこぼす。まあ、それが聞き入れられるわけもなく。
しかし、デュエット相手の行代の方がまるでやる気がない。平成の世にわざわざ演歌なのが気に食わないのか、やらないから!と言って外に煙草を吸いに行ってしまう。今回二人が出すCDは、流れる規模こそ小さいものの引っ越し屋のCMタイアップになる予定。戌亥は行代を追いかけて、同じ銘柄の煙草に火をつけて彼女を説得していた。
「板の上で見せものになるためには、隙間がなくちゃいけない」
その隙間と言うのは、客が自分の思いを託す隙間のことだと。年をとった行代は、それ相応のプライドや経験で隙間を埋めてしまっていると戌亥が言う。どうやら、戌亥と行代は長く恋人同士のようだった。
「コージとやれよ。あいつの隙間にゃ人が集まる。おまえはそれを踏み台にすればいい」
踏み台に利用されるかもしれない…そんなことは全然知らないコージ。訛りを直せだ…その背広はダサいからもう少しマシな服を着るようにだ…なんだかアイデンティティを否定されるようなことばかり言われるけれど、それでもやるしかないし、歌うしかない…!
http://j-lyric.net/artist/a04f188/l013933.html
マイクを持ち直して、また歌うコージ。
その頃、テレサは工場長と待ち合わせをしてホテルにいた。コージに迷惑をかけられないとまた体を売ることを決断したけれど、「やっぱりごめんなさい!」と部屋の中を逃げまわる。そりゃ嫌でしょうよ〜そんなシュイン奴〜!!「おまえみたいな奴はどこにいっても同じなんだよ!」と、言い争いの末に心ない言葉をかけられるテレサ。灰皿であんな殴るのもすごいけど(笑)
そして、ギターを置いてアパートを出て行ったオキナワはと言うと、ヤクザ絡みの仕事に関わっていた。闇金の回収や暴力で、どんどん悪い方へと転がり落ちていく。あんなにムードメーカーだったお調子者のオキナワの闇落ちは結構しんどいものがある…。心のよりどころをなくして自暴自棄になったオキナワは、借金回収での暴力とストレス発散の暴力の見境をなくし、ついには仕事仲間であるはずのヤクザたちからも見離されてボコボコにされてしまう。野良犬の遠吠えみたいに、悲しく叫ぶオキナワ。もう見てられないよ…。゚( ゚^o^゚)゚。
二人がそれぞれ辛い思いをしていることをまるで知らないコージは、ただ一心不乱にレッスン場で歌を歌っている。これまた、歌っている『一番星ブルース』とそれぞれの葛藤がリンクしすぎてて、すごい。〝一番星〟って、一番星Tシャツを着てるオキナワであり、コージでありテレサであり、歌であり夢であり目標であり…色んな解釈ができる。デビューしてテレサを幸せにする。その想いが溢れすぎてか、コージの歌には余計と力が入りすぎていた。それぞれの気持ちが重なっているような、バラバラになっていくような…演出がすばらしすぎて…!
がむしゃらになっているコージに、なほ先生は言う。 「コージくん、自分のことだけで精一杯の人でしょ?余計なこと抱え込んでちゃもたないぞ」その通りだ…
……とある橋の上。
すっかり日が暮れた中、北野波平と大橋、いつもの付き人たちが談笑しながら歩いている。酒を飲んだ帰りなのか、北野と大橋はその辺で立ちション(北野波平の体どうなってるんだ問題)。そこに、立ちションも立派な罪ですよ〜と絡んできたのは、あのオキナワだった。ヤクザにボコられた後なのだろう、傷だらけでふらふら。大橋は追い返そうとするけれど、「一緒に坂道転げ落ちてくれる奴を探してる」と、オキナワは引かない。覚醒剤の入った袋を掲げて、これを持って自主してやろうかと恐喝を始めた。
「北野波平の元弟子が覚醒剤所持!事実はどうであれ、週刊誌は飛びつくぜ!」
落ちぶれてしまったオキナワを見て、北野は意外にも「ウチへ来い。ウチで話をつけよう」と誘う。望むところだと北野についていくオキナワと、それを慌てて追いかける面々。
レッスンを終えたコージがアパートに帰ると、真っ暗な部屋でテレサがぼんやりと座っていた。外は雨。部屋の電気もつけずに、どこか暗い声をしているテレサを心配するコージ。するとテレサは「なんで(私を)抱かない?」とたずねる。結局は工場長を灰皿で殴って逃げてきたけど、あんなことがあったんだもの…キツいよねテレサ…甘えたいよねテレサ゜゜( ⊃_⊂)°゜
「おかしいべ!オキナワがいるのに」
「もういないよ?」
と、せっかく誘ったのに笑ってごまかすコージを見て、あきらめて缶ビールを飲み始めるテレサ。するとコージは急に立ち上がって、ドタバタと背広を脱ぐ。突然始めようとするのでびっくりするテレサだけど、きっとすごく嬉しかったんだろうなぁ…ビールを置いて布団に寝転がる(こぼれちゃう…から!→思いっきり仰向け!の流れかわいい)。いそいそ服を脱がせるコージ。でも、テレサに触れている最中、コージの頭の中にはストリップ小屋での競りの光景や声が思い浮かんでしまう。ここのプロジェクションマッピングが怖いったら(人の顔が浮ぶ)!そのフラッシュバックを振り払うかのように、テレサから離れちゃうコージ。察しのいいテレサはすぐに気が付いてしまう。
「私汚い…?売春婦の体は嫌?それでずっと抱かなかった?」
何も言えないコージ。
「だまっちゃった…」
「嫌なんてことはねえ…絶対にねえ!」
「でも勃たない!!」
「………」
「いや……いいんだよ…コージはdelicateだから……。頭に浮かぶよね?私がどんな仕事してきたか」
テレサの声から、自分でも自分が嫌みたいな感情がすごく滲み出ている。別にコージを責めたいわけじゃないんだよね。
「情けねぇ…こんなに自分のチンポ情けねぇと思ったことねえよ…。だって、すっげぇ抱きてぇんだ」
確かにめっちゃ情けないんだけど、あれこれ言い訳しないところもコージらしい。その後何を思ったのか「ああもう!言うこときけ!」って自分の股間を自分で殴る暴挙に出るコージ。ちょっと落ち着いて!ww
急にそんなことするのでテレサが驚いていると、コージはテレサの手を取って必死になって言う。
「だけっから!チンポがなくても、だけっから!おまえのこと何もかんも抱くから……今だけじゃねえ、過去も未来も、全部だけっから!!」
コージよく言ってくれた…。゚(゚´ω`゚)゚。かっこ悪くてもなんてかっこいいの…コージはかっこ悪いのにかっこいい人なんだった…。
電車の通る音と、その黄色っぽい明かりに照らされるアパートの窓と二人の横顔や影が美しい。知ってたけどコージの中の人の横顔がたまらなく美しい。暗転と共にここで流れるメロディは、この舞台の中で一番おだやかでやさしいピアノな気がするなぁ。
そして、次のシーンではコージが爆睡してる、いわゆる朝チュンなんですが………テレサがいない。のに、知らない警官が2人部屋いる。トンカツ屋の大根おろしがうまいから名店、とかどうでもいいこと話してるし。
目覚めたコージはもちろん「なんだアンタたたち?!」ってびっくり。そらそうだよ。コージは起き抜けで、「テレサさん、出入国違反で強制送還だから。あのお嬢さんのおかげで、我々はあなたのことは知らないことになってるから」と警官の説明を受ける。ちょうどそこに、テレサが買い物から帰宅。これからいなくなるから、食料品を買ってきてくれていた。「(警察から)逃げろ!」と叫ぶコージをたしなめるテレサ。
「私が呼んだの!」
「……はい?」
「自分で呼んだの」
「わ、わかんねえよ…」
「ここにいても、コージに迷惑かけるだけだから」
警察に声をかけ、アパートを出て行こうとするテレサ。わけがわからず、パンツとタンクトップで泣きそうになっているコージはテレサをひき止める。
「何が迷惑よ?!どんな迷惑がかかるのよ?!迷惑だっていい…テレサの良いも悪いも全部しょうつもりで…」
「それがだめなの!!!」
家族が重荷だった分、自分のために犠牲になってほしくないテレサ。コージの口調も切実だけど、テレサも切実。「コージが私のために何かするのを見たくないの。自分のためだけに生きてほしい」そう言って、持っていた十字架を渡す。
「ありがとう。昨日のことはいい思い出になったね」
去っていくテレサをあきらめられず、無理やり連れ戻そうとするコージ。
「コージ!落ちついて!」
「落ちつけねえべさ!!」
「この顔!!」
自分の顔を指さして、やさしく微笑むテレサ。
「この先コージが私を思い出すことがあったら、この笑顔で思い出してほしい……。売れてね!立派な歌手になってけろだ!」
そうして笑顔で、本当に去っていくテレサ。コージはしつこく追いかけるけど、警官にアパートに戻され、暴れるのでみぞおちに一発くらってしまいうずくまる。うわああああ!!!!と泣き叫ぶコージ。ボロアパートの布団の上で、パンツとうっすいタンクトップだけ着て、涙やよだれや鼻水も拭くこともなく、泣き叫ぶみたいに歌う。
♪引越しをするなら教えてよ/What's Love?
引越しをするならおしえてよ / What’s Love? ダウンロード・試聴 | オリコンミュージックストア
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◆感想言いたいタイム
※物語の内容だけ読みたい方は次の青線まで飛ばしてください
『引越しをするなら教えてよ』が大好きです。どのシーンも、どの歌唱も、無意味な瞬間がなく、話の流れとしても歌としても素晴らしいんですが、引越しを〜のコージを見ていると、どんなことも及第点以上の結果を出す安田くんだけど、もしかしたら一番の武器は芝居という表現なんじゃないのかと思わされるのです。それくらい今回のコージは当たり役だし、この歌唱シーンは、芝居と歌とが感情をつなぎにして境目がなくなっているというか、ひとつになってコージの気持ちをこれでもかと表しているふうに感じる。気持ちを上手く言葉にできなくて歌に乗せてしまう、歌にすがるしかない、不器用なコージがとても愛しく思えるシーン。
舞台見るまで知らなかったけど、この曲自体もめっちゃ良いですよね。なんでカラ俺…じゃなくてカラオケにないの!!サビ後の間奏もまた素敵なんです。暗転の中で鳴り響くあの繰り返しのメロディが、コージの感情をたたきつけられた後の余韻を引き立てているなと思います。普段あんなに見ることができないふとももが沢山見られるからってだけで喜んでいるわけじゃないよ!!!でもありがとうございます!!
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↓続き
いざ、コージの明るい闇落ち編へ!
今日もレッスン場で歌に励むコージ。テレサと別れて背負うものがなくなり、プレッシャーから放たれたせいか、色々な面が変わってきていた。きつかった津軽弁の訛りもなくし、口調は「そーかな?そーだといいんだけどサァ」みたいに急にかっこつけた感じになる。歌い方もなんだかスタイリッシュになって、いつだって着ていたあのばっちゃんの背広も脱いでおしゃれな麻のスーツを着たり。\ヘンプ!/着てみせたって〜着てみせたって〜
しかし、デュエット相手の行代は相変わらず真面目には練習しておらず、妙に張り切るコージにちょっとした意地悪も言う。
「あんた私の踏み台だって。一発当たったらコンビ解消。そういう算段だよ、戌亥は」
「……踏んづけられるのはいつものことだべ。それでも、行く道行くしかないって気持ちです」
「………訛ってるよ」
行代は、アイドル歌手として実際レコ大のステージまで上がった経歴の持ち主。5歳の頃からずーっとアイドルを夢見て、コタツの上をステージに見立てて、アイドルになった自分の自己紹介だって考えていた女の子だった。「福岡県出身、寺泊行代です!好きな色はピンク!好きな食べ物はプ〜リンです!将来の夢は、フワッフワの雲に乗って世界一周旅行することです☆」。そんな昔の話をしながら、戌亥の言った通り、まだまだ青くて隙間だらけのコージを見ていると、行代も何か思い出したり感じたりするのか、しょうがないから本気出すか!という気分になってくるのだった。「よろしく!相棒」とやっと握手を交わす行代とコージ。う〜ん!がんばろ〜ね〜!!
その頃、北野を恐喝しかけた(むしろしてた)オキナワはなんと北野邸の地下室に閉じ込められいた。外に出してもらえないので、食事以外にやることもなく曲を口ずさんだり、ほうきで掃除をしたりの日々。
で、テレサの方はというと、まだ強制送還されておらず、日本にいた。拘置所で生活しながら、密入国ブローカー壊滅のためにと警察に話をする日々。
ある晩。
コージと行代のCDを出すにあたってスポンサーになってくれる引っ越し会社の社長との、会食が開かれていた。何人もの引越し屋社員を引き連れた社長とその愛人(オツム弱子って役名)、戌亥、行代、コージは、豪華な食事をしながら談笑していた。と言っても慣れないコージは正座してちょっと借りてきたねこ状態だけど…。
社長は行代のファンだったらしく、「憧れの行代ちゃんにお酌してもらえるなんて、仕事頑張ってきてよかった〜!」とご満悦。一方でコージの事は気にくわないのか、「野郎のパートが多すぎる」「あの子必要?地味だし」などと失礼に遠慮がない。お酌しようとしたコージを急に殴り、「リアクションしてよ〜!じゃなきゃこっちが弱い者イジメしたみたいじゃ〜ん」とむちゃくちゃをふるう。シンプルに腹立つ何こいつ!(笑)
それから、デュエットのコージは「着ぐるみでいこうか」と言い放つ…引っ越し会社のキャラクターである『ブット』の着ぐるみを着て歌えと。不安気にコージを見る戌亥だったけど、コージは「なんでも、やらせていただきます」と笑った。ただ、それは顔に貼付けたような笑顔で、テレサやオキナワと楽しく暮らしていた頃の笑顔とは似つかなかった。こういう顔を見るのはしんどいものがあるなぁ(フラジャイルの小早川くんが諦めてる時に似たあれを思い出すんだ私は)。
コージが着ぐるみを快諾したので、なんとか場がおさまったと思いきや、この社長も本当ろくな奴じゃなくて…。社長が「まあ(CDはどうでも)いいでしょ?メインは写真集なんだから」と口にしたことが気になってしまうコージ。「写真集…?今〝脱ぐ〟って…」と戌亥に詰め寄る。コージは聞かされていなかったけれど、行代はCD以外にも、社長に金を出してもらってヘアヌードの写真集を出す事になっていた。具体的に問い詰めようとするコージ。戌亥とコージのやりとりを見ていた社長の愛人が、コージと行代が付き合っていて=それでコージは行代のヌードを反対しているんだと大声で勘違い発言をする。なるほどオツム弱子だ!それで社長も半信半疑になってしまう。付き合ってないですよぉ〜と笑って否定する行代に、社長は「あわよくば芸能人でも寝れちゃうのかなって夢が見たくて(スポンサー)やってんだよ?金で落とせそうな落ち目な芸能人って考えた時に、行代ちゃんだって」とひっどい本音をぶつける。それに怒ったのは行代でも、戌亥でもなく、コージだった。「何言ってんだあんた!!!」と立ち上がる。マジで何を言ってるんだ社長…金出すからってそんな…
「本気出すって言ったじゃないですか!こんな男のために脱ぐのが、行代さんの行く道ですか?!」
社長はコージに侮辱されたと憤慨して(いや侮辱したのお前やろがい!!)、つれてきた引っ越し屋の社員たちにコージを担ぎ上げろと命令する。なんか寄ってたかって担ぎ上げられるも、邪魔を振り払い、行代と戌亥が恋仲だということも隠さず、思うことをぶつけまくるコージ。
「惚れた女でしょ?!だいたい行代さんが(ヌード)やるって言っても、あんた(戌亥)が止めるのが筋でしょ!!」
社長の前で、行代を惚れた女と言われて慌てる戌亥。
「それ(ヌード)が本当にやりたいことなら何も言いません…!それが五歳の頃からコタツの上でみてきた夢なら邪魔しねえべ…!」
切ない台詞…そしてここで出てくる津軽弁…(ここはコージの台詞だけど、コージ自身にも言えることな気がする。)
行代は、小さい頃からキラキラした世界を夢見て、一時は栄光のステージに立っていたアイドルで。でも年齢や時代におされて活躍できなくなってきて、それでもきらびやかな世界に生きることを諦めきれなくて体を張る。コージはテレサのことがあったから、いっそう強く止めるべきだって訴えるのかもしれないな。なんでヌードなんだと喚くコージに、ヘアヌードは(当時)解禁したばかりで波が来てんだ!と言い返す戌亥。
「流行り廃りの話はしてねえです!惚れたはれたの話です!」
コージも譲らないけど、かと言って、行代もそこで本当は嫌なんです!と泣き出すような弱い人ではなかった。
「きれいな服着て、お化粧してもらって、満員の客席でちやほやされて。田舎の女の子が魔法をかけられて二十数年、時計の針が12時まわってもまだ輝いているためにはさぁ!ヘアのひとつも出さなきゃいけないわけ!!!」
ダン!!!と脚をテーブルに乗せる行代。我関せずでテキトーに話を聞いていた愛人が、バカにしたように鼻で笑う。えぐい演出だ。
「…本当に魔法なら、そんな必要ないでしょう?!」
「じゃあ呪いだな」
「そうね…いくつになってもスポットライトあびたいっていう呪い」
「夢みる呪いだよ……。こっちは呪われる覚悟でやってんだ!着ぐるみひとつで奥歯噛み締めてるような奴に邪魔されたくねぇんだよ!」
行代の気持ちを汲んだ上で、惚れてるからやってるんだという戌亥。惚れてるからこそ、夢みる呪いにかかった恋人のために、頭下げて、注目度の高いヌードの仕事をとってくる。自分とはまた違う、二人の強い覚悟を目の当たりにして何も言い返せなくなるコージ。
戌亥と行代は躊躇なく社長に土下座をするものの、機嫌を損ねた社長はそれらを見向きもせず帰ってしまう。スポンサーを怒らせては出るものも出ない。漂う絶望的な空気に、原因をつくってしまったコージは泣そうになりながら二人に声をかけるも、怒鳴ることさえせず二人は行ってしまう。去り際に行代が残した言葉は、トドメの一撃のようだった。
「あんたさ、踏み台にもなれないんだね」
オキナワと別れ、テレサと別れ、デビューのためだと一心不乱に飛び込んだ先でも道が折れて、真っ暗な中でズタボロになったように泣きわめくコージ。かわいそうだけど、助けを求める相手だってもういなかった。コージは、会食から帰っていく社長の車を無茶して引き止めると、我を忘れたように泣きながら暴れてしまった…。
そんな中、北野邸の座敷牢に閉じ込められていたオキナワには転機の時がやってきた。
閉じ込められて一ヶ月(長っ!)。オキナワが一人ほうきをギター代わりにたずさえ作曲をしていると、北野がやってきて、オキナワに曲をつくることに奮い立たせようと話を始める。何もない座敷牢の中で、でも何をしてもいい座敷牢の中でオキナワがやったことは、作曲だったのだ。
「お前は歌を作る人間だ!恐喝犯ではない!」
「……もしかして、それを言うために監禁したのかよ?それどんなおせっかいだよ!」
「北野波平は貴様のような人間を見捨てない。なぜなら、貴様のような人間のために演歌があるからだ!貴様を見捨てたら、俺は演歌を歌う資格がないと思ったんだ!」
「貴様貴様って…」
「オキナワ〜!俺は嬉しいんだよ!おまえが〜〜〜その〜〜あのその〜〜」
あのその、と言葉をつまらせたと思いきや、北野の感情は「ああああ〜〜〜!!!」とそのまま爆発。勢い余って座敷牢の扉を引っ張り壊す。そしてオキナワに詰め寄り、そのまま大声で『三百六十五歩のマーチ』を歌い始める北野。わけがわからず驚いて目が点になるオキナワだったけれど、気持ちが高ぶるままに歌いきった北野を見て、思い出すのはコージのことだった。コージも、感情がわあ〜っとなって歌になっちゃう人。
「俺おっさんみたいな奴もう一人知ってるよ……おもしれぇ奴だったよ…」
「そうか。そいつの話も聞きたいがな…まずは曲を完成させろ。出来がよけりゃ、この俺が預かってやる!」
そうして、ぎりぎりで本当の自分は曲をつくりたいんだと認めることができたオキナワ。よかった。本当によかった!!!ギターがわりのほうきを構え、曲作りへのエネルギーを放出する。
「うおぉぉ〜!!!!」
「よっ!オキナワ!かっこいいぞ〜!まるで!俺のようだ〜〜〜〜!!!」
そして突如見事な見得を切る二人(笑)なんやかんやと、結局は面倒見がいいおっさんな北野波平が粋だ!オキナワを見捨てないでくれてありがとう北野波平!!
そんな頃、拘置所にいるテレサは、2人の刑事とすっかり打ち解けてしまっていた(ヴァレーニキ〜!)。これまた一ヶ月も拘置所で過ごしているテレサを気遣い、刑事たちは「この部屋の中でなら何かひとつくらい好きな事をしてもいいんじゃないか」と提案してくれる。テレサは「演歌が聞きたい」とささやいて、『北国の春』を口ずさんだ。『北国の春』は、コージとの思い出の曲でもある…。「上手い上手い!」とテレサの歌をほめる刑事たち。
「歌詞の意味を知らない時からこの歌が好きでした」
「確かにメロディも秀逸ですからねぇ」
「きっとこの歌じゃなくても好きになっていたかもしれません…。だって、歌詞とかメロディじゃなくて、気持ちが飛んできたんです…!私、あの人が歌っている時の気持ちを好きになったんです。あれは私の気持ちでした。どうしてあの人の中から、私の気持ちが出てきたんでしょう…?」
あの人=コージだとわからない刑事たちは、あの人=千昌夫のことだと勘違い(ひと笑い起きるとこ)。で、でた〜!名台詞(?)「千昌夫の連絡先わかるか…?」
さてさて。
久しぶりのみれん横丁は、以前よりさらにさびれてしまっていた。こんなところにも地上げ屋が来て、人が減ったらしい。前はボロボロでも歌があって人がいて、活気があったのに、今はさみしくなっている。町でもカラオケの普及で流しの登場が減り、師匠(大野)さえ、仕事を紹介してくれないかと横丁を訪ねてくるほどに。
師匠がやってきたその日はちょうど、人生どん詰まったコージも横丁に帰り着いたタイミングだった。スポンサーの社長を殴ったことでCDデビューの話はもちろんおじゃん。その辺のゴミ山に埋もれながら、「テレサもオキナワもいなくなった。残ったのは、冴えない仲間と落ちぶれた師匠だけです」とあきらめモードになり、逆にへらへら・ふにゃふにゃしているコージ。頑張ってなおしたはずの訛りも復活。ここで『港』を歌っていた熱いコージはもうどこへやら…。
「僕の人生もう終わりです」
「めんどくせーなぁ…!そう簡単に終わってたまるかよ。人生ってのはな、すっぱり終われりゃ楽だけど、じわじわ枯れてくからやりきれねぇんだ」
「もうじゅ〜ぶん歌いました!で、届かなかった。力不足です」
意外とさっぱりした気分で、もう十分歌った。そう言うコージに、師匠は「おまえは本当に〝歌〟を歌っていたのか?」と問いただす。流しも散々回ったし、コンテストにも結構出ていたと返すコージ。でも師匠の言いたいことは、そういうことではない。
「(曲が)俺の頭のなかにあるだけじゃ、楽譜だ。俺の口から出て、それは初めて音になる。おまえの耳に届く…まだ歌じゃない!お前の心に届く…惜しい!まだ歌じゃない!おまえが日々のあれこれに打ちのめされて歯を食いしばっている場面で、頭の中で、いつかの俺が口にした詞とメロディーが鳴り響いたのなら、その時初めてそれは〝歌〟とよばれるものになる。俺はそう信じてる。だから自分の歌が歌だったかどうかなんて、すぐにはわからねえ……。十分歌ったなんて簡単に口にするな!!」
「だども…だれになにをどう歌っていいのか、もうわかんねぇんですよ……」
確かに色んなことがあって、目標や歌う意味を見失っててもおかしくない…。隅で力なくうつむくコージ。
「そんなコージくんにとっておきの歌があります!」
突然、大声と共にみれん横丁に現れたのは、あの北野波平だった。しかも師匠と北野は、大ちゃん・平ちゃんとお互いを呼び合うライバル的な仲だったことが明らかに。
北野が横丁へ来たのは、他でもない、オキナワが作った曲の楽譜をコージに渡すためだった。あれからオキナワは、歌詞を書きメロディをつくり、しっかりと曲を完成させていたのだ。が、今のコージは失意のどん底にいてまともに歌が歌えない心境。「おら色々あって今は…」と首をふり、受け取れないと断るコージ。そこへ対岸から、聞き覚えのあるギターと溌剌とした声が!
「何もったいぶってんだよ!カッコつけずにさっさと受け取れ、この田舎モン!」
オ、オキナワー!!!!!オキナワを見たコージ(´;ω;`)←こんな顔
「よう…。デビューなくなったらしいじゃねーか」
「耳が早ぇな…」
「テレサは?」
「国に戻ったよ…」
「なら、もろもろ丁度いいわけだ。おまえが夢も希望も女もプライドもなーんもなくなったら、俺とちょうどよくなると思ってたよ」
北野から1枚の楽譜を手渡されるコージ。それはオキナワが作った渾身の一曲だった。
「気軽な気持ちで見るなよ!俺の思い全部のせたからな!」
「……じゃあ見ねぇ!」
「ちょっとぐらい見ろよ!」
「ちょっとも見ねえ!どうせいい曲なんだべ!」
楽譜を地面に叩きつけるコージ。
「帰ってけれ!!………おら、余計なこと捨てて身軽になって…なのに、自分のことだけでも重荷に感じてるんだ…」
だから、今さら何かを新しく背負い込むなんてできない。泣きそうというかもう泣いてる。這い上がれずにうつむき続けるコージを、オキナワは「情けねえこと言ってんじゃねえよ!」と思いっきり殴る。吹っ飛ばされて、住人が持っていた空き瓶を咄嗟に構えるコージ。
「おーおー!そういう顔してる時の方が好きだぜ?」
オキナワは挑発するけれど、コージはどうしても楽譜を見ないと一点張り。二人は殴ってもみくちゃになって、見ろ!見ねぇ!の繰り返しに…。コージには、どうしてもオキナワが魂込めてつくった曲を受け止める覚悟が持てない。
「自分で歌えばいいべしゃ!」
「俺じゃだめなんだよ!俺一人じゃ、どんなに心をこめてかいた曲も客の心には届かない。俺は誰かの助けを借りないと、自分の思いを伝えられねえんだ!」
「離せ!」
「北野のおっさんも言ってたろ?!…歌は!自分自身でなくてはいけない!それを否定されたら、自分の全てが否定されるような歌を歌えって!」
(あんなカッコイイ台詞をスナックでめっちゃ大声で言ったのに、「そんなこと言ったっけ?」とか言っちゃうおとぼけ北野波平。こんなシリアスな場面でも笑いが出る舞台…。\ほんじゃ言ったー!!/)
「これが伝わらなかったら、自分の全てを否定されるような歌を書いた!なのに…歌う前から否定しないでくれよ……!」
土下座みたいにうずくまっていたコージは、オキナワを少し見上げて、楽譜を受け取ろうと葛藤する。一度はそっと手を伸ばす。でも、やっぱり受け取ることができなかった。受け取ってほしいけど、うけとれない気持ちもわかる。しんどい。
「堪忍してけろ……」
「……こっちはもう吐いたゲロだ…今さら飲み込めねぇからな…!これは置いていく!」
うずくまるコージの背中に、ばしん!と楽譜を叩きつけるオキナワ。そのまま(陛下に八つ当たりして)横丁を去っていく。(この時の陛下の殴られて転がるアクションうますぎるwwたまに空中で回転してるw)
横丁の住人たちが「どうすんだ?」と問いかける中、北野はコージに、オキナワに自分とコージが似ていると言われたことを話す。オキナワ、北野波平にコージの話をしたんだね。それを聞いていた師匠は、「奇遇だなぁ。俺もコージは俺に似てると言ったことがある」と微笑む。
「じゃあ大丈夫だな。どっちに転んでも、歌は捨てない。存分に悩め」
そうして一同は、焼肉を食べに横丁を去っていった。\動物愛護団体から苦情が来るくらい食うぞぉ〜!!!/(北野のおっさんは本当いちいちおもろい)
一人横丁に残され、涙をすすりながらやっとこさ起き上がろうとするコージ。と、近くのトタンの扉がバーンと開いて、「ほっとしてんじゃねーぞ」とすごい早足で戌亥が現れる。びっくりして後ずさるコージ(と観客)。あれ以来CDデビューはなくなったけれど、コージは事務所を解雇になったわけではなかった。戌亥に、「仕事だ」と言われるコージ。行代とコージのデビューソングお披露目のために、戌亥が必死に頭下げてとってきた野外コンサートでの枠が残っていた。歌えないと断わるコージだけれど、「こちらの必死に対して、せめてもの穴埋めをすべきじゃねえのか?」と割と真っ当なことを言われてどもる。
「それは…そうだども…」
「逃げんなよ!」
再び一人になり、またすすり泣くコージ。物理的にも精神的にも一人。あんな風にコンビ別れしてしまったし、簡単にオキナワにすがるわけにもいかないのもわかる…。コージはぐずっぐずの声で「テレサ……会いてえよぉ…」とこぼした。オキナワが置いていった楽譜が地面に落ちていて、おそるおそる拾い少しだけ見つめると、コージはそれをくしゃくしゃにしてポケットにしまった。
所変わって、拘置所前。
そこには久しぶりの顔ぶれがあった。橋下さん、アイリーン、そしてマリアン姉さんの姿。三人はテレサの証言によりヤクザから解放され、結局は今日強制送還になるテレサ見送りのため集まってくれていた。警官は、テレサ(≡(/^o^)/テレちゃんさん‼︎)にせめてものお礼にと夜の飛行機までの自由時間をくれる。久しぶりの仲間との再会に、女の子のようにキャーキャーはしゃぐテレサと橋下さん、アイリーン。マリアン姉さんは背を向けていたけれど、テレサはその背中にそっと抱きついた。泣ける…!テレサにこう言うマリアン姉さん。
「なんで私達なの?!見送りに呼ぶべきはあの男でしょう!」
テレサは、沢山考えた結果コージに今日のことを知らせていなかった。拘置所で過ごしている間にいっぱい考えていたという。
「いつもいつも、いつもいつもいつもいつもいつも、頭の中でコージの歌がなってました…」
「なら、なおさら!」
「でも……会うのは怖いです」
そんな中、橋下さんが一枚のチラシを取り出す。テレサが帰国する今日、コージは、プラネットギャラクティカというアイドルグループの野外コンサートで前座をつとめることになっていた。チラシには『演歌歌手・海鹿耕治』の文字が(書いてなかったけどこういうフルネームでしたね)。プラネット↓ギャラクティカ↑????
♪今夜はプラネット/プラネットギャラクティカ(舞台オリジナル曲)
野外コンサートの会場では、人気の5人組新人アイドルグループ・プラネットギャラクティカがリハーサルを終えたところ。入れ替わりでリハのコージと戌亥にしゃかりきな挨拶をしてはけていくプラネットたち。
本来は行代とのデュエット曲(引越しをするなら教えてよ)を披露する予定だったので、コージは歌う歌が決まっておらず、戌亥がスタッフに渡していたカラオケテープの一曲目『星影のワルツ』を歌うことに。野外会場は天候の雲行きが怪しく、雨が降り出しそうな湿った空気。結局、前座のコージはリハもろくにできず、本番もプラネットの邪魔をしないよう一番だけ歌って終わることになった。そうなっても、もう何も言わないで突っ立っているだけのコージ。「みなさまに迷惑はかけるなよ」と言う戌亥の言葉に、また貼り付けたみたいな笑顔で頷くだけ…。
コージも、テレサも、天気も、オキナワが書いたあの曲の行方も、全部不安だらけの中、プラネットギャラクティカの野外コンサートが幕を開けた。
熱烈なプラネットオタ(プラネットTシャツやファンサうちわ装備)がステージのすぐ下まで何人も駆けつけて、プラギャラコール&早くしろと野次をとばす。プラオタ民度低すぎる(笑)このオタク役のみなさん(女性の役者さんは踊り子役とかで結構出払ってるからほぼ男性が女装してるんだけども)がまあ面白くて面白くて。出来レースの歌謡コンテストで優勝したよしこいるし!ドルオタだったのかよ!!
天気もどんどん怪しくなる中、司会者が呼び込んだのはプラネットではなくてまず前座のコージ。プラネット待たせんなよ!!!とキレ気味のオタクはコージの登場に大ブーイングをこれでもかと飛ばし…。
「海鹿耕治です…」
「誰なのよアンター!!」「アシカ?」「ブー!!」
なんなら空き缶とか投げつけられる始末。そんな中、「すぐ終わりますんで」と、気持ちのなさそうな歌をぼんやり歌い始めるコージ(いや普通に上手なんだけどね…)。「別れることはーーつらいけどーー仕方がないんだーー君のためーーー」という最初の歌詞…カラオケテープからてきとーに選んだ割には気持ちがリンクしすぎだよ…。
♪星影のワルツ/千昌夫
http://j-lyric.net/artist/a000686/l001034.html
歌の途中、会場にギターを背負ったオキナワがやってくる。どこまでもコージのことを気にかけてくれるやさしいオキナワ。ステージで何の熱もない歌を歌い、客に野次られるコージの姿を目にして、「ちゃんと聞けよ!!コージおまえもちゃんと歌え!!!」と激をとばす。コージはオキナワに気が付いて、ぐずぐず泣き出しながらも続きを弱々しく歌う。1番をどうにか歌ったところで音楽がぶつっと切れて、司会者のむりくりMCでコージは「どうも、すいませんでした…」とつらい笑顔ではけて行こうとする。
だけどオキナワは引き止め、こいつにもう一度歌わせてくれと会場に訴えステージに乱入。激怒するプラネットオタともめながら、「あの歌歌え!!頼む!みんなに聞かせてやれ!」とコージを焚きつけようとするけれど、コージはまるで燃えない。するとついに、ステージを去りかける背中に、
「待って!!!!」
の大声が。ステージ右上のバルコニーに、テレサと、踊り子仲間と、付き添いの警官たちが到着した。「私からもお願いします!もう一曲歌わせてあげてください!」と声を張るテレサ。想像していなかったテレサの登場に、呆然と彼女を見上げるコージ…ウクライナに帰ってると思ってたもんね。
突然の外国人女性たちの登場と、オキナワの乱入、始まらないプラギャラのステージ、わけのわからない状況に客席はざわめきに包まれる。コージはマイクに向かって「すいませんちょっと静かにしてけろ!!!」と叫んだ。久しぶりのコージのちゃんとした声。やっぱり出るのなーーーテレサのことになると!!相変わらずKY気味な橋下さん(だがそこが良い)からテレサの代わりに、これから強制送還で成田に行く途中だと大声で知らされる。
手が届かない場所に立つテレサを見上げるコージは、反対にステージ上のコージを見つめるテレサは、もう、まるでロミオとジュリエット…。
「さっき、久しぶりにコージの歌聞いたけど、よくなかったね…。前は、歌詞の意味がわからなくても、気持ちだけは伝わったよ?頭の中で、いつもいつも鳴っていたコージの歌は、そんなんじゃなかったよ…!」
「頭の中で…いつも鳴っていた…?」
「そもそもコージにはコージのことだけを頑張ってほしくて、私は私のことをって……じゃあ私は何なんだろうって思ったりしてて……」
しどろもどろ、なんとか自分の思いを言葉にしようとするテレサ。でも上手く言葉にならない。なんだか、まるでコージのようで。二人を一番近くで見守ってきたオキナワは必死になって言う。
「テレサ!全部言えよ!」
「うまく言えないよ!!」
「うまく言えなくてもいいから!おいコージ!お前もなんか言え!!」
何も言えないコージ。黙ってろよー‼︎なんて野次も飛ぶ中、
しらかばーーーーーあおぞーーらーーみなみーーかぜーーーー…こぶしさく…あのおかきたぐにの…ああきたぐにの………
テレサの大声での『北国の春』が響く。バルコニーの柵から身を乗り出して、届かないコージに向かってテレサは手を伸ばした。
あーーーーーーー!!!あーーーーーーっ!!!!
静寂の中に、テレサの心の叫びみたいな声が広がって、しーんとするコンサート会場。
あーーーーーーーー!!!!!!
黙って彼女を見上げていたコージも、その叫びに共鳴して突然叫びだす。
あーーーーーーー!!!!!
あーーーーーーーー!!!!
あーーーーー!!!!
あーーーーーー!!!!
二人だけがわかってる、二人だけが通じ合ってる、めちゃくちゃ感動的なシーンなのに、「何これ何なのぉ?!」ってプラギャラオタのリアクションと台詞でめっちゃ笑いに包まれる(笑)観てる方が泣き笑いとはこのこと…。
「ほら、さっきの歌もう一度!さんはいっ!!!」
「……今でもーー好きだ…!死ぬほーーどーーにーーー!!!」
『星影のワルツ』のサビの最後。コージがコージの歌を歌うと、そこで天気が一気に崩れて雷が鳴り、雨が降り出す。映像じゃなくて、本当の雨。ステージの上でさらさら雨に濡れていくコージ。頭の中でいつも鳴っていた歌…それは、師匠が言っていた、楽譜でも音でもない、まさに歌…!
「今わかった…足りないもの。それは私です…!」
そう言って手をあげるテレサ。
「コージは、コージと私でコージだから、私が足りないとコージの歌じゃない。私も、私とコージで私だから!コージがいないと私じゃない!」
その言葉に、はっとしてオキナワを振り返るコージ。スーツのポケットにちょっと触れる。そう、丸めてポケットにつっこんだ、オキナワがオキナワの全部をかけて書いたあの曲…。
「オキナワ、あの歌、テレサと一緒に書いたのか?」
「いや…俺一人で書いた…」
離れていたそれぞれ思いが共鳴したかのように、テレサの言葉とオキナワの曲の歌詞はまるでリンクしていて同じ思いのようだった。
「……オキナワ、ギター!!」
雨の中でコージが叫ぶ。いつまでやってんだよー!というプラネットオタの野次は続いている。「おう!一発かましてやろうぜ!」と言うオキナワに対し、「一人で背負わせてくれべしゃ」と一人でギターを弾き歌うことを訴えたコージの目には、さっきまでは失われていた、歌を歌う覚悟のようなものがあった。
「安物だ…濡らしてかまわねぇぜ」
コージの気持ちを汲み、ギターを渡す…託すオキナワ。どんだけやさしくてかっこいいの、オキナワ…。
「改めまして海鹿耕治です!もう一曲歌わせてけれ!」
♪俺節(舞台オリジナル曲)
一人で生きていけるのと つよがり離した手だけれど
夜と朝の境目辺りに見る夢で お前の名前を呼んでいた
……
ギターを弾き、歌うコージ。物語の佳境、ここで『俺節』を歌うんだなぁ…曲のタイトルであり、物語のタイトルでもある『俺節』。心ないオタクたちはどんどんゴミや物を投げつけるけど、構わずまっすぐに歌い続ける。
……
俺が俺と言う時は 俺とお前で俺だから
俺の俺節 おまえ節
コージは間奏で、ステージ後方のオキナワを振り向いて、バルコニーのテレサを見上げた。うん、うん、と頷きあう。歌は2番に入り、コージの歌の迫力に押されて会場の野次やゴミを投げる行為は徐々に止んでいく。自分が作った魂の歌でステージに立ち、本物の歌を歌うコージの背中にそっと涙を流すオキナワ。途中からはその背中を見ることができずに目を逸らしてしまうほど。胸が締め付けられるような男泣きで…。それから、楽しそうに嬉しそうに微笑んで、本物の歌を歌うコージを見守るやさしいテレサ。スポットライトが当たる中、雨はどんどん酷くなって、コージはずぶ濡れになっている。
そしていよいよ2番のサビ…
「俺の…俺節ーーー…」
「すいません!!!!」
遮ったのは刑事の声。「時間です…ほんとごめんなさい…」飛行機の時間に間に合わないと、刑事たちに連れて行かれるテレサ。本当の本当に行ってしまう。でもテレサは最後まで、この顔を思い出してと笑ったあの笑顔でコージを見ていた…。
テレサがいなくなり、会場の全員がステージのコージを見つめる。テレサがいなくなった方をしばらくは呆然と見つめて、やっとマイクを握ると、
おまーーーえーー…ぶーーしーー……!!
コージは最後まで、ずぶ濡れになって泣きながらも『俺節』を歌いきった。ゆっくり暗転する会場中は、次第に大きな拍手に包まれる。居合わせたプラネットオタだけじゃなくて、マリアン姉さんたちだけじゃなくて、客席も。
明るく日のみれん横丁。
住人の一人が拾ってきた新聞には、昨日の、あの大雨野外コンサートの記事が載っている。住人たちは声高らかに記事を読み上げるも、そこにはプラネットギャラクティカのことしか書かれていない。あれだけのことがあったとは言え、無名で前座のコージのことが新聞に紹介されているはずもなかった。それでも、コージの歌を聴いて震えた気持ちは伝えてやろうと口々に話す横丁の住人たち。盛り上がってくるも、肝心の二人の姿が見えない。すると、双眼鏡を見ていた覗き魔さんが声を上げる。
「来たぞ!横丁の星だぁ〜!!」
ばっちゃんの背広を着たコージと、ギターを背負った横丁にオキナワがやってきた。二人は、コージのデビューステージの記事なんてまるで載っていない新聞を見ながら、あれこれ言いつつ帰ってくる。途端、歓声をあげて出迎える仲間たち。
みれん横丁は相変わらずさびれた場所のはずだけど、最後の景色は最初よりずっと鮮やかで賑やかになり、空もきれいに晴れている。 オキナワは、コージが手に持っている新聞を指差して合図する。
コージは晴れ晴れとした笑顔で、その新聞を空高く放り投げた。
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俺節、本当に本当に楽しい舞台でした。笑って泣いてあっという間の3時間半。ただ感動しただけじゃなくて、舞台にあった台詞や言動のひとつひとつが、ものっっっっ凄く楽しかったんです。ここにはもう書ききれない。
四六時中も好きと言っ\てー♪/も、全部燃えちまえばいいんだー!!!も、いい人だなっ!よく言われるよ!も、どうしたそんな大金?!も、色々あってクビよぉ!も、バターがっ!も、でっきっるー!も、ぽかぽか!も、口が悪いわ臭いわで困ってるのも、青函トンネルの北の入り口北海道上磯郡うんぬんも、カバン投げられて痛えー!!!も、大橋巨泉も、チケット持ってます?も、ヤン坊マー坊も、あんよがじょーず♪も、ちらし寿司も、オッサンの盗撮を見たよね?!も、ぐわーってカバンを胸に抱くのも、ペットの猫ぐるぐるも、ワニに噛まれてるのも、止まらないんですかぁ?!も、じゃんけん勝っちゃうのも、北野波平サングラスも、バイク買って!も、自分のペースで飲みたいのも、覗き魔さん全部除いてたろも、大好きうちわも、あそこにいるの全部地元のダチも、まだ続きますね?も、コージとテレサが喋ってる時周囲警備してる橋本さんの動きも、姉さんツバつけたの?!おかしいんじゃねーの?!も、オホホホホオホホホホも、テレサちゃん悪くないわよーガンバローも、プラネット赤のハァァァーーーー!も、からあげマヨも、なれないよーんそのままじゃよーん!も、ニッポンジンみたーーーい!も、キングペレをペレペレペレペレも、5000円かしてくれるオッサンの4649帽子も、この世界から戦争がなくなるというのなら答えてあげてもいいのも、オメガドライブみたぁ〜い!白鶴〜まる!も、ブット!!!も、ジャミロクワイも、うまいターローメンも、薄めの水割り濃いめも、私の青リンゴサワーも、訛らない訛らなぁ〜い!も、二人で一本でいいすぃ〜も、316円!足りねーじゃねえか!も、麻っ!!!も、戌亥さんのエアドラムも、もうキリがないくらいネタが散りばめられてて、本っ当に楽しかったんだ!!!最後の公演は、もう見れないんだと思うとそういう全部が全部泣けてきて仕方なかったです。
『俺節』を歌う前、師匠が言っていた歌についての台詞が蘇るところの回収がとても鮮やかで素敵でした。歌っていた歌が果たして本当に歌だったかどうか、それはすぐにはわからない。大きな挫折を経験して、誰に何をどう歌っていいかわからなくなってしまったコージにとって、テレサの「頭の中にいつも流れていた」っていうあの言葉は、どれくらい彼をどん底から救ってくれるものだったのか…。そして、その気持ちを受けとめて歌う歌があることに、その歌がまた『俺節』であることに、それまでの物語の全部が全部繋がってひとつにまとまるあの感動。ラストにコージが『俺節』を歌うより前に、もう『俺節』のメロディは後半の暗転時などに使われていて、オキナワが座敷牢で口ずさんでいたりもするので、無意識の中ですでに聞いたメロディでもあって。『俺節』を歌い始めた時はタイトルを話したりしていないけど、歌詞にも使われているし、ああこれが『俺節』なんだってスーッと理解できました。
6月30日に、オリックス劇場で大千穐楽を見届けきました。すごく幸せな千穐楽で、もう千穐楽という記憶を永遠に上書きしたくないくらいだった!
稽古期間で痩せ、公演期間でも痩せ、魂削ってどっぷりコージになっていた安田くん。マチソワ見てるだけで私も痩せるのに、色んな仕事や創作活動をこなしながら、どれだけのエネルギーを注いでいたんだろう…想像もつきません。でも、私はそんなに安田くんが心配ではなかったというのが正直なところでした。だって、いつもカテコで見せる笑顔がすごく充実していて楽しそうで眩しかったので!(ご飯はちゃんと食べてほしいと思ってるけども…)
千穐楽後の挨拶で、舞台上にいらっしゃった福原神が「この芝居を作り上げた、やり遂げた、今日この瞬間のおまえの顔を一生忘れない。かっこいいぞ!ヤス!!」と力強くおっしゃっていました。その時の、安田くんの、ぶわっと感情がこみ上げたような嬉しそうな涙目の顔を、私は一生忘れません。あんな顔私は見たことなかったよ…。徳馬さんが、北野波平の「まるで俺のようだー!!」を付け足してくださって、場内があったかい笑いに包まれて、安田くんは福原さんと抱擁して写真を撮って。カンパニーのみなさんに、会場に、割れんばかりの拍手や歓声を浴びる姿があまりにもきらめいていました。確かにすごく大変だったことは言っていたけど、あんな素晴らしい笑顔を目の当たりにしたらもうファンとしてはただただ幸せでしかなかった…おめでとう、お疲れさま、ありがとうの三つがぐるんぐるん頭を駆け巡りました。両腕をめいいっぱい上げて、両手で思いっきりピースして、達成感にあふれた顔で舞台の真ん中に立って…俺節は、もうこれ以上はないんじゃないかな?というほど今の安田くんの力が全部つまった舞台でした。一生のカンパニーだと言ってました!一生ものの経験を得た安田くんをわたしは見届けた!ファン冥利につきる!サンキューっす!この後うまいチューハイ飲めそうっす!
雑誌やパンフレットや福原さんご本人のお言葉にもありましたが、福原さんが学生の頃から好きだった原作の俺節…物作りの世界に入られて、その原作を題材に舞台をつくるとなった先で土田さんが亡くなられて、それでも奥様や編集者の方があたたかくて、何年もかけて形になって…そんなお話を聞いていると、俺節の脚本には福原さんの思いが沢山乗っていて、それってまるで、あの曲にすべてを乗せたオキナワみたいだなと勝手に思ったりして…コージを背負って俺節を届けてくれた安田くんは、本当にコージみたいだなって勝手に思ったりしてました。
山盛りの喜怒哀楽に、夢と出会いと目標と、挫折と努力と決断と根性と絆と希望と…小学生の書き初め課題みたいにきらっきらした言葉たちを詰め込んだような、ど直球どストレートな舞台だったなぁ。
しがないオタクの人生にも山あり谷ありで色んなことが起きるけど、一生懸命頑張ってやっていこうと思いました。安田くんの言葉を借りれば、俺節の幕は下りたけれど、心の中にこれからも感じたことを耕していきたいです。
本当にお疲れさまでした。
ありがとう俺節!ありがとうコージ!
今度は北海道で関ジャニ∞の安田くんに会えるの、楽しみにしています。
マイ・ファースト・メトロックレポ
5月21日(日)
行ってきました!METROCK 2017!
暑かった!
せっかくありがたいご縁でチケットを譲ってもらい、あんなにアドレナリン放出しっぱなしのハイ状態を生まれて初めて体験したのに、時間が経つにつれて、一分一秒ごとどんどん“あの45分間”が自分の体を離れて思い出になっていってしまうことがまだ惜しくて、せめてなるべく覚えている内に文字にして残しておきたいなと思いました。
最初から長くなってしまいそうな予感がしてますが、もしよろしければ暇つぶしにでもお付き合いください。エイト担として感じた、エイトのステージまわりの、あの言い表しようのない空気感が少しでも伝われば嬉しいです。
私はフェスど素人で、エイトが出たドリフェス以来のフェス参戦。メトロックは初めての野外フェスでした。
ハーフパンツとレギンスに履き慣れたナイキのスニーカー、Tシャツの上にUVカットパーカー、キャップにヤックパック、というスーパーパブリックイメージフェスコーデに慢性的運動不足&筋肉極小のガリガリで頼りない身を包み、午前中から友人らと出演アーティストの演奏をマイペースに楽しんで過ごしつつ、エイトのターンを待っていました。
これまで、他アーティストの広い公園でやる野外LIVEには行ったことがありましたが、初めて肌で感じる野外フェス空間は、素人の私にはとても新鮮なものでした。
向こうの方ではアーティストが生で歌ってて、踊ってる人回ってる人、その辺ではおじさんがカレー食べたり、子供がカキ氷ではしゃいだりしてて、アップルパイを陽気に売ってるお兄さんがいれば、木陰で爆睡してるおねーさんがいて……もうなんて自由な空間なんだろうと思って、楽しかった。
休日は用がなければ家の中にいたいタイプなので、太陽の下ではしゃぐリア充イベント(極端なイメージ)に自分は果たして馴染めるのか…と不安視していたことがなんのその。想像以上にエイト担もいるし、活気がありつつも、ステージ外は和気あいあいとしていて過ごしやすい。木陰で休みながら、調子乗ってスノーで花冠がでる写真なんぞ撮ったりしていました。それを家族に送って、「フェス感出てる?どう??」とかハイテンションなLINEしていました。
その後とんでもない体験をすることを、
まだ知らない私は・・・・・(ホラーではない)
さて、午後五時前。
Coccoさんのステージが終わってそのままちょっと前に詰めて、西日が射す中、友人らと上手側のブロックで待機。最前ブロックにいたので、途端どんどん人が押し寄せてくる。出る人(少)と入る人(多)でごっちゃごちゃに入り乱れて、そこそこのしっちゃかめっちゃか。もう都会の電車です、電車。揺れない&上が無限に空いてるだけ非常にマシな満員電車状態。
人の出入りが落ち着いてもなお、前後の人とほとんどくっついた状態になっていた私は、例えるなら“校長先生スタイル”のまま(※関パニ『プレッシャーに打ち勝ちまSHOW』の〈フラフープくぐり〉をご参照下さい)どうにかこうにかパーカーを脱いで腰に巻き、ペットボトル潰れかけのいろはすを必死に飲む。暑い。
ステージには、エイトの機材が運ばれはじめました。ドラムのきれいな青色が見きれた途端、期待感にあふれた歓声が。見慣れた機材がどんどんやってくる。アウェーと称されるステージに堂々たたずむバスドラムのクチビルくん…。
時計を見ると、まだ17時にもならない。
えっ いや待って
すごいんだけど、楽器と機材きてホワアァァァ…ってなってるけど、マジでこのまま全員1時間過ごす気なの…???うわぁ…そうか…いやでも仕方ないか…という気持ち。
Coccoさんの開演を待っている間は、隣にいた安田担の友人と『安田くんが言いそうなことしりとり』など愉快な遊びをしていたものの、姿勢を変えることが一苦労で会話がままならない。
でも、抜けたら多分もうここには戻ってこれないし(もちろん前で見たい)、むしろ抜けられないくらい人が蓋になってるし、さっさと覚悟を決めてそのまま耐久レース的な時間を過ごすことに。前の方はやっぱり圧倒的にエイト担が多かったけど、そうでない(他のアーティストのTシャツ着てるとか)人も結構いました。男性も予想以上に多かった。すごく人がいる。
どんどん、緊張が増えてきました。
なんとかええ感じのポジションを見つけて、後方の景色が全く見えないのでTwitterで見て埋まり具合に驚いたりしつつ、でもまだまだ17時すぎ。エイトの開演は17時50分。
安田くんのギターは、最初にギブソンのレスポールクラシック(ずっと弾いてる茶色)が運ばれてきて、次にテレキャスの木目が見きれて、周辺の安田担と思わしき人々が「おっ?」「あれ?」というリアクションをとる。意外にもいると思ったストラトのピンクがやってこない。それから、ギタースタンドにギブソンの赤らしき影が。
ざわ…
ざわ…
ざわ…
他のメンバーの楽器も次々運ばれてきているので、あっちこっちで「何やるの?あれじゃないの?あれやるのかな?」的ざわめきが聞こえてくる感じでした。すばるくんのスタインバーガーがやってきて、隣のブロックの男性が「あれ弾いてんだ」的会話をしているのが薄っすらと耳に入る。
その間も、どんどん緊張が増し増しに。
サウンドチェック、テックさん(関ジャムで習いたてほやほや☆)の仕事を見守りながら、本当〜〜〜〜にドキドキする時間をただやり過ごしていました。
あまりに緊張して、むちゃくちゃ心臓が痛かった。
なんでだ!
中学の頃、吹奏楽の独奏コンテストに出た時にさえ感じなかったレベルの緊張。いや、私が緊張しても何も意味ないんですよ。わかってるんですよ。むしろなんでこんな緊張してるんだ!?お前出るのかよ!って自分と自分が脳内で会話するほど緊張して落ち着きませんでした。
自分から行動することで解決できる緊張ならまだしも、開演するまでどうにもならないのに。エイト演奏大丈夫かな?とか別に思ってないのに。どうしてこんなに緊張しているのかハッキリ分からない。緊張のしすぎて死ぬことってあるのかなって考えたくらいでした。
今振り返ってみると、目の前のステージの空気感や、人の多さや、そこら中からあふれる期待感とか物珍しさとかによる大量の感情、見たことないことが起きるだろう不安のようなもの、そういう現場感のすべてを受けとめきれなくて、緊張するしかなかったのかなと思います。
ああもう動きたい!!!早く始まってくれ!!!!!!というすがるような思いでバクバクを押しつぶしながら、限界ギリギリの気持ちで息を潜めてその時を待っていると…
いよいよ!!!
待ち時間に流れる洋楽があたりから消えて、ステージサイドのでっかいモニターでポカリスウェットの青春真っ盛りCMが始まる。と、同時に沸き立つ観客。ポカリのCMソングやAbemaTVのCMで既にノりはじめるそこらじゅう。
モニターにエイトの写真と「関ジャニ∞」の文字。この瞬間の、あの一帯の高揚感を例える言葉を私は知りません。
満を持してステージに現れる本物のエイト。
すーごい普通にするーっと入ってくるエイト。聞き慣れた黄色から、赤白黒青もういろーーーんな声と音で、もはやちょっとした地鳴りです。一瞬で目の前の肌色比率(腕)が急上昇して、足元から何やらびりびりした感覚が伝わってくる。うわぁなんだこれなんだこれうわぁ!えっ!あっ!ヤスなんか帽子被っちゃってる!しかもひげ生えてない?うわああぁすごい歓声うわああぁぁ
知ってたけど関ジャニ∞顔面かっこいい信じられない!!!!蜃気楼か!明るい日の下、近くで見る関ジャニ∞の顔面偏差値一橋大学のごとし!!!!
そしてみんなが楽器をかまえて、亮ちゃんがハイスピの火蓋を切った瞬間、我々は一斉にジレッタへとトリップし(たのかと思う程でし)た。
(観劇していない方すみません)
一発目からインストという◎▷☆@*¥?★……!!!
私の中に根をはっていた緊張は、即刻ぶん殴られて新木場の空の彼方へ消え去りました。さっきまでちっとも離れてくれなかったのに、なんてあっけない。
もう怒濤の人波と、自分の力では微塵もどうにもならない右へ左へ前への力が半端じゃない。秒で隣にいた友人とも離れてしまって、もまれて押されて息が苦しい。いわゆるモッシュなんですねコレが。
見える見えない見える見えそう見えない見えた!を繰り返して、一度上げた片腕を下げることもろくにできないんですよ…。なんかどっか痛いけど、どこが痛いのかわかんないや!!痛い!楽しい!!苦しい!!むちゃくちゃだ!!!!!
フェスやライブハウスに全く慣れてないので、これ自分の身は自分で守らなきゃだ…下手すると気失う…骨折れる…こういうふうに窒息する可能性もあるんだな…っていう本気の危機感が沸いてくるんですけど、それもすぐに音楽でシバかれて見えなくなる。どうせここで動く以外には動けないし。
結果、やることはシンプルで、ただただエイトが鳴らしてる音に乗っかって手首振りまくるのみでした。とりあえず煽られまくる煽られまくる。
安田くんのハイスピソロパート、大好きな早弾きのパート、ばっと前にやってきて人の塊をめちゃくちゃ煽る安田くん。爽やかな笑顔とオットコマエな表情!あ〜!!!これだ!!私の耳が一番聞いてるギターの音だ!!!かっこいい!かっこいいぞ!顔かわいいのにかっこいいがすぎる!でも口から出るのは、文字にすると「ヒュー!」と「ウオォー!」のそれっぽいフェスっぽい何かで、いつもエイトコンでは野鳥の会でじっと下唇を噛んでいる(言葉にならなくて悶えています)私の中にも、こうやって一緒に音楽に乗っかって形振り構わずになれる部分が眠っていたのかと背筋が震えました(良い意味で)。
どの曲も楽しそうに、でももの凄く男くさく、思いっきり、でもしっかりと淡々と、ギターを弾いて、そのギターと音とで、目の前の観客を煽っている安田くんがまだ明るい空の下、野外フェスのステージにいた。
長々とエイトが好きだけど、見たことがないような姿でした。安田くんが生きてるし私も生きてる!!!!私めっちゃ生きてるな!!!!!!!今この時だけは、ステージから放たれる音楽だけをガソリンにして生きてるかのよう。
改めて文字にしてるからそんなふうに書けてるだけで、まあ実際の渦中に思ってることは9割9分くらい「やっばい何コレすっごい楽しいウワー!!!!!」でした。それくらいしか考えられなかった。
ズッコケとかNOROSHIとか、有名どころになるとよりいっそう揺れて盛り上がる一帯。私たちの知っている「イェイイェイイェイ!」と「ブンブン!」はついに未体験ゾーンのニューワールド(?)へ…。私が自らの意思で跳ぼうとしなくても、もう体が勝手に跳んでしまうのには驚きました。ほぼ足が地に着いてない状態になっててもなぜか跳んでる。周りが跳んでるから跳んでる方がもはや楽だし、何も考えてなくたって飛んでしまう。
安田くんのギター演奏もどんどんノリに乗っていって、声めっちゃ通ってるし、表情すごいし、いつもと違うメロディやギターで弾いたりするパートも臨場感まみれ。聞いたあるけど聞いたことない音がしていました。
汗やほこりにまみれた熱気の中で、たまに吹く風の涼しさを浴びようと一生懸命背伸びして飛び跳ねている内に、着ていったJUKE BOXのTシャツは伸びて終始肩テロン状態。目の前のお姉さんのカーキのシャツは汗で真っ黒だった。両サイドのメンズは「象」でヤスにメロメロになってるし、しばらく近くに居合わせた方と目が合うと友達だっけ?と錯覚するほどお互いが笑顔(楽しいのでそうなる)。途中、離れたところに見つけた友人のノリノリの横顔は、さっき見たポカリのCMみたいにまぶしかった。
何よりも、エイトさんが楽しそうでそれが嬉しかったです。
色んな熱気に挟まれて巻き込まれて、侍唄なかったら私は体力的に本当まずかったなぁと思ったりしつつ、あっと言う間の実際時間での約45分。40分くらいだったのかな?体感時間はもっと短かった。さながらアトラクションでした。
いやーーーーー
痛くて苦しくて熱くて汗びちゃで!
サウナで飛び跳ねてるようなものなのに!
そんなの気にしていられなくなるくらい楽しいから摩訶不思議。
体中からアドレナリンがドバドバ出ていることを実感していました。ドーピングってこんな感じなんですかね?アドレナリン・バリアを味方に、野外フェス童貞の私も初めての体験にどうにかこうにか食らいついていけました。すごく楽しかった。
攻めに攻めた最高のセトリはどれも素晴らしくて、改めて全部を大好きになったけど、当日一番心に残ったというか、一場面切り取って、この日の記憶の見出しにサムネイルをつけるなら私はTokyoholicかなぁ。
名刺叩きつけるみたいなハイスピから始まって、十年来聞き慣れたズッコケが、フェスの姿(アローラの姿)として覚醒したふうに感じられたことも…言ったじゃないかが、こんなにノれる曲だったんだって改めて気付かされたことも…NOROSHIがもしかしたら一番エイトらしくてかっこいい曲なんじゃないかと面食らったことも…ライオンや象が、その場を惹きつけて一つにする武器になっていたことも…侍唄が、もうすぐ日が暮れるなって心地良さを教えてくれたことも(ポエム)…仕上がれで、指をピースにしてニーニーするのが恐ろしく楽しくて、歌詞通りずっと終わらないでと思ったことも…最後のLIFE、言葉にできない気持ちで胸がいっぱいで……うーーーん全部全部捨て難い。
そしてなおTokyoholicという隠し玉を持っている半端ない強さ。
Tokyoholicは無論エイタメから大好きで、更に言えば現場で聞くTokyoholicが最高だったからCDだとちょっと物足りなくて。それなのに、今回の現場でまた世界新記録を更新してしまった感。Tokyoholic@野外フェスを知ってしまった私は、これからどうすればいいのか……。こんな東京の都会のフェスで、Tokyo!ってさけぶことの味わいたるやもう。
亮ちゃんがセンスのかたまりすぎる、とかそんなの言わずもがななんであれですけど、やっぱり亮ちゃんはセンスのかたまりすぎる。Twitterでもつぶやいたことがありますが、他でもない、エイトがTokyoholicを歌うことで曲の説得力が半端ないように思えて、たまらないものがあります。
どうでも良い話ですが、私は東京に暮らし始めてもう結構経っていて、今は友人と同居してるけど一人暮らしの時期もあり、東京暮らし大変だなーーーと痛感するタイミングはちょくちょくありました。家賃は高いし電車はわけわからないし仕事は楽しいけどやっぱ辛いことも多い。地元で暮らしてたら今頃どうしてるかな、とか考えたりもします。今月は私事で一悶着あって、気分が上がったり下がったりしていたので、溌剌としたあの日のTokyoholicに、もみくちゃで盛り上がってる中でも改めて思いきり背中を押されました。(物理ではなく精神)
東京に出てきてよかったし、これからも嫌になってしまうまでは、東京で働いて東京でご飯食べて行こうと思いました。エイトが東京で頑張ってるから、よし私も頑張ろうと思いました。特に応援歌ではないとは思うけど、単純なので私はそう思えています。
かっこいいなぁ、トーキョーホリック。
もっとああだこうだと、活動についてあれこれ文句も言ってしまいますが、こういう歌を等身大で歌っているグループを好きでよかったなぁ。
深々お辞儀して帰るエイトを心から讃える気持ちで見送って、興奮冷めやらぬ人波を抜け出して、はぐれた友人を見つけ、すっかり涼しくなった地面にばたーんと倒れた時、めっちゃ幸せで爽快でした。
関ジャニ∞最高だなー!関ジャニ∞好きになった私も最高だよー!ハピネスハピネスハッピネス!!!!!!これからも頑張る!!!
楽しかった、と声に出さないといてもたってもいられないほど、楽しかったとみんなで言葉にしました。
私は耳が肥えているわけじゃないので、音楽や楽器の細かいことや難しいことはそんなにわからないけれど、エイトの音楽はいつでも現在が一番素晴らしいと思うし、場所が東京ドームだろうが野外だろうが、もうなーーーーんにも心配いらないんだなと思いました。
やっぱりアウェーとかホームとかは大したことじゃなかったです。
今改めて、初めてMステでバンド演奏をした時のLIFEを思い返して、エイトの成長と、それをずっと見守ってこられて、ファンとしてここまで連れてきてもらったことが嬉しいです。気付けばエイトはあまりに唯一無二のグループに仕上がっていて、びっくりだ。
きっとすばるくんがいなかったらメトロックのステージにエイトは立ってなかったと思うし、亮ちゃんが色んな縁を繋いでくれて無邪気さで緊張をほぐしてくれたし、丸ちゃんがエイトがあの場で愛される空気を作ってくれたし、やすくんの地に足のついたギターでめいいっぱい飛び跳ねられたし、大倉くんの存在感の大きさでステージ見るたび安心できたし、ヒナちゃんが煽ってくれなかったらあんなふうに一つの塊で盛り上がれなかったし、ヨコのティンパニーはいつ見てもときめきに溢れててあの空間でのあの美しさは完全に魔法。
関ジャニ∞今年スゴイヤバイことになる気がする。なんかスゴイヤバイ!!
………かくして私は語彙を失い、魂抜かれたように完全燃焼し、マイ・ファースト・メトロック体験は幕を閉じました。
終わってしまうと、いつの間に幕開いた?!ってくらいの秒速で、あの時間は私の中を駆け抜けていったように思えた。きっとフェスに行ったからできたのではなくて、“関ジャニ∞が出るフェスに行ったから体験できた”ことなんだと思います。
また野外フェスに行ってもきっとすごく楽しいけど、ステージに立っているのがエイトじゃなかったら、鳴っているのがエイトの音楽じゃなかったら、さすがに私はあそこまでフルスロットルで盛り上がることは出来ないし、ボロボロになっても飛び跳ねる覚悟は持てない。まあそれはエイトのファンなんで当たり前なんですが。
また、あのカオスに身を投げたい。
ドームツアーだって大好きだけど、またフェスでもエイト拝みたい!それが別に夢の話ではなくて、またやってくるだろう現実であることに、一人のファンとして味わい深い充実を感じています。
エイトさん初野外フェスお疲れさまでした。
私も友人も参加された方もお疲れさまでした。
終わって一気飲みした、ペットボトルぼっこぼこのぬっるいいろはすがおいしかったです。新しいアルバムが、破竹の勢いでめっちゃ売れたらいいなと心から思います。
おしまい。
安田章大ギターパート大賞まとめ
この記事は、約2週間Twitterアカウントによる告知で開催しておりました個人によるアンケート企画【安田章大ギターパート大賞】の結果発表をとりまとめたものです。
はじめにアンケート企画の概要をまとめておりますので、結果のみご覧になりたい方はしばらく下へスクロールしてください。
▼アンケート回答受付期間
2017年3月18日〜3月31日
🎸安田くんのギターパート・ギターソロに関する個人企画のアンケート #安田章大ギターパート大賞 を開催しております!【回答の締切は3月31日(金)】このアカウントでは選択肢の参考資料もつぶやいています。ぜひお気軽にご参加ください!🐬https://t.co/ZIvu0VdguL
— 🐬安田章大ギターパート大賞🎸 (@83guitar) 2017年3月18日
3/31中をもちましてアンケートの回答を締め切りました。計985ものご回答をいただきました!沢山のご協力誠にありがとうございました✨集計後にこちらのアカウントで結果をご報告いたしますので、どうぞお楽しみに!(発表日時の告知も後ほどいたします)#安田章大ギターパート大賞
— 🐬安田章大ギターパート大賞🎸 (@83guitar) 2017年3月31日
▼企画概要
・企画者の選定よる、下記選択肢33つの中から投票いただきました。
- LIFE〜目の前の向こうへ〜(イントロ部分)
- LIFE〜目の前の向こうへ〜(間奏部分)
- Eden
- 情熱Party
- 夕闇トレイン
- イエローパンジーストリート(イントロ部分)
- イエローパンジーストリート(間奏部分)
- Heavenly Psycho
- Heavenly Psycho(2015ver)
- 宇宙に行ったライオン
- ゴリゴリ
- マイホーム
- Hi & high
- Baby Baby(サビ後)
- Baby Baby(間奏部分)
- DREAMIN' BLOOD
- 口笛の向こう
- 愛でした。 (イントロ部分)
- 愛でした。(間奏部分)
- Eightopop!!!!!!!
- fuka-fuka Love the Earth
- NOROSHI
- ふりむくわけにはいかないぜ
- ココロ空モヨウ
- High Spirits
- ONE
- 強情にGO!
- Dive
- 愛に向かって
- ズッコケ男道(バンドver)
- Your WURLITZER
- ローリング・コースター(サビ後)
- ローリング・コースター(間奏部分)
・エレキギターでの演奏に限定
・実際に披露されているエイトの曲(ユニット曲等も含む)
・映像化されている
・音源化されているもの以外のライブでのセッションは除く(都度異なる場合が多いため)
・主にギターソロと思われる部分
改めて曲を聞いたりLIVE映像を見たり参加者さま間で話題にしてもらう等、あくまでも楽しんでいただくことを目的とした企画です。
▼投票に際して
アンケート企画用アカウントでつぶやいていた資料はあくまで参考用としますが、どんな理由や視点で選んでいただいても構いません。披露した年によってアレンジが変わっている曲もありますが、すべてまとめて一曲とします。
イントロ部分と間奏部分がどちらも特徴的だと判断し、それぞれに分けているものもあります。(分けずに合わせた場合の順位の変動も後ほど記載します)
▼集計方法
投票は「最も好き」から「次」と「その次」の3つまでで、必須選択は最初のみ。順位の決定は各選択のポイント制としました。
最も好き=5pt
次=3pt
その次=1pt
総合順位発表は【1〜20位】までとします。
▼参考
今回のアンケートにご参加いただいた985名の皆様の担当の割合は下記の通りです。
安田担:68.8%
大倉担:7%
丸山担:6.3%
すばる担:5.7%
錦戸担:3.9%
横山担:3.3%
村上担:3.1%
その他:2.1%
大多数が安田担の方の投票となりました。担当の内訳を問わず、ご回答本当に本当にありがとうございました!!
● ● ● ● ● ● ● 結 果 ● ● ● ● ● ● ●
【総合】※985の回答
1位/1137pt「宇宙に行ったライオン」
2位/1036pt「愛でした。(イントロ部分)」
3位/801pt「Your WURLITZER」
4位/752pt「High Spirits」
5位/473pt「LIFE〜目の前の向こうへ〜(間奏部分)」
6位/463pt「ふりむくわけにはいかないぜ」
7位/426pt「NOROSHI」
8位/338pt「Baby Baby(間奏部分)」
9位/324pt「ローリング・コースター(間奏部分)」
10位/312pt「夕闇トレイン」
11位/271pt「LIFE〜目の前の向こうへ〜(イントロ部分)」
12位/267pt「イエローパンジーストリート(イントロ部分)」
13位/231pt「Hi&High」
14位/211pt「ONE」
15位/209pt「Heavenly Psycho」
16位/208pt「愛でした。(間奏部分)」
17位/203pt「ローリング・コースター(サビ後部分)」
18位/165pt「イエローパンジーストリート(間奏部分)」
19位/126pt「Eden」
20位/123pt「Dive」
-------------------------------------------------
▼ここから下は担当別等のメモ
【安田担】
総合結果の7割が安田担の投票であるため、大きな変動はありませんが、少し入れ替わりがありましたので記載いたします。
1位/「宇宙に行ったライオン」
2位/「愛でした。(イントロ部分)」
3位/「High Spirits」
4位/「Your WURLITZER」
5位/「LIFE〜目の前の向こうへ〜(間奏部分)」
6位/「NOROSHI」
7位/「ふりむくわけにはいかないぜ」
8位/「Baby Baby(間奏部分)」
9位/「ローリング・コースター(間奏部分)」
10位/「夕闇トレイン」
【担当別の1位】
大倉担:「宇宙に行ったライオン」
丸山担:「Your WURLITZER」
渋谷担:「愛でした。(イントロ部分)」
錦戸担:「愛でした。(イントロ部分)」
横山担:「愛でした。(イントロ部分)」
村上担:「愛でした。(イントロ部分)」
その他:「宇宙に行ったライオン」
-------------------------------------------------
▼間奏/イントロ/サビ後に選択肢を分けていた「ローリング・コースター」、「LIFE」、「イエローパンジーストリート」、「BabyBaby」、「愛でした。」の選択肢をそれぞれ合わせた場合の順位変動です。
1位/1244pt「愛でした。」
2位/1137pt「宇宙に行ったライオン」
3位/801pt「Your WURLITZER」
4位/752pt「High Spirits」
5位/744pt「LIFE〜目の前の向こうへ〜」
6位/527pt「ローリング・コースター」
7位/467pt「ふりむくわけにはいかないぜ」
8位/437pt「Baby Baby」
9位/432pt「イエローパンジーストリート」
10位/426pt「NOROSHI」
-------------------------------------------------
【おまけの質問!好きなギターはどれですか?】
番外編として、エレキギター(セミアコースティックギターを含む)でよく見かける8本から選んでいただきました。
(参考画像)
▼結果
ポールリードスミス カスタム24 青:7.3%
グレッチ ブライアン・セッツァー 青:4.7%
ギブソン ES-335 赤:3.6%
フェンダー テレキャスター 木目:2.1%
フェンダー テレキャスター 黒:1.7%
● ● ● ● ● ● ● 以上です ● ● ● ● ● ● ●
結果報告後、Togetterまとめを作成予定です。作成いたしましたら、こちらの記事にもリンクを追記いたします。
2週間という投票期間の中、企画にご参加下さいました皆様、誠にありがとうございました!!安田くん最高!!!!
▼Link
「NOROSHI」ほか
↓5月10日発売!
関ジャニ'sエイターテインメント(通常盤) [DVD] (株)インフィニティ・レコーズ https://www.amazon.co.jp/dp/B06XKDP77Z/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_G0-3yb8Y093F3
「ローリング・コースター」、「宇宙に行ったライオン」ほか
KANJANI∞ 五大ドームTOUR EIGHT×EIGHTER おもんなかったらドームすいません[DVD通常版] インペリアル レコード https://www.amazon.co.jp/dp/B007ACTT7G/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_8W-3yb97VW02R
「愛でした。」ほか
KANJANI∞LIVE TOUR!! 8EST〜みんなの想いはどうなんだい?僕らの想いは無限大!!〜(DVD通常盤) インペリアル レコード https://www.amazon.co.jp/dp/B00BCRP2SA/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_aS-3ybPMYDJ99
「LIFE〜目の前の向こうへ〜」ほか
関ジャニズム LIVE TOUR 2014≫2015(通常盤) [DVD] Infinity Records
https://www.amazon.co.jp/dp/B00V2S401Y/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_dU-3ybSVKSRD1
「Baby Baby(間奏部分)」ほか
KANJANI∞ LIVE TOUR 2010→2011 8UPPERS[DVD通常盤] テイチク https://www.amazon.co.jp/dp/B004O6LVMW/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_h1-3ybZ98DTYY
「夕闇トレイン」、「Your WURLITZER」ほか
KANJANI∞ LIVE TOUR JUKE BOX [DVD] Infinity Records
https://www.amazon.co.jp/dp/B00WKYT59G/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_RV-3yb8ZH5KHG
エイタメコン 感想
銀髪メリークリスマス!!
関ジャニ's エイターテインメント
ネタバレです
回避は自己責任でよろしくおねがいします。
エイタメコン、名古屋公演初日までが終わり残り8公演。今年のクリスマスも関ジャニ∞と過ごすべく、今名古屋行きの新幹線に乗っているので、折り返しにはちょっと早いですが、札幌と東京公演を見てきた上での「安田さんの良きポイント」をこの隙にひたすらメモしておこうと思います。
感想を書くと、自分が見たいところや、まだ見きれていない部分、次回公演で注目しようと思う部分が整理されるので、ツアー中の半ばにやっておきたいなと毎回思っていて。安田さんをただひたすら好き放題に褒めちぎり、自分で気分良くなろうという趣旨の自己満足な記事です。まあブログだし、そもそもが自己満足ですが。
もう一回書いておきますが終始ネタバレです!
今回のツアー、ビジュアルが最高・・・
ライブのあらゆるツッコミどころ( ˆUˆ )を無に帰すかもしれないヤスのビジュアルの麗しさ!たるや!!ヤスっていうか、エイトみんなビジュアルが良くないですかカッコイイ!平均的にみんな好きです。2016年も顔面偏差値高かった。
それにしても、やっぱりセトリや演出について思うところは多々あります。ちょっとだけLIVE全体に対する印象を先に書きます。文句に属する感想を読みたくない方は文字の大きさが普通に戻るあたりまで一気にすっとばして下さい。
うわ〜「ブリュレ」マジでしぶといな〜とか思うじゃないですか。「ブリュレ」ってあんなふうにする〜っと流すダンス曲でしたっけ?うわ〜全然踊らないな〜とか今年も思いましたよね〜。「Black of night」はMV撮ったからそもそもダンス練習してるわけで、初お披露目の振り付けのダンス曲(全員での)ないの?って言う…。むしろ「Black of night」すら二番ないんか〜いとか。終わってみて、冬の曲どっかいったな〜とか。レンジャーの扱い方雑だな〜とか。ふわポム企画何だったんだろな〜とか。古い曲やるんじゃなかったのかよ〜とか。アルバムなしツアーの意味あんまりなくないか〜とか。また気球か〜とか。気球での選曲もテンプレじゃ〜んとか。モニターがメンステにしかないから映る画面1種類しかないのやだな〜とか。毎回だけど歌詞間違えすぎだな〜とか。
やすくんへの感想を書くと言いつつ、どさくさでライブ自体への文句をサーッと言っちゃいましたけど……文句言いたくなる気持ちをごまかしてくれるというか、「古い曲歌ってほしいよ〜」が鳴き声なうるせえオタク(自虐です)をなだめてくれる要素も、見事にあったと思います。
「Tokyoholic」最高だった。もう初見から即恋に落ちました。でもこれって、エイトが踊らない分、バンド演奏や音楽的創作に力を入れているからこそ生まれたものなんだって思い知らされるんですよね。あ〜難しいなぁ〜。あとは、「言ったじゃないスカ」と日替わり曲のハッピーセットとか、オープニング映像とか、ビジュアルの良さとか。それにしても、やっぱり思い返すほど「Tokyoholic」毎回しびれます。亮ちゃん(が作ったとNOROSHIの特典映像を見る限りはそう思われる)のセンスが安定の爆裂オシャレ!エイトにはこれからも時たま反骨精神をうたっていてほしいです。
さて前置きが長くなりましたが、とにかく大前提でビジュアルが良いのがハッピーすぎるとして、エイタメコン初日〜東京4DAYSが終わっての安田さんに対する感想、まずはオープニング映像からメモしていこうかなと思います。
ドームの明かりが落ちて、始まった映像のテイスト自体は個人的に意外でしかなかったオープニング。カッコ良かったので超結果オーライですが、「エイターテインメント」のタイトルとユニバインスパイアなツアーロゴを見る限りでは全く想像してなかった。ファンファーレ(ユニバ的な)でも流れるかな〜?と思いきやまさかの。
うわーヤクザですか!!!!!!
ありがとうございます!!!!!
大好き!!!!!!!
暗いところから静かに「ブオォーーーン…」って低音が響いた瞬間「あ、これひょっとしなくても中村さんだ」って思う分かりやすさたるや(笑)FIGHTコンに続き亮ちゃん監修なんだね。亮ちゃんありがとう!!!!!今回のツアー、いたるところに亮ちゃんのセンスが光り過ぎでは。
最初にやすくん一瞬映るんですが、各メンバーの回想を見ながらそわそわと自担の登場を待つ…。
で、何しろこのオープニング映像
前髪がある(ホタテある)
世界感ヤクザなのに前髪がある。前髪がある!!!本当に?幻覚じゃなくて本当に前髪あるの?って瞬きしまくりでしたけど、何度パチパチしても前髪がある。夢じゃないよ…。
ほあ〜〜〜!ヤクザ役から滲み出る尼崎イズム…その上前髪がある…!!!奇跡かと思いました。いや奇跡だと思ってます。だって絶対オールバックにされると思うもん、普通。あ〜〜〜〜ありがとう前髪を下ろすと決めてくれた人。お歳暮などお贈りしてもよろしいですか。
で、映像は順番にメンバーの回想シーンを映していって……最後に、椅子に座った金髪の後ろ姿がお目見え。そして黒スーツ!
そうそう、黒スーツなんですよね〜黒スーツ。それぞれスーツ違う中での黒スーツって何かめずらしくないですか…?グラビアとかで7人いてバラバラのスーツ着てる時って、ヤスは大体、グレーか、ストライプか、チェックとか柄が入ってるやつのような印象なので。チェックは可愛いからいいけど白色がはっきりしてるストライプのスーツは上下セットでは着せないで余計スタイルが悪く見えゴホゴホ……
ヤクザのイメージで黒になったとは思いますが、ありがとうスタイリストさん。無地似合う。シンプルに無地良い。安田担って無地に飢えてる節あるから…(私の周りでは)
バッ、バッ、と隠し撮りのような写真カットが変わって映る、組員安田さんの何かに苛立っているあのしかめっ面。良い。こっくりと良い。敵襲への憎しみなのか、目の前で組長を殺されてしまった自分への苛立ちなのか…とりあえず良い表情だ。設定がある中で、更に自分の中でストーリーを作ってるんだろうなぁ。あれって左腕は撃たれて折れた?んですかね?
でもって回想も最高〜〜〜!あっ、語彙力の問題で「最高」をきっと多用しますので先に宣言しておきます。
組員安田さんも組長に可愛がられていたんだろうなぁ…席も近かったし。組長視点で見る、あのやらか〜い笑顔…「えへへっ」て擬音でも付けたくなるあの幼女のようなあどけない微笑み…からの、突然の敵襲で一気に変わる表情が〜〜〜〜〜。しかも銃撃戦の後の、血まみれの両手。
血まみれの両手!!!!!(字大きくすると怖いですね)
個人的フェチズムとして何かもう…最高です…血まみれの!!両手が!!!!スキャナーでも意外と見れなかった血まみれ…!!!
いや血まみればっか言って(苦手な人は特に)すいません…。血まみれの手最高ってタイプの方はぜひ私ともお話してください…。とりあえず個人的には好きな場面すぎたので、ヤスにこのシーンをあてがってくれてありがとう〜ありがとうございますウワーッ!お歳暮を贈らせてくれお歳暮!ハムで良いですか!!
集合して「…行くか」のちギプスの石膏をズバーーーンと割る(笑)ゃすすつょぃ…
そんでもってほんで、始まった本編です!
まさかの「NOROSHI」スタートで初日は驚きました。(絶対バンドだと思ってたし、むしろバンドで見たかったからバンドでもやってくれてよかった)
( / 'ワ')/ 輩だー!!!!
コンサートスタートっていうか、尼ヤンによるマイクを上下反対に持っ…いや肩に担いでの外周が始まった…。えっ??やすくんそれ木刀なの?金属バット??鉄パイプ??マイクでしょ?!?!??
でもそれが結構良いんですよね〜〜結構良いっていうか割と好きなんだよな〜〜割と好きっていうか大分ときめいてるんだよな〜〜〜〜似合うし。しっくりくるし。表情はめちゃめちゃ輩なんですよ。これでもかーってほどヤクザ映像の世界観を引きずっての練り歩きパフォーマンスで。まったくニッコリはせず、でも時たまニヤリとする……うっ…好き…超心臓に悪い…。
「手を引くのは以下その他」ソロパートのカメラサービスもYeah(?)な手振りでイケイケだし……「以下そのぉ〜たぁ」の「のぉ〜たぁ」のちょっと低めでべたついた感じがまたこれYAKARA!!!!
でも決してやり過ぎてないギリギリのラインの輩です!!
……やり過ぎてないギリギリのラインの輩って何ですかね。私も今初めてそんな日本語を使いましたけど、つまり「それ以上やったら『カッコつけすぎてて逆になんか違う・そんなカッコつけなくても適度な方がカッコいいよ〜』って言いたくなるけどそうはならない絶妙なラインの尼崎」!!!ああそうだった…これが尼萌えなんだった(トゥクン…)
そう、ホント今回のツアー終始「尼萌え」なんですよねーー。だから記事タイトルにもしてみました。尼(崎の漢ないしヤンキーを思わず連想してしまいながらもビジュアルのカッコカワイイ具合との相乗効果で何とも言えない絶妙なときめきの気持ちが生まれるそれすなわち)萌え!
久しぶりに地元に帰ってきた週末、高校の同級生だったヤスコから飲み会に誘われた。疲れてて正直乗り気じゃなかったけど、いざ顔を出してみてびっくり、少し離れた席に懐かしい人が。昔はちょぉっとヤンチャだった、地元の安田先輩。今じゃすっかり丸くなった様子で、優しい顔で笑ってて、でも仲間を思うハートの熱さや滲み出てる男気はちっとも変わってないみたい。小柄なのに頼りがいがあって、お酒も強くて豪快、ただ大切なものを侮辱された時だけは、ヤンチャだった頃の片鱗を静かに感じさせるんだって彼の後輩に聞いた。安田先輩、やっぱりかっこいいな。えっ、先輩今トイプードル飼ってるんだ…?!ちょっと、いや結構カワイイかも…。
的な??安田さんってマジ乙女ゲー。
昔からずっと、やすくんって尼萌えで、あんなに愛らしいお顔で笑うのにカッコイイ通り越してコワオモテにもなるし、本当にすごいアイドルだよなぁとしみじみしてきましたけど、何かもう、年々すごい。ちょっと挙げてみるだけでも、『心身男らしい、力が強い、酒が強い』と『スカートを履く、爪を塗る、リフトアップが日課』が同居しているのは信じ難いし、ギャップの具現化なんじゃないかと常日頃思っていますけど、32歳になっている今もその力に磨きがかかっているように感じます。
若い頃がカワイイのは言ってしまえば当たり前で、もう無敵の若さを武器にすることはできないけれど、それがどうかしましたか?ってほどにずっと魅力的。そりゃあファンになった頃の若いやすくんの映像や写真を見ると、「あああ〜なぜ人は年をとるの〜」ってごろんごろんしますけど、まあそれは条件反射のようなもので、今現在の安田さんが一番好きなのが実際です。
毎年が、今が、やすくんの魅力の真骨頂に思う。毎年のツアーで最良の彼に出会える。それってもう一ファンとしてめちゃくちゃ幸せだなって改めて思うのです。
私は安田担になってからずっと、長〜い乙女ゲー(推しが年をとるスタイル)をプレイしているんだなぁ…今はイベント「エイタメコン」開催中なんですよね。毎公演SRの安田くん引けて最高!
でもって今回の「エイタメ尼萌えライン」の絶妙さを活かしているのはスタイリングだと私は思っています。いやぁ、これが髪型ばりっばりのオールバックだったら多分「(輩感)やりすぎだよ」って地団駄踏むけど、前髪+スタイリングが良すぎて結果絶妙です。私は日々前髪に固執しまくりですが、自覚もありますし、これからもやすくんのふんわり前髪に固執して生きる。
よく友人とも話しますが、やはり髪型や衣装やコンセプトなどのスタイリングは、やすくんにとってもスイッチの一つだと思います。オールバックだと漢感割増しだし、黒髪前髪重めストレートだとふいにショタだし、跳ねたようなスタイリングとかだとキラッキラにアイドルだったりして。
「ヤクザの世界観 × 前髪重め」のマッチング、本当にありがとう。最高!!!!!金髪から、そういえばまた銀髪になったっぽいけど、それもそれできっと良いのだろう!!内側が黒いのも良いです。銀になったけど、金色の加減も超綺麗だったし、ターンした時にふわっと持ち上がって黒い地毛が少し見えるのがまたドキドキする…これがパンチラ効果なのかしら!(って騒いでたら友人に白い目で見られましたが)願わくばこのまま前髪を維持した上でDVD撮りおねがいします!!!
………もう訴求したい部分は結構書けたな〜と思ったんですが、まだオープニングと徒歩「NOROSHI」だけでした。
2曲目の「ブリュレ」はツアーでやりすぎなので正直興奮して掘り下げる感じでもなく、年々踊り方も省エネになってるよな〜ってあっさりとした感想です。
が、ダンスにおける重心の低さはやっぱり良いなぁ。東京公演で元安田担の友人に何人か会いましたが、みんなそろって「相変わらず重心の低いダンス良いね」と言います。ですよね〜!!!わかる〜!!!リズム感が良いので、間奏とか細かい部分と細かい振りがピッタリ合ってるのも安定しているし。落ちサビ前の「♪よろこんでたいらげます」カメラサービスもありがたい。
ただね〜ロングコートがな〜〜
いや、ロングコート自体は好きなスタイルなんですけど、文字通り長いし、重そうだし、踊りにくそうで、実際ダンスのシャキシャキした部分が削がれるし、腰とか脚とか、見たいところが見えない。何故「ブリュレ」前に脱がないんじゃ〜!
そしてエイタメ「ブリュレ」のやすくんも、もっとできるはずなんだよな。歴代のライブのダンス曲の中でも、今回の「ブリュレ」ダンスパートはさらっとした印象です。軽め。いやキレもノビもリズムも及第点は越えているけど、もっとかっこいい「ブリュレ」を私は知ってる気がする。
「ブリュレ」が、「ケムリ」か「explosion」あたりだったらよかったのになぁ。リサイタルMCで「Heat is on」とか言うから期待をしすぎました。勝手に反省します。それにしても、ダンス曲に「ブリュレ」をあてがってせっかく生で見られる貴重なダンス曲をやり慣れたダンスで消費するのは今年で終わりだと信じています(また脱線してすいません)。
コート脱いでの「RAGE」と「浮き世」、着替えての「パノラマ」と「T.W.L」は、とりあえずやすくん安定の上ハモの大きさ(笑)今回のツアーは、何か特に目立って上ハモが聞こえてくる気がする。ヤスの上ハモが大好きな安田担の私は全然良いんですが。どう思われてるのかな?やっぱ大きいんですかね?
「RAGE」が始まる時、やすくんは冒頭「ウォー!」って歌ってますけど、あの時の口をめいいっぱい開けて歌ってる姿が好き。「掴みとれ〜」で、何か掴みとってる仕草も好き。想いとか、心とか、気持ちとか、君とか、あなたとか、自分とか、未来とか、先とか、信じるとか、こことかそことか、そういうフレーズと身振り手振りが常にリンクする姿が好きです。心臓の、左胸のあたりを、衣装ごとグーでぎゅっと掴んで、想いを具現化しているような?簡単な儀式のような?姿も。
アリトロ乗るために移動してからは、ニコニコしていたり煽っていたりと相変わらず表情豊か。ちょいちょい「マイクの木刀持ち」(←今呼び方決めました!)してるのが再三の尼萌え…
挨拶は、男らしいとうか都度巻き舌なんですよねww
日頃「おまえ」とかしいて言わないのにライブでの挨拶や煽りは「おめえらついてこいよオラァ!!」みたいになるのは何でなのか……でも嫌いじゃないんだなこれが!(結局)そういう突然スイッチオン!なところがね!ヤスの男前!な挨拶中、たまにエイトを見ると、大体ニヤニヤしてて和みます。
そうした輩からうってかわって、キッズダンサー企画のお衣装かわいい!
エイトの衣装にありがちな謎の英語がちょっと気になるけど(もう慣れてしまった感あって慣れって怖いのを実感しています…)蛍光色、似合う。今やすくん肌白いですし。その上ニット帽をかぶっても(その後含め)前髪が保たれているという奇跡に拍手です。ヤスにトレーナー+サロペット着せると肩幅の広さが出て良いんだよなぁ〜〜〜♡
ていうか、子供達がわらわら出てきた時のヤス毎回可愛くないですか…。
(`д´) < こどもたちー!えがおでてをふるんだー!!
(`д´) < みんなえがおでおきゃくさんをみるんだー!!
口調がひらがなの丸文字でしかない。激かわいい。何なんだあれ!久々に顔文字使いました。
それから「パノラマ」間奏にある、スローモーションっぽい動きの上手さ〜!!そして「うわぁ〜」ってなってる表情もかわいい〜!!
安田さんって軟体動物みがあるから(ざっくり)、踊ってる最中のタメとか、速度が普通じゃなくなる動きが上手いんだよな〜!押された低反撥ピローがむにゃああ〜って戻ってくみたいな、芯のある柔らかさ。弾力、伸び、コシ、キレ。よく言ってますが、まるで「讃岐うどん」ね!!「ブリュレ」で言うと「♪心の〜奥で〜」部分の振りとかに活きてるあの感覚。あ、ロボットダンスとか、そういう特徴的なダンスもやけに上手いなぁと思います。(パッチのDVDのテクノメドレーにチラっと映ってたはず)
さて次に今回ブルーは大して活躍しない「エイトレンジャー」ですけど(愚痴ってません!愚痴ってませんよ!)いやそもそもストーリー性が超薄いからわざわざ「エイトレンジャー」にした意味あるのか?!って印象ですけど、あの変わらぬナレーションが聞けるのは毎回ありがたいと思っています。
前に、ヤスがレンジャーを監修してるヨコの隣で「エイトレンジャー!!!!!」って録音吹き込んでる映像(ヨコがうるさそうに見てるやつw)が何かの特典でありましたけど、それ見て以来、「エイトレンジャー!!!!!」って聞く度にあの映像が思い浮かんで、可愛くてへらへらしてしまう…。
あっ、レンジャー導入の映像は「ああなるほどなぁ」と、普通に笑いました。関ジャニ∞は!天丼が!得意やから!
順番通り映ったブルーの、へらへらっとした裏ピース(^ワ^)V(←こういうやつ)からの、回想で「そんな痛いですかぁ…」って自分が痛そうに聞いてる顔が尚もかわいい。顔面がずっとかわいい。そして血まみれの手セカンドシーズン。
「だいじょうぶですか!だいじょうぶですか!えいとしろ(うさあーーーーーん!!!!!)」で、その後はどうくるのかな〜?と思っていたら、
\ いこっかぁ〜♡ /
%※▷◎☆×$□¥…!!あーあ!つらい…いこっかぁ〜♡爆弾にチョロめに被弾しました……いやまあでもね、こっちだって分かってるんすよ。ヤクザパートとの対比で、余計にかわい〜く言ってることも、きっとそういう演出の指示があったろうなってことも。それでもカワイイんです。騙されてるの(※別に騙されてはない)分かってても凄まじくカワイイ。
箱入りブラックに剣を刺すシーンでは、グリーンとイエローと一緒にオロオロしている演技がかわいい。レッドに「剣を刺す係に任命します!」って言われて、\よっしゃー!!/な3人がかわいい…。それにしてもブルーも何かイリュージョンをやるのかと思ったら、特に何もなくて残念でした。
さて「王様クリニック」で盛り上がった後の、待ってました「The Light」\(^o^)/防振双眼鏡が火を吹く!!!ダンス曲が少ないからここが本当に貴重です。
まず衣装がめっちゃかわいくないですか!!!まるでジャンプちゃんが着ちゃいそうな!!衣装かわいい!!!!!キラキラしたキレーな水色で、背中に「見えるタイプの羽」を備えてるし!?(やすくんは日頃「見えないタイプの羽」を備えています)靴までも良い!エイタメコン、やすくんの靴も毎回かわいいんだ…厚底多めで…
「The Light」衣装の、素早いターンの遠心力にやや遅れてついてくるジャケット下のカラフルなヒラヒラ…!そのスカートが翻るような光景へのとてつもない胸のときめき感…!揺れる度にキラキラ光る装飾のまばゆさ…!ヤスもマルもシンプルに歌が上手い…!
ダンス部分は、大きく&高く広げる、素早く回ったりしゃがんだり、テキパキと腕が動く、その三つの要素が程よく混ざっていてとても緩急があるものに思えるので、ずっと踊ってるわけではなくとも見応えもなかなかある。
『間奏前から、フロート側に移動し始める前までの間』が特に最高。「見上げた空には 無数のペルセウス 目映いほど煌めくその〜」あたりと、間奏のダンスです!マルが歌ってる時にヤスは踊っていますけど(逆もしかり)、
・「見上げた空には〜」で、じっと立っている
・「無数のペルセウス〜」から、パッ!パッ!パッ!と手と腕を曲げて→ピタリと止めるすばやい動き
・「目映いほど〜」から、腕を上げてふわーっと伸ばす
この一連の流れがたまりません。見てくださいぜひ!ぜひ!!
リズムに合わせて正確に止まり、でもその「止まる動き」はきちんと「ダンス」で、宙に上げた手のひらがきちんと指の先まで伸ばされては、まるで弧を描くようにゆったりと下りていくあのモーション…!ああいう振りが安田さんはいつだっては最高なんだよ〜〜〜〜!!!
思い出してほしい「ひびき」の最後を!「青春ノスタルジー」を!「二人の涙雨」の間奏を!今回の「なぐりガキbeat!」のラストもそうでした! ゆったりとやさしい、やわらかでも芯ある手振り!表情含め、細部まで丁寧なダンスが大好きです。
で、さわやかに歌い終えてのフロート外周。フロートお手振りコーナーでの個人的な見どころは大きく三つあります。
①フロートカメラへのカメラアピール
②「ジャストミート恋のスイッチはオン」!
③フロート下りてからドラムセットのシンバルを叩きたがる(実際叩く)
まずフロートカメラへのアピール!
毎回必ずモニターに抜いてもらえるわけではなさそうですが、やすくんの最初の立ち位置がカメラマンさんの近くなので、結構打率は良いんじゃないかと思います。モニターに抜かれたあかつきには尋常じゃないくらいかわいい時間が訪れます。東京公演のどっかで恐ろしいくらいかわいい回があって、ぶわあっと涙があふれてきて本当にコンタクトが目から落ちそうになりました。だから双眼鏡ではなく、フロートに乗った「罪と夏」の最初の方は賭けでモニターを見るようにしています。あ、「がむしゃら」で抜かれる時もありました。
次に、「イツマイ」のジャストミート恋のスイッチはオン!
これはリリース当初から好きなソロパートなんですが、改めてやすくんの歌唱スキルが滲み出て止まらないパートだと思います。イツマイ結構歌われてますけど、年々良くなるんですよね。単純に歌がうまくなっているから、より良く聞こえる。「ジャストミート」の「ジャ」の、こぶしというかタメというか、強いアクセントから心を掴まれる。
ジャストミート 恋のスイッチはオン!
……こんな感じです。「スイッ」っていうか「スウィッ」ですかね。文字じゃ表現しきれません。「オン」の、「オ(ー)ン」っていう、ぎりぎりな音の伸ばし方もイイ!
それから、フロートを下りてドラムセットのシンバルを叩きたがる(実際叩く)ところ!
タコヤキオケのハマサキ(ドラムの方)さんのそばにドラムスティックが置いてあるんですが、それをひょいっと取って、ポイントに合わせて、いたずら笑顔でシャーン!と叩く。普通っぽい男の子な笑顔がはちゃめちゃに尊いんです。
しかも東京公演最終日に、ハマサキさんのファインプレーなのかどうか、わざとオモチャみたいに大きいドラムスティックが用意されていてね!!いつも通りいそいそドラム付近にやってきたやすくんが「どひゃー!!」みたいなテンプレリアクションしてて私は爆発した。両手で大きいドラムスティックを握りしめて「えいっ!」と言わんばかりにシャンシャン鳴らしていたその姿は、男の子というか、「ぼく、何年生?」と訪ねたくなる衝撃のかわいさでありました。
前述した手振りが素晴らしい「なぐりガキbeat!」を終えてMC。
今回も今回とて何故かヨコに当たりがきつい安田タイム(笑)そういえば札幌ですっごくよくしゃべっていて、初日は安田担の友人と見ていたんですが、もう今ツアーずっと無言なんじゃ??ってくらいに饒舌だった。とは言え、実際東京でも普通にしゃべってたので、そこは自然に嬉しいです。さて今年も「ケツ洗い」どっかででるかな?!期待しています。
あと、MC後半に番宣タイムが設けられている分、『俺節』の話も必ず出ますしね。どこかのMCで『俺節』を宣伝している中で、こんなことを言っていました。(ニュアンスです)↓
「簡単に言ってるけどもの凄く(演歌という日本の文化を伝える大切さ・重さを)背負ってますからね」
挑戦したことのないものにまっすぐ立ち向かうかっこよさたるや。初対面の舞台のプロデューサーとか、色んな大人達の前で、カラオケ5曲を歌いきって結果『君が歌える人でよかった』と賞賛される、安田さんのハートの強さと間違いのない才能。すばらしくないですか。すばらしいです。やすくんの演歌楽しみだなぁ…。泣く予感がする。
MCにサンドされるアコースティックコーナーや、最後のバンドでの演奏、ギタープレイについては、専門知識のない脳みそじゃもう去年のツアーの感想に書いたこととほぼ語彙が変わらないので色々省略します。基本、カッコイイ・エロイ・マブシイの三重奏です!〜完〜
あっ、でも今年は新しいギターが数本!新しい仲間たちかわいいですよね〜^^オフホワイトの子が好きです。
そうそう忘れちゃいけないのが、「言ったじゃないスカ」の「君はどうしようもないバーカー!」と「お祓いしたほうがいーよーぉー!」が変わらず大好きだということ…。歌詞にならった、オーバーな表情がまた良い!アコースティックセッション、メンバーと一緒にとても楽しそうに弾いていて、音を楽しんでいる感じがひしひしと伝わってきて、見ていて彼の中の幸せがうつってきます。ハッピー空間。何だろうあのかわいい生物たちは…状態です。でも、そうやって表情筋をゆるめていたら、ふいにバチーン!とイケメンで面食らいます。
ユニットが終わって、全然踊らないセトリの中でも踊る「Black of night」がやってきますが、まず二番がカットなのが超惜しい。ていうか何で二番カットなのか未だに納得できない…まあ言ったところで二番増えるわけじゃないけどさ…。
それにしても安田さんはやはり天才なのでは…いやみんな知ってたやつや…過去に作ってあった曲だそうですが、この曲がエイトに必要なタイミングが来たんだね!
と言うのも、今年の1月に出たトーキングロックのインタビューで『その時グループに必要な曲をつくる』的なことが書いてあったので。
毎年色々な曲調が聴ける喜びがバラエティパックのごとく押し寄せる…。甘いのもしょっぱいのも、辛いのもすっぱいのも、濃いも薄いも、色んな味わいがある幸せをひしひしと噛みしめています。「作詞作曲安田章大」への毎年のときめき。まだ私たちが知らない引き出しがあるんだな〜と思うと、これからも楽しみが眠ってるんだと思うと、まだまだオタクやめられそうにありません。
そしてダンスはやはり至高。細くて素早い動き、移動とやわらかい動き、全身を使ったもったりとしたスローモーション、伸びるところの気持ちの良い伸び、いったりきたりする細かな振り、リズムにあった手のひらの動き。最高!来年はもっと踊って!(どさくさ)
腕の中で〜の細かいところ、ブラッオッナーイ!バリーン!のところのため→伸びたまらない…暗闇のラビリンス〜で手のひらをひっくりかえす時の丁寧さ…表情も相変わらず満点\(^o^)/それから、もっとこの曲について教えてもらいたいです。
近年必ずやってる「オブ男!」からの「前向き」、お手ふりしながらも振りは行き届いていてやっぱり何度見ても好き!あ、東京公演でオブ男のサビが珍しく腕だけだなぁってぼんやり思ってたんですが(札幌公演では座席的に見えなかった)、腰が良くないらしいのでそれが関係しているのかな?どうかお大事にしてほしい。
それにしても、前向きでリサイタルからやっているあの謎の「真顔&脚のばし&低い位置での前向き!前向き!」は一体何を意識してるんでしょーね??誰か知ってたら教えてください。やすくんて本当、急に謎の行動するよなぁ…
そんな前向き、東京公演からは大倉くんがそこに加わってて、もはや筋トレのようながむしゃらな前向き(ややこしい)楽しそうで何よりです。しんどそうだけど!!二人ともがんばって!!!!!
そうだ!!最後のバンド前のセッション映像、まだ見ぬ名古屋の「クリスマスイブ」が楽しみなんですよね!!!ベース弾いてるって情報は得ています。やったー!まだ見てないけどかっこいい!
「象」前のギターソロを毎回変えてくれるの、ありがたや〜!毎回かっこいい。今のところ東京4日目にやってたやつが一番好きです。弦を弾く?ような音だったけど、あれかっこよかったなぁ。
そうやってギターソロがよく変わってるのも、やすくんのギター良いな好きだなって思う要素の一つにあります。例えば「ローリングコースター」(東京でやったアコースティック版のことではなくて普通のロリコス)を何年か続けてやってた頃も、毎年ソロ部分は変わってて、それがヤス発信なのかは分からないけど、そういうのは非常に嬉しい。「初カウコン版が好き」とか「少クラ版が好き」とか、たまに安田担で話して盛り上がったりもします。ちなみに私はパッチ版が好き!
アンコールではだぼっとしたパーカーに半ズボンのゆるいシルエットが非常に萌えです。やすくんって白(ミルキーな色ではなくて真っ白)もよく似合いますよね〜。挨拶、拍手、手繋ぎが終わってはけていく頃は、「上の方のみんなもありがと〜ね〜!!(声高い)」みたいなのと、「おまえら楽しかったかまた来いよオラアァァ!!(これまた声高い)」みたいなのが入り乱れている。あとライス (芸人さん)の「してくれぃー!」って口調にハマっているのかな…
そういえば、東京でちょっとだけPPAPをやってたんですよね。
やすくん…恋ダンスも待ってるよ!!!><
(※札幌公演で大倉くんと踊っていたアレはONちゃんダンスだった)
さて🎄
クリスマスシーズンの名古屋かぁ…もう何度目だろうか……やすくん!またスカートの方のサンタコスしてくれてもええんやで!
クリスマスついでに2016年もそろそろ終わっていきますが、今年もやすくんは最高にアイドルでありました。
働き、生き、消費し、非日常を楽しむ幸せを今年もありがとう。
健康を大切に、来年もどうぞよろしくね。
………最後に、札幌公演に行った娘。オタの方が、億が一この記事を見ていたらと思って、どさくさに紛れて安田担最高に楽しいよと安田担ライフを爆推しておきます。
やすくんは、ファンからの「いつまでアイドルでいてくれますか?」という質問に『死ぬまで。』と答えたアイドルです!
WELCOME TO YASUDA-LAND!
やしゅだしゃんはいいぞ!
それでは皆さまよいお年&よいエイタメを。
トーキングロック 感想
『Talking Rock!』2月号の安田くんのインタビュー記事に対する感想のようなものを書きます。
…………というブログを、今年の1月半ば、大阪の元気コンに行ってる最中に書いてたんですが、色んなことがあったので動揺したり泣いたり笑ったりしている内に、これを下書きしてたことをキレーさっぱり忘れてしまい、最近になって投稿してなかったことに気が付いたという、今更感と勿体無いから投稿しようかな感ただよいまくる記事です、これは。
ということで数ヶ月越しのトーキングロック感想です!(これ投稿したら私はトーキングロックを読み返す…)
↓↓↓ 2016年1月時点での独り言
前号のすばるくんのインタビューに予告されていた時から、とっても楽しみだった『Talking Rock!』。ツアー中とは言えアルバムリリースも過ぎているのに音楽専門誌に載るなんて無条件で嬉しいやつじゃないですか。
発売日にわくわく本屋に駆け込んで、「載ってるよね?!これだよね?!」とその場で中身チラ見してすぐパタン……なんだか写真すらその場で見ちゃうのがもったいなかったので。前髪あるし(ありがとうスタイリストさん!)ページ数もしっかりあるし、胸をときめかせてレジへ(〃'∇'〃)
それから家に帰ってじっくり読みました。まあ常々褒めたがりのオタクなんて本当チョロいもんで「自慢の担当だなぁ!!」とすごくじんわりさせられて、その余韻を引きずりながら次の日ライブのために大阪へ行きました。
14日木曜日の公演は下手側から見てたんですけど、がむしゃらを歌って踊るヤスを見上げながら何故か急に涙が溢れました。楽しい曲なのにね?!それまでの公演でがむしゃらで泣くことなんてなかったのに、もしかしたらトーキングロック読んだせいかもしれないな〜多分そうだな〜と思いました。
オーディションから初仕事(Myojoのインタビューで「SHOW-NEN J」のタッキーのバックと話してたはず)、そしてローラーブレード要員とそのキャリアが始まり、立ち位置端っこだった一人のJr.が真ん中に向かってまずはマイク持って歌うことを目指していって、当時から既に「この道で成功したい」「絶対デビューする」と思っていた………みたいなことが最初らへんにダダっと書いてありました。
15歳当時の彼のことはリアルタイムでは全っ然知らないんですけど、近々にそんな話を音楽専門誌のインタビューで読んでから、ドームで歌って踊って大歓声を浴びる姿を目の当たりにしたら、ああよかったねって泣けてくるじゃないですか……年々ゆるくなる涙腺のせいでもあるけどさ……「よかったね」で涙してしまうことが多くて。
熱烈な気持ちで応援していると、時に孫を慈しむ祖父母の気持ちのようなものを抱く時がある。なんでこんなにかわいいのかよ孫という名の宝物(大泉逸郎)気分。
そういうとただかわいくて泣いてるだけみたいですけど、自分は一人の人が立派に夢を叶えあげる姿をリアルタイムで目の当たりにしているんだと思うと改めてぶわーっと込み上げるものがありました。アイドルという存在が放つまばゆさに視界が潤んだり。
とにもかくにも、いつもと変わらずきらきら眩しい自担を眺めていてホロリときました。私がトーキングロックを読んでライブに来ても、読まずに来ても、舞台上にある安田さんのパフォーマンスはもちろん変わらず常にフルスロットルで、積み上げてきたものの素晴らしさを今一度噛みしめる時間でした。
でもってインタビュー自体の感想やらなんやらですが。
ヤスの口から語られる音楽の話ってこれまでにも色々とあったと思いますが、音楽専門誌なだけあってごく一般脳な私にはちょっと難しかった。整理整頓のためインタビュー内にあった音楽遍歴を順に。
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父親の影響で小さい頃は演歌
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小学校高学年でJ-POPにどっぷりハマる(90年代中頃)
↓
中学二年でギターを始める(友達の影響)
↓
ゆずの影響ですぐアコギに移行、作曲も始める
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高校でRIZEに衝撃を受けてミクスチャー系やインディーズ系に走る
ミクスチャー・ロック - Wikipedia(形式にとらわれず、色々な要素を取り入れたロックのようです)
よく聴いていたアーティスト
・BACK DROP BOMB(ハードコア・パンク、ヒップホップ、レゲエ、スカなどの要素を融合させた楽曲)
・KEMURI(ハードコア・パンクの疾走感と、スカビートを特徴とするスカパンクバンド)
・B・DASH(オルタナティブバンド、日本語でも英語でもない意味不明な歌詞が特徴)
オルタナティヴ・ロック - Wikipedia(ミクスチャーと似たような感じかな)
・BRAHMAN(メロディック・ハードコアと民族音楽をベースにしたミクスチャー・サウンド)
・コットンマウス・キングス(アメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド)
・リンプ・ビズキット(アメリカのニュー・メタルバンド)
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オアシスに出会いUKギターロックを聴きだす
いいまとめがありました:Oasis(オアシス)の名曲、代表曲ならこの10曲を聴け - NAVER まとめ
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B.B.キングを好きになり、オールディースのブルース系も知る
オールディース:1950年代~1960年代にヒットしたアメリカやイギリスなどの英語圏のポピュラー音楽
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そしてハワイアンミュージックへ
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島唄や民謡、南米のワールドミュージック
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今はサーフ・ロックとか、海の音そのものを聴いている
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なるほど・・・・・
こういうやつか・・・・(?)
すごい。ヤスと海のeternalが年々すごい。
本当に前世はマーメイドだったのかもしれないな。安田さんは職業がアイドルだからファンのために海にかえらないでいてくれるけど、アイドルじゃなくなったらすぐ海にかえっちゃうんじゃないかと思えてきた。でも「いつまでアイドルでいてくれますか?」という質問に対して「死ぬまで」って答えてたから(ツアーパンフ88質問参照!心の底からファンになってよかったと思ったぞ!)大丈夫かしら。本当は海にかえりたいのかな。海と過ごす時間が、我々が知っている今の安田章大(31)を形成してくれているのだとしたら、私はもっと海や自然に感謝しなくちゃいけないや……(遠い目)
私が神様か魚類か天才学者だったら、エラ呼吸を授けることができたかもしれないけど、そんな寝言は寝て言え案件どうにもならないので代わりにこれからもCD買います。(日焼けした時ぶつくさ言ってごめんなさい)
話を戻し…
およそwikipedia引用にてインタビューで出ていた音楽遍歴を並べてみましたが(勉強になりました〜)振り幅がありますね。編集長もおっしゃってる「あなた自由な人だね(笑)」がまさに。どうして突然ハワイアンに触れたんだろう??47で沖縄行った後なのか前なのか。個人的にゆずとRIZEはドンピシャですけど、あとはもうほぼ分かりませんでした。オアシスがギリギリ知ってるライン。
インタビューにあった通り、これらの安田さんの中に蓄積されてきた多彩な音楽が、今日日彼の作曲活動において武器になっていることは素人でも感じ取れます。リリースにおいて色々な雰囲気の音楽を発表してくれているし、その都度\天才か!!!!/って思わせてくれるし。
一人で作詞作曲した曲も勿論ですけど、ユニットとか共作で組む相手によって結構テイストが変わるのも楽しい。「Dye D?」と「夜な夜な」が同じアルバムに収録された時には、その才能を讃えることが気持ち良くて仕方なかったです。
エイトの曲は「その時グループに必要なものを考えて作る」といった話がありましたが、それを踏まえると、ヤスは色々なジャンルの曲をこなすエイトの中にいるからこそ引き出しの数が増えたのかもしれないですね。
もちろん才能や知識、努力は前提ですけど、エイトが年々グループとして様々なジャンルの曲を発表できるようになってきて、それに伴ってその時必要なものも変化していって、その変化に対応するように新曲が出来上がって。相乗効果というかなんというか。
きっと誰しも自分が積んできた経験を活かすことができるはずだから、安田くんが曲を作るほどにその行いは磨かれて手練ていく一面も無論持っているわけで…、小さい頃から蓄積された音のバリエーションと、これまでの作詞作曲経験によって生みだされていく実践力を、実際曲として定期的にアルバムで耳にできていることは贅沢だし、ファンとしてもとても幸せなことなんだろうなぁ。しみじみ。
「バリンタン」作曲の話をしているところですが、同曲は『3コードのR&Rが基盤になっている』とあって……なんのこっちゃと調べてみると「3コード」はその名の通り「3つのコードを使っている」こと。「R&R」なんか「ロックンロール」のことだったのか(笑)知りませんでした。
むしろギターもコードもロックンロールとポップスの差も、細かいことは私は分からない。けど分からないままで全然いいやと思う。十分楽しんで聴けてるし、難しい理屈とか抜きにして楽しめてたらそれが一番いいよね!
曲の盛り上がりの順序やサビのちょっとした工夫に理論的に気付かなくたって、「狙って作った」という事実を知ったことで、それにキュンとしてるわけだしね?!(能天気です)
いつかは、作詞作曲安田章大の関ジャニ∞のシングルCDが発売される日が来るのかもしれない。それはイチ安田担である私の夢だし、沢山のひとが望んでる日だと思う。
これまでは、その日が早く訪れることを期待してきた………んだけど、今はいつになってもいいかな〜思います。トーキングロックを読んで、焦らなくていいのかなって気持ちになった。何となく。その日が実現しなくても、それならそれでいいのかなとも思います(もちろんあったら死ぬほど嬉しいけど!!!!めっちゃ買うけど!!!!)
ヤスがエイトにつくってきた曲が、グループがその時に求めているカラーや必要としている音楽なのであれば、シングルであれアルバムであれ、発表された形が最良なんだよねきっと。いや、まあ大人の事情もあるに決まってるけど、エイトがグループとして活動している上で必要なプロモーションや世間に対するアプローチと、マッチングするタイミングがあれば、作詞作曲安田章大シングルがその時の最善として実現するのかもしれないし、しないのかもしれないし???
カタカナ多くてよくわからなくなってきたけど、安田くんがそうやってグループで活動していることを重んじている姿勢がやっぱり好きだな〜
安田くんだけじゃなく、エイトみんなが!
「世に出す曲」と「趣味で作っている曲」は別物という線引きに、とても彼のプロ魂を感じました。勝手に。そこに、「ちゃんと分けてるんだよ、えらいでしょ?」っていう押し付けがましさなんて一切なくて、仕事も趣味もどっちも大切にしているからこそ自然と生まれてる意識とでも言うのだろうか…
人間って貶されるよりは褒められたい?生き物じゃないですか。そうじゃない人もきっといるだろうけど、マイナスよりはプラスの方がダメージがないし。
がんばったことや力を費やしたことに対して、大きな見返りを求めなかったとしても、せめて知ってほしいとか受け取ってもらいたいとかあって、それによってまたやる気が出たり、がんばれたりを繰り返して。
傑作だったとしても駄作だったとしても、盲目的に肯定してくれる人たちが一定数いるというのに、見て見て僕すごいでしょってしないヤスくんの謙虚さが眩しい……いや、まず自分を謙虚だなんて思ってなさそうだよね、すいません。ただそういうスタイルが自然なだけなんだよね?!
きっと「趣味で作っている曲」があるから「世に出す曲」があるのだし、その逆もそうで、光と影だし、太陽と月だし、でもどっちもあるから彼の世界がまわってるわけだから………?未発表曲がたくさんあって、私たちがそれを耳にする機会が永遠になかったとしても、そういう、彼の中の影や月が存在していることを教えてくれるだけで十分なのかもしれないな。
だから、すごく気になるけど決して無理には教えてくれなくていいよ…これからもその聖域を大切にしてほしいです。 (こんなオタクに言われるまでもないでしょう)
あ〜自担ほんと徳が高い。色々あって今の自然体に辿り着いたんだと思うけど、私は全然そういう生き方を真似できそうにないなぁ。憧れる気持ちは勿論ありますけど。
あとは常々思ってるけど、ヤスにラジオのお仕事来ないかな。今回トーキングロックで話してくれたみたいに、好きな音楽とか色々聴かせてもらいたい。
それがだめならムック本を出そうよ…めっちゃほしい…安田章大ムック本…
オリジナル絵柄の巾着付き(?)でお願いします…音楽とライフワーク、ダイビングで撮った写真、ネタ帳やら落書きやらなんやら、私服とかスタイリングとか、美容のためのミストとかも教えてほしい。それ読みながら頑張って歌舞くわ…
結局やすくんのことがもっとよく知りたい安田担なだけだった・・・
あっ
お写真のこと言うの忘れてましたが、めっちゃかわいいですね。素敵だ!靴が良いので足元まで良い。笑っているわけでも極端にかっこつけているわけでもない、素というかそのままというか、偏らない真ん中エリアの表情が似合う年齢と風貌になったんじゃないかと勝手に思います。すっきりと凛々しくてやらかくて、僅かな捨て犬感が滲んでる…
よし!また読み返す!
ありがとうございますトーキングロックさん!また呼んでください!!!!
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↑↑↑
っていう記事だったんですが。あれからウェブに謎めいた過去の歌詞を載せてくれたりしてますよね。そこそこの年数安田担してるけど解読はできない\(^o^)/Don't think, just feel…
では、金髪かわいいなぁと思いつつ、夜更かししすぎたのでおやすみなさい。